世界に広がるサッカー選手の職場、アジアでプロになる選択肢
さまざまなスポーツ競技でプロとして活動するアスリートがいますが、サッカー選手もそのひとつです。
プロのサッカー選手といえばJリーグでプレーする選手、もしくはヨーロッパでプレーする日本代表レベルの選手をイメージするでしょう。
しかし、サッカー選手の職場は世界中に広がっており、近年ではアジアのプロリーグで活躍する選手も数多く存在します。
アジアの新興リーグでは多くの日本人選手が活躍
サッカーは世界中で人気のあるスポーツで、世界各国にプロのリーグが存在します。
海外のサッカーリーグというとレベルの高いヨーロッパや南米のリーグをイメージする人が多いと思いますが、他の地域にもプロリーグはあります。
近年、サッカー選手の職場として特に注目されているのがアジアの新興リーグです。
昔からアジアの中ではサッカーの強い国であった韓国や中国などだけでなく、タイをはじめとする東南アジアや中東、中央アジアの国々などでもプロサッカーリーグが存在します。
アジアにもサッカー人気の高い国は以前から多くありましたが、本格的なプロリーグが存在する国は限られていました。
しかし、急速な経済発展によってアジアの国々においてもプロサッカーリーグが盛んになっており、そこで多くの日本人選手たちが活躍しています。
特に多くの日本人選手が活躍しているタイリーグ
なかでも特に多くの日本人選手が活躍しているのがタイリーグです。
近年ではタイ人の選手がJリーグでもプレーしていますが、タイは経済においてもサッカーにおいても急成長している国です。
タイのプロサッカーリーグは2010年頃から盛んになり、多くの日本人選手がプレーするようになりました。
今ではJリーグのチームからタイリーグのチームに移籍する選手も珍しくなく、なかには日本代表経験のあるような有名選手もいます。
タイリーグには1部リーグから3部リーグまで100を超えるプロクラブが存在しており、常に50名ほどの日本人選手がプレーしています。
日本でプロ経験のない選手が直接タイリーグでプロキャリアをスタートさせるケースも増えており、サッカー選手の就職先としての存在感は年々増しています。
タイだけでなく、カンボジア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、ラオスなど東南アジアの国々では特に多くの日本人選手が活躍しています。
物価の安さと生活環境の良さ
アジアの国で多くのサッカー選手がプレーするようになった理由はいくつかあります。
サラリーと物価のバランスから、サッカーだけで生計が立てられる可能性が高いことも大きな理由のひとつです。
日本ではJ1リーグなどの上位カテゴリーであればプロ選手として十分な収入が得られますが、下部リーグになるとサッカーだけでは生活できない選手も多くいます。
しかし、日本よりも物価の安いアジアの国々では、サラリー自体はそれほど高くなくてもサッカーだけ生計が立てられる可能性が高まります。
もちろん待遇についてはリーグやカテゴリー、クラブによっても大きく異なるため、一概に語ることはできません。
なかには数千万円の年俸を得ている選手もおり、住居や車なども用意される高待遇でプレーできることもあります。
さらに、タイやマレーシア、シンガポールなどに関しては、日本人の移住先としても非常に人気の高い国です。
食事をはじめとする日常生活の面においても日本人が住みやすい環境が整っており、そのことも日本人選手が増加している理由のひとつとなっています。
急成長を遂げるアジアの国々では、日本のサッカー選手がプレーできる職場が数多くあります。
アジアの国でプロのキャリアをスタートさせ、そこで成功を収めてJリーグのクラブに入団する「逆輸入」の選手も少しずつ生まれてきています。
プロのサッカー選手を目指す人にとって、アジアのリーグは大きな選択肢のひとつです。