アスレティックトレーナーのつらいこと・大変なこと・苦労
アスレティックトレーナーのつらいこと・大変なこと
競技者やチームの不調
アスレティックトレーナーの仕事は怪我の予防、応急処置、リハビリテーション、体力トレーニング、コンディショニングなどを行うことです。
担当する競技者やチームが好調であれば、アスレティックトレーナーはやりがいや喜びを感じられる反面、リハビリテーションのメニューを作成した競技者の怪我が再発してしまったり、トレーニング方法を提案したチームが不調であったりすれば、つらい思いを味わいます。
怪我の再発や競技者やチームの不調は、場合によってはアスレティックトレーナーとしての評価にも関わります。
競技者やチームとともに喜びを分かち合える瞬間があると同時に、不調時には厳しい局面に立たされることもあるかもしれません。
日頃からの節制が必要
アスレティックトレーナーは健康管理のスペシャリストですから、自分自身が体調をくずしてしまっては信頼を損なうことにもなりかねません。
日頃から体調をくずさないように規則正しい生活を心がける必要があり、もちろん暴飲暴食や偏食などは許されません。
また、トレーニングを指導する立場ですから、自分自身も欠かさずトレーニングを続けることが必要です。
自らが実践していなければ競技者の立場にたって考えることができませんし、競技者からの信用を得ることもできないでしょう。
ときには、プライベートや休みを返上してアスレティックトレーナーとしての仕事や研究に取り組む覚悟も必要です。
生活と仕事の境目があいまいになってしまう場合もあり、アスレティックトレーナーの仕事が本当に好きな人でないと続けることは難しいです。
アスレティックトレーナーの悩み
アスレティックトレーナーの仕事では、スポーツドクターやコーチとの連携も非常に重要です。
治療するだけであれば医師の提案する方法が正しくても、競技者が現場に復帰することを考えると別の選択肢も出てくるケースがあります。
そんなときには、アスレティックトレーナーが医師やコーチ、競技者、家族の間に入って調整する必要があります。
スポーツに理解のある医師であればスムーズに話が通じることもありますが、ときには伝わるまでていねいに説明を繰り返さなければなりません。
反対に、難しい医学的な話をかみくだいてコーチや競技者、家族に伝えなければいけない場合もあります。
また、アスレティックトレーナーは競技者のよき相談相手となることも多く、誰にも打ち明けられないような相談を競技者から受けることもあります。
そんなときには競技者の苦労や大変な話に親身になって耳をかたむけ、解決策を一緒になって考えてあげるのも仕事です。
多くの人の間に入ったり、競技者のメンタル面のケアをしたりすることもアスレティックトレーナーの役割のひとつですから、人間関係で悩みを抱えることがあります。
アスレティックトレーナーを辞める理由で多いものは?
アスレティックトレーナーを目指す人は、競技スポーツの現場で働くことを希望する人が多いです。
しかし、実際にはプロスポーツや企業スポーツのチームの専属トレーナーとして、フルタイムで働くことができる人は限られています。
トップアスリートと個人で専属契約を結んで働くアスレティックトレーナーとなれば、さらに数は減ってきます。
アスレティックトレーナーは、スポーツジムや医療施設など職域の広い職業ではあるものの、競技スポーツに関わりたい人にとっては活躍の場が狭いのが現状です。
希望する職場で働く機会を得られず、アスレティックトレーナーを辞める人も多いです。