精神保健福祉士として相談業務をするうえで心がけていること
精神保健福祉士を目指している方、また多職種から相談支援援助職を検討している方へ
精神保健福祉士は魅力的な仕事
精神保健福祉士といっても、知らない人が多く、10年働いている今でも職業をいうと「初めて聞いた」「どんなことをする仕事なの?」と聞かれることがほとんどです。
でもこの仕事にはとても魅力があります。
仕事で使う知識は、精神科に関連すること以外にも自分が生きていくうえでもとても役立つことが多くあります。
幅広い知識が必要になりますが、それがいつか自分を救うものになると実感しています。
時には自分の親や家族にも活用できる知識かもしれません。
人の相談にのるということは、簡単なことではありません。
でも、だからこそ価値があります。話を聞く専門家であり、その人に必要な知識や情報を提供できるという仕事はとても魅力があると思います。
悩んだ時は一人で抱えないことが大事
人の相談にのる仕事はとてもやりがいがあります。
それでも人間対人間なので、キラキラして見える一方で、知らない間に自分にもストレスが溜まっていたり、疲れていたり、悩んでしまったりで苦しくなってしまうことも多くあります。
人のつらい話を聞く時に、感情が入りすぎて心がつかれてしまうこともあります。
相手の気持ちを慮るばかりに、自分の気持ちにも影響をあたえてしまうからです。
なので、仕事として対応に迷ったり悩んだりした時はもちろんのこと、自分の心が乱れるような話を聞いたとき、とても扱えないなと無理がかかるような相談の時は、どんな些細な小さなことであっても周りに相談をしたり、頼ることがとても大事だと思っています。
無理することで、支援者側の自分が病気になってしまうことを防ぎましょう。
その人の人生であることを忘れない
相談にのっていると、自分が万能なアドバイスをしたくなったり、自分の思う価値観で「こうすればよい」「こっちの方が良い」と決めてしまいがちになることがあります。
それを強要することは正しい援助とはいえません。
意識して関わらなければやってしまう相談援助職あるあるだと思います。
たとえ明らかに遠回りの選択を相手が選んだとしても、それはその人の人生でです。
結果どうなるかもわからないこと、もしかしたら近道になるかもしれないこと、などの柔軟な考え方をもち、選択肢が多様にあるということを忘れずに対応していきましょう。
いくら相談をしてきても相手の人生は相手のもの。
相談者が今このときの最善の選択をできるよう一緒に考えてあげましょう。