作業療法士は人の一生に関わる仕事

投稿者プロフィール

作業療法士 ちえさん

30代前半(就労時) 女性経験:6年0ヶ月 埼玉県

退職済み / 正社員

投稿者の仕事満足度

総合満足度
3.00
仕事内容
4.00
やりがい
4.50
働きやすさ
4.00
給料・年収
1.50
休日・待遇
3.00
成長・将来性
3.50
メッセージ

作業療法士は、後遺症による障害、疾患共に生きることになった方がもう一度社会に戻るために治療や訓練をする仕事です。

お身体の状態や一人ひとりの暮らしに合わせて訓練を行い、社会復帰を目指します。

医学的知識は勿論の事、患者様の生活仕様や社会資源等を踏まえ、他職種と連携を取りながらプログラムを作っていきます。

この職業は、自分自身が治療材料となるので、人間性が試されます。

患者様から頂く「想い」を自分自身の事のように真剣に悩み、一緒に歩もうとする気持ちがないと、患者様に十分なサービスが提供出来ません。

昔と違い、今は作業療法士の数が増えています。

作業療法士自身が比べられる時代が来るのも遅くないと思います。

仕事内容

埼玉県の回復期リハビリテーション病院に勤めていました。

151床あり、そこそこ大きい病院です。

1年目は、先輩バイザーが付いてアドバイスを貰いながら働きます。

実働では、患者様とリハビリ室へ行き、生活に必要な動作訓練等を行います。(服の脱ぎ着やお風呂に入れるようになる訓練、箸を使って食べれるようになる練習など)

実働以外では、各療法士、医師、看護師、介護士、相談員と患者様のカンファレンスを行います。

また、評価表、カルテ作成、サマリー等、リハビリが終わってから書類作成を行います。

就業後に毎日ではありませんが、作業療法科が集まって報告会や勉強会などに参加することがあります。

なるには

人の役に立つ仕事で、生涯通して同じ職業でやっていきたいという想いがあり、短大を卒業してから、作業療法士の専門学校に入学しました。

作業療法士の資格は、3年以上の専門学校もしくは短大、または4年制の大学の養成校に入ります。

机上の勉強を終え、臨床実習を受けます。

どちらもパスする事で、国家試験を受けられます。

やりがい

一番は、患者様の「ありがとう」の一言です。

そして、社会や在宅復帰された時に共に喜び合える瞬間は、なんとも言えない充実感があります。

また、ご家族様からの感謝のお気持ちを頂いた時も 、とても嬉しく感じます。

忘れられない言葉は、患者様とご家族に言われた「あなたが担当で本当に良かった」です。

つらいこと

接客業ですので、苦手な患者様と1時間以上2人で訓練をすることもあります。

あきらかに性格に難があると方だとその時間がつらく感じます。

私は、「姑に似ている」というだけで、なかなか良い関係性を築けなかった思い出があります。

どんな方でも、良好な関係を築く姿勢を崩さず、前向きに取り組むことが必要だと思います。

向いてる人

じっくり人と付き合うことがつらくない方、良い距離感を取って、良好な関係性を築くことができる方、人を助ける事に喜びを感じる方は、向いていると思います。

逆に、謙虚な姿勢がなかったり、独り善がりな考えを持っていたり、人の細やかな気持ちに気が付かない方は、患者様に迷惑をかけることになります。

また他職種の足を引っ張ってしまう可能性があります。

自己分析をして、自分自身を客観視し、己を省みる努力は必要だと思います。

志望理由

元々、人の為に働くことに価値観を感じていました。

実際に働いてみて、患者様に感謝されるとやりがいを感じます。

また、客観的に見ても回復された患者様のお姿を見ると、この仕事を選んで良かったと思います。

働きやすさ

男女比は、4 : 6位で、女性の方が若干多いです。

生理休暇等はありませんでしたが、育休後の職場復帰率は90%くらいだったと思います。

女性にとって働きやすい環境だと思います。

作業療法科のトップの異動がある毎に雰囲気も変わりました。

給料・年収

1年目の24歳の初任給は手取り24万円でした。

1年ごとの昇給は5000円ですが、途中で昇給が止まっていました。

ボーナスは年2回で1回に25万円でした。

6年目でも手取りは26万円弱であり、大幅なUPはありませんでした。

休日・待遇

福利厚生あり、有給は使いやすかったです。

週休2日で、日曜出勤が月に1回ありました。

ただ休みの日も勉強会に出るようすすめられることが多く、休日返上で勉強会に行くこともありました。

院内での勉強会が頻繁にあり、休日に資料を作る等、プライベートでも勉強する事が多かったです。

就職・転職

見学の時には、作業療法科だけでなく、他職種のお人柄も見られると良いかと思います。

威圧的だったり、言葉遣いが荒いスタッフがいる場合、上の管理が行き届いていません。

そして、そういう態度は、弱い立場の新入職員に必ず当たってきます。

新入職であれば、新人教育がある場所の方が戸惑いが少ないかと思います。

面接では、自分の性格の長所を聞かれました。
もしかしたら、その答えより、言い方だったり態度を見ているのかもしれません。

退職理由は、ここにいても役職にはつけないと予想したからです。

恋愛・結婚

若いスタッフが多く、その中でお付き合いされ、結婚したカップルがたくさんいました。

結婚後は、どちらかが辞めるパターンと病棟を変えて働き続けるパターンがありました。

どちらかが辞めた場合も、また他の場所で作業療法士として働いている人が多かったです。

成長・将来性

リハビリテーション病院だけあって、リハビリ科の新人教育に力を入れていました。

ある程度のレベルになるまで、バイザーが1年間面倒を見てくれます。

しかし、バイザーとの相性も大事で合わないと、悲惨な事になります。(なりました。)

近年多くの療法士が排出される中、ある程度スキルを持たないと、経験年数だけでは職場を選べなくなる時代になると思います。

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