日本語教師として持つべき視点とは? 日本語を外国人の視点で見たときの発見
私が日本語教師を目指したのは、海外に行きたかったからです。
ただ、漠然と海外に行きたい。そう思っていただけでした。
旅行ではなく、留学でもなく、そこに住んで、そこの生活をしてみたかったんです。
海外に行って何をするか考えていた時に、本屋で「日本語教師」という仕事をみつけました。
興味本位で参加した日本語教師養成講座の説明会。
いつしか、日本語の楽しさにハマり、日本語教師として海外で働きたいと思い始めるようになりました。
ここでは日本語教師として仕事をする上での「大切な視点」についてお話したいと思います。
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多様な学習者の立場を尊重する
日本語教師は実際にどんな方に日本語を教えていると思いますか?
日本の国内では、
・日本の大学を目指している留学生
・仕事で日本語を使わなければならない外国人の会社員
・日常会話が必要な外国人の主婦
・学校で日本語を使って勉強しなければいけない子供たち
などです。
そして、海外では、
・日本に旅行に来る予定の夫婦
・日本の大学を目指している方
・日本のアニメに興味のある方
・日本で仕事をする予定の方
など。
日本語を学んでいる方は国籍も年齢も理由も様々です。
そして、異文化に生まれ育って、独自の価値観を持っている個性豊かな人々であることも忘れてはなりません。
なので、日本語教師は一方的に日本語や日本の文化を教えるのではなく、学習者の立場を考え、対等の関係でいなければなりません。
日本語教師は国際人としての広い視野を持ち、国際交流を担う一人の人間としての責任を自覚しなければならないのです。
日本語を外国人の視点で見る
例えば
「キチョップ ベルエラ ハロカイ エボルオ 食べた」
みなさんは”食べた”しか意味が分からないと思います。
では、こうするとどうでしょう。
「キチョップと ベルエラが ハロカイを エボルオで 食べた。」
キチョップとベルエラは人の名前、ハロカイは食べ物の名前、そして、エボルオは場所の名前ということが分かります。
また、
「キチョップで ベルエラと ハロカイが エボルオを 食べた。」
だと、単語の意味が変わりますね。
このように、日本語学習者にとって助詞は単語の意味を知るカギとなる重要な言葉なのです。
もう一つ。
”色”について見てみましょう。
赤 青 白 黒 黄 茶 緑 紫 橙
どこかに線を引いて三つのグループに分けてみてください。
分からない方は色の後ろに「ぼうし」を付けてみてください。
赤いぼうし、青いぼうし...
正解は
赤 青 白 黒 / 黄 茶 / 緑 紫 橙
「赤 青 白 黒」は後ろに「い」をつけると「赤い 青い 白い 黒い 」と形容詞になります。
「黄 茶」も後ろに「いろい」をつけると「黄いろい 茶いろい」と形容詞になります。
「緑 紫 橙」は後ろに「の」をつけて「緑の 紫の 橙の」となり「の+名詞」となります。
「赤 青 白 黒 黄 茶」は形容詞に、
それ以外の全ての色は「の+名詞」になるんです。
このように、普段何気なく使っている日本語を外国人の視点で見てみると新しい発見がたくさんあります。
私はこれらの発見が面白くて日本語教師を続けようと思いました。
学習者の自学能力を養う
日本語教師の仕事はカリキュラム通りに授業を行って、学習者の日本語能力を伸ばすことです。
カリキュラム通りと言っても、学習者の日本語能力を伸ばすためにしてはいけないこととしなければならないことがあります。
「してはいけないこと」
それは、言葉の意味や日本語の知識を説明することです。
言葉の説明をしてしまうと、学習者は考えることを止めて、言葉を暗記するようになってしまいます。
暗記した言葉は母語との対訳となってしまい、日本語の深い理解に繋がらず、会話で使うことも難しくなってしまいます。
言語能力とは自分の意志や思いを他者に正しく伝える能力です。
学習者が自分の知っている言葉を組み合わせて文を作り、自分の意志や思いを表現しなければなりません。
それは”覚えさせる教育”では養えないのです。
「しなければいけないこと」
それは学習者に理解させて、考えさせて自学能力を養う教育です。
自分で考えて理解した言葉は、自分の意志や思いを伝えるために上手に使えるようになります。
そして、自学能力を養うことで、学習者は日本語学校を卒業しても、母国に帰国しても、学習を継続できるようになります。
・コーチング
・インストラクショナルデザイン
・アクティブ・ラーニング
・心理学
などの考え方とも繋がっています。
これらは会社では部下を育てるためのテクニックとして、
育児では子供たちをやる気にさせたり、自己肯定感を養ったりするテクニックとしても用いられています。
このように、日本語教師になるためには日本語教育の枠を超えて、いろいろな分野を勉強することも大切であり、そしてそれは楽しさの一つでもあるのです。



































































