調剤薬局で働く薬剤師の1日
私は10年以上調剤薬局で働いています。
何度か転職をしましたが、今の職場はクリニック門前の薬局です。
スタッフは常勤の管理薬剤師1名と非常勤薬剤師3名、医療事務2名です。
やや小規模ながらも、ごくごく一般的な薬局です。
この記事では、私の日常のタイムスケジュール・詳しい仕事内容・この仕事から得られるやりがいの3つに分けてご紹介します。
薬剤師のタイムスケジュール
薬局の営業時間は朝9時から午後6時半まで、土曜は6時までです。
朝出勤したら、パソコン立ち上げや掃除など開局準備をします。
外来の患者さんは9時半ごろから本格的に来始め、午前中は外来対応を中心に行います。
私の勤務する門前のクリニックは一般内科・糖尿病内科・皮膚科・整形外科です。
薬局に訪れる9割くらいはその病院からの患者さんです。
糖尿病の薬を飲んだりインスリン注射をしているハイリスクの患者さんが多いことと、皮膚科の軟骨を練り合わせる作業が多いのが特徴です。
合間に卸さんの納品があり、薬剤補充も随時行います。
午前外来が落ち着く12時半頃から交代で昼休憩を取ります。
薬局の昼休みはなく、通しで営業しています。
昼休憩は90分で、自由に過ごしています。
午後の患者さんが本格的に来局されるのは3時半〜4時頃からで、最後の患者さんにお薬をお渡ししたら、薬局の1日は終了です。
発注、特別な管理が必要な薬剤の記録、レジ上げ等、閉店業務をして上がります。外来が長引くと残業になる事もありますが、ほとんど定時に上がれます。
外来のお仕事とその他のお仕事
薬剤師の業務は大きく外来業務とそれ以外のお仕事に分けるとイメージしやすいです。
まず、外来は処方箋受付〜調剤・監査〜投薬・会計までの業務です。
白衣を着てお薬を用意して、窓口で患者さんにお渡しする、おそらく皆さんがイメージする一般的な薬剤師のお仕事です。
なぜお薬が出るのに時間がかかるのでしょうか?
それは、チェックする事項が多いからです。
お薬手帳を元に、相互作用や禁忌薬の重複の有無、過去のお薬情報と照らし合わせて変なところはないか、など、全部の患者さんに対して基本的に毎回チェックを行っています。
これを『監査』といいます。
監査はとても大事なので過誤を起こさないように集中して行います。
外来が入っていない時は、まずは薬歴記載を優先的に行います。
あとは、いつもお薬をひとまとめにしている患者さんのお薬を予め作っておく作業である『予製』をします。
患者さんの来局予定日に合わせて余裕を持って準備するため、スケジュールを組んで計画的に行います。
他、発注や在庫管理、合間に電話対応をしたり、DI情報等の調べ物をしたりして過ごします。
薬剤師としてやりがいや喜びを感じる時
私が仕事で嬉しさややりがいを感じる時は、患者さんにお薬が渡る前に過誤を見つけて未然に防ぐことができたときです。
ホッとすると同時に、薬剤師として役に立っているな、責任を果たせたなと実感が持てる瞬間です。
ただ、医師への問い合わせは調剤室で行うため、患者さんからは何をしているかわからないでしょうし、感謝されたりすることはほとんどありません。
しかし、患者さんに害が及ばなくてすみ、つづかなくお薬をお渡しできることが何にも変えがたくありがたいことだ、と常に思いながら日々業務に当たっています。
また、調剤薬局の薬剤師を目指す方はおそらく勉強が好きな人だと思いますが、それはずっと役立つ特性です。
いつも知識を得ようとする姿勢は忘れないようにしようと思ってます。
私も、未だに分からないことがたくさんで、患者さんからの質問に答えられずに自分を恥ずかしく思う時もあります。
しかし、そういう時はあえて勉強し直すチャンスと前向きにとらえるようにしてます。
新しい知識が増えるのは楽しいですし、それが患者さんに役に立ち、自分も助けられる力となると思います。
薬剤師は基本的にはタイムスケジュールもほぼルーティンで決まっていて、一日薬局内で過ごしながら外来対応とその他の業務を行うのが日常です。
患者さんには知られなくとも、処方されたお薬を正しく服用して健康的な生活を送るための一旦を担っていることにやりがいを感じながら働いています。