グループディスカッションのコツ、ポイント

エントリーシートや面接の攻略にコツがあるのと同様に、グループディスカッションにも押さえておくべきポイントがあります

グループディスカッションにのぞむ前に、知っておきたいポイントについて見ていきましょう。





グループディスカッションの種類を知ろう

グループディスカッション(GD)のテーマには、大きく分けて3つのタイプがあります。

テーマは当日にその場で知らされることになりますが、事前にタイプ別の特徴を知っておけば、心の準備もしやすくなるのです。

GDの3タイプには、

・自由討論タイプ
・グループワークタイプ
・ディベートタイプ

があります。

自由討論タイプは、与えられたテーマについて自由に意見を述べ合い、グループ内の意見をまとめていく形式です。

GDの形としては、最もオーソドックスで分かりやすいものと言えるでしょう。

グループワークタイプでは資料が配付されるなど、あらかじめ用意されたデータなどにもとづいて話し合っていきます。

資料をもとに話す必要はありますが、自分の考えを述べるという点では自由討論タイプと似ています。

ディベートタイプは、ある事柄について賛成・反対の立場で議論を戦わせる形になります。

個々に意見を出し合うこともありますが、グループをチームに分けて行うこともあります。

GDは、これらのタイプごとに立てるべき対策や注意点が異なりますので、まずはどのようなタイプのGDがあるのかを知っておくようにしましょう。

グループディスカッションの目的を知ろう

GDに参加する前に、そもそも企業はなぜ新卒採用選考でGDを行うのか、その目的について考えてみましょう。

入社して働き始めてから、GDとよく似た状況は日常的に経験することになります。

それは、会議の場です。

組織で働くからには、大勢の人の考えを聞いた上で意見をまとめていかなくてはならない場面が出てきます。

全く発言できない人や、的外れな意見ばかり言う人がいると、会議が円滑に進まず決定すべきことが決まらないといったことになりかねません。

そこで、組織人として会議に参加できる素養のある人物かどうかを、GDを通じて判断している面があります。

また、GDは面接以上に自分の考えや意見を自由に述べることが可能なため、話しぶりや考え方、論理的思考力やコミュニケーション能力といったさまざまな能力を総合的に判断する材料にもなります。

ときどき、GDになると張り切ってしまい、しゃべり過ぎたり人と違った奇抜な発想をアピールしようとしたりする人がいますが、GDの目的を押さえておくことで、こうした失敗を避けることにもつながるのです。

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グループディスカッションで評価されるポイント

グループディスカッションで評価されるポイントとしては、「積極性」「論理的思考力」「協調性」「コミュニケーション能力」が挙げられます。

積極性は、進行役を進んで買って出たり、ディスカッションの進め方を自発的に提案したりできるかどうかによって判断されます。

人を押しのけてでも目立とうとする必要はありませんが、ほとんど発言できないままGDが終わってしまった、などということにならないよう、積極的に参加・発言することが重要です。

論理的思考力は、根拠を示して考えを述べられるかどうか、理路整然と相手を説得できるかどうか、といったことで判断されます。

大した根拠もなく「この考えは正しいはずだ」と言い張ったり、反対意見に対して感情的になったりすることのないよう、理由や根拠を述べた上で意見を述べることが大切です。

協調性は、自分とは異なる意見を受け入れ、グループ全体で意見をまとめ上げることを重視できるかどうか、といった点で評価されます。

議論の流れを無視して自分の考えを主張したり、他の人の意見を「間違っている」と攻撃したりすることのないように注意しましょう。

コミュニケーション能力は、議論を前向きに進めるために効果的な言葉や、意見が対立しそうになっている場合にうまく妥協点を探ることができるかどうかで評価される傾向があります。

自分の意見をはっきりと言うことは重要ですが、言い方や伝え方もビジネスの世界では重要な要素です。

相手が気分を害することなく議論に参加することができるよう、配慮することができるかどうかを見られているのです。

グループディスカッションでNGとなるのはこんな発言

GDで評価されるポイントを知ると同時に、NGとなる発言についても知っておきましょう。

GDでは各自が意見を述べ合いますが、相手を言い負かすことが目的はなく、グループとして意見がまとまることを目指すべきです。

よって、「それは間違っています」「おかしいです」といった、相手を否定するような言い方や表現は控えるようにしましょう。

また、ときどき積極性をアピールしようとガツガツと発言し、「絶対にこれが正しい」「これ以外はあり得ない」といった断定的な言い方をする人がいますが、独善的な印象を与えかねないので「絶対」といった言い方は避けたほうがいいでしょう。

議論が終盤に近づいてきて、いよいよグループとしての考えをまとめようという段になって、「そもそも論」を持ち出してこれまでの議論をひっくり返すような発言をするのもNGです。

GDは会社での会議を想定している部分がありますので、会議で皆の意見がまとまりそうなときに「そもそも、前提が違っていないか」などと言い出す人がどのような印象を与えるかを考えれば、GDでの振る舞いも正解が見えてくるはずです。

他にも、人の意見を尊重する姿勢でのぞむことは重要です。

言葉はていねいでも、明らかに相手のことを見下しているような態度で接するのは問題があります。

あくまでも、選考する企業側としては「この人と一緒に働きたい」と思えるような人物を求めているのです。

GDのノウハウは世の中に多く出回っていますが、「こんな人と一緒に働きたくない」と思われてしまったら元も子もありません。

この点をしっかりと認識しておきましょう。

議論の流れを乱す人への対応策を知っておこう

GDで同じグループになる人を選ぶことはできないため、どうしても「合わない」タイプの人や「空気が読めない」タイプの人と一緒のグループで話し合いをしなくてはならないことがあります。

他の人の意見を否定してかかるような人がいたとしたら、「その考えも一理あると思いますが…」といったように発言を受け止めながらも、否定されかけた人の意見も尊重する立場を取るのがベターでしょう。

また、議論の流れを理解しないまま、的外れなことを言い出したり、独断的な意見に固執する人がまれにいます。

こうした人の意見も基本的にはまず受け止めた上で、「ただ、今は〇〇についての議論でしたので…」といったように軌道修正していくようにするといいでしょう。

場合によっては、議論の流れを乱す人自身がリーダー役になってしまうことがあります。

こうなると、GD全体が失敗する可能性が高くなるため、リーダーではない他の参加者がフォローすることで意見をまとめていく必要があります。

特に、言葉の定義や議論の前提が曖昧なままディスカッションを進めようとしているようであれば、「〇〇について話し合うということですが、〇〇とは具体的に誰をターゲットとしているのですか?」などと質問を投げかけ、議論が散漫にならないよう事前に釘を刺しておくといいいでしょう。

この記事のまとめ

GDでは、参加者全員が自分をアピールしようと一生懸命になっています。

しかし、GDの目的やコツを把握しないままアピールに走ってしまうと、かえって悪い印象を与えてしまうことになりかねません。

ビジネスの世界と同様、GDは最終的には対人関係の問題になってきます。

周囲の参加者の反応や言動をよく観察し、他の人への敬意や配慮を忘れることがないようにしましょう。

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