奨学金に申し込むには? どうやって探せばいい?
しかし、奨学金にはさまざまな種類があり、申し込み方法は奨学金によって異なります。
奨学金の種類と申し込み方法、申し込み可能な奨学金の探し方についてまとめました。
奨学金の申し込みを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
奨学金の種類と申し込み方法
奨学金制度には申し込みの条件や申請期限が定められていますので、所定の手続きを間違いなく行わなくてはなりません。
申し込み期日が迫って慌てることのないよう、早めに準備を進めることが大切です。
そこで、奨学金を申し込む上で重要なポイントとなる手順について解説します。
ほとんどの奨学金制度に共通する事項ですので、まずはこの手順をしっかりと頭に入れておきましょう。
奨学金の対象となる条件を確認する
奨学金制度には給付の条件が設けられています。
奨学金は申し込みをすれば必ず採用されるわけではなく、それぞれの奨学金が設ける条件をクリアしているかどうかの審査が行われ、給付の対象となることが確認されてはじめて採用となります。
そのため、そもそも自分が奨学金の給付対象となるのか申し込み前によく確認しておくことが重要です。
奨学金の給付条件として、一般的によく見られるのは次の項目です。
《奨学金の給付条件としてよく見られる項目》
・進学先(大学・短期大学・専門学校など)
・経済的理由(世帯年収・資産の状況など)
・家庭事情(母子家庭・父子家庭・交通事故遺児など)
・学業成績(高校での評定・入試結果など)
・学修意欲
たとえば、住民税非課税かこれに準ずる世帯を対象とする奨学金に、一定以上の世帯年収があり住民税を納めている家庭の学生が申し込んでも給付の対象とはなりません。
また、条件によって奨学金の給付額が決定される仕組みになっている場合もあります。
申し込む時点で自分が奨学金の対象に合致しているかどうか確認しておきましょう。
予約採用と在学採用の違い
奨学金の申し込み時期には、大きく分けて「予約採用」と「在学採用」の2つがあります。
予約採用とは、進学前に奨学金の申し込みを済ませておく方式です。
大学や短期大学、専門学校であれば、高校3年次に進学後の奨学金を予約しておくことになります。
予約採用は、申し込みをする時点で進学先や志望校が確定していなくてもいいケースがほとんどです。
つまり、進学先に関わらず「進学後に奨学金を受け取りたいかどうか」を決めておき、奨学金制度を利用することが決まっているのであれば事前に申し込んでおくのです。
これに対して、在学採用とは進学先の学校を通じて奨学金を申し込むことを指します。
入学後すぐに説明会が開催され、進学先で指定された窓口に申請を行うことになります。
予約採用の奨学金は在学校を通じて申し込む
予約採用と在学採用のどちらにするかは、申し込む学生の家庭事情によって判断することになります。
予約採用で申し込むのであれば高校3年次に在籍の高校へ申し出ておかなくてはなりません。
一例として、日本学生支援機構の奨学金の場合、募集時期は4月下旬から5月までとなっています。
つまり、高校3年に進学して間もない時期に、ほぼ1年後に給付開始となる奨学金の申し込みを完了しておく必要があります。
よって、奨学金制度を活用する可能性がある人は、高校で3年に進級した時点で担任に相談し、予約採用で申し込みをするかどうかを話し合っておいたほうがいいでしょう。
志望校を決定する時期になってから予約申し込みを検討し始めると、申し込み期限に間に合わないことも考えられますので注意が必要です。
申し込み可能な奨学金を探す方法
奨学金制度を設けている団体は数多くあります。
国が運営する「日本学生支援機構」のほか、地方自治体や民間の財団法人、さらには大学や専門学校が独自に運営する奨学金制度も存在します。
多くの奨学金制度の中から、自分が給付対象となる奨学金を探すのは容易ではありません。
そこで、申し込み可能な奨学金をどのように探せばいいのか、代表的な方法を3つ紹介します。
高校の担任に相談して探してもらう
高校の先生方の中には、過去の卒業生で奨学金に申し込んだ事例を知っている先生も多くいらっしゃいます。
高校3年時に担任となった先生に相談し、奨学金の申し込みを検討していると伝えておくのは有効な方法と言えます。
おおよその家計の状況や学業成績から、申し込み可能な奨学金を教えてもらえる可能性があるからです。
高校を通じて申し込む奨学金であれば、そのまま申し込み手続きへと進むことも考えられます。
また、進学希望先の学校によっては、奨学金制度の指定校となっている場合もあります。
指定校であればより採用により有利なこともありますので、こうした事情をよく知っている高校の先生に相談しておくといいでしょう。
インターネットの奨学金検索サービスを利用する
インターネットで奨学金検索サービスを利用するのも有効な方法です。
居住する地域や家計の状況、希望の給付額といった複数の条件で奨学金を検索できるサービスがありますので、どのような奨学金制度があるのか知る上でも活用する価値は十分にあるでしょう。
一例として、下記のサービスを利用して奨学金を検索することができます。
日本学生支援機構「大学・地方公共団体等が行う奨学金制度」
大学や地方自治体など、各種団体による奨学金のほか、授業料の減免制度を検索することができます。
掲載団体数は令和2年6月10日時点で大学464校、短期大学165校、地方公共団体・奨学金事業実施団体等722団体です。
Crono「My奨学金」
株式会社Cronoが運営する奨学金検索サービスです。
学歴や進学先で挑戦したいことを登録すると、条件に合った奨学金を絞り込むことができます。
進学して留学やスポーツに取り組みたい人は、目的に応じた奨学金を探すことも可能です。
LabBase「奨学金検索」
現役大学生が創設したベンチャー企業POLが運営する奨学金検索サービスです。
地域や専門分野、申請期間、返済免除の有無といった複数の条件で奨学金を探すことができます。
進学を希望する学校に問い合わせる
進学先の学校で独自の奨学金制度を設けていたり、在学採用の奨学金を紹介してもらえたりする場合があります。
奨学金に関する情報は学校内の掲示板やウェブサイト内で告知されているケースがあり、学外の人にとって情報に触れられる機会が限られていることもあります。
学校に問い合わせることで、公開されている以上の詳細な情報を教えてもらえる場合があります。
志望校が決まっている人は、進学を希望する学校へ直接問い合わせて確認しておくといいでしょう。
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奨学金申し込み時の注意点
奨学金の申し込みに際して、いくつか注意しておくべき点があります。
とくに次の2つについては、奨学金の目的である進学資金の確保に大きく関わることですので、十分に注意して申し込みを進めるようにしましょう。
審査に通らない場合もあることを想定しておく
希望する奨学金に申し込んだとしても、必ず採用されるとは限りません。
審査の結果、採用を見送られることになれば奨学金を受給することはできなくなります。
条件の良い奨学金ほど人気があり、申込者多数となることが想定されますので、審査に通らない場合もあることを想定した上で申し込むことが大切です。
複数の奨学金に申し込みをする準備を整え、万が一審査に通らなかった場合は申し込み期限内に別の奨学金を申請できるかどうか確認しておきましょう。
また、奨学金によっては他の奨学金との併用ができないものもあります。
複数の奨学金を併用可能かどうか、申し込み時に確認しておく必要があります。
入学時特別増額貸与奨学金の活用も検討する
奨学金は進学後、月々の給付となるケースがほとんどです。
これは進学後の学費や生活費に充てることを目的とした奨学金の趣旨によるものです。
しかし、進学のための資金を準備する上で入学時の費用は決して少ない負担ではありません。
入学金や前期授業料、施設設備費といった費用を支払うことを考えると、入学時にまとまったお金を準備しておく必要があります。
入学時に支払った費用をまかなうには、奨学金以外に「入学時特別増額貸与奨学金」を活用する方法があります。
これは奨学金とは別の制度ですので、奨学金を申し込んだ人は奨学金と併用することになります。
貸与金額は10万円刻みで50万円を上限に申し込むことができ、入学初月の奨学金に上乗せして給付されます。
「入学時」という名称ですが、給付されるのは入学前ではなく入学後になる点に注意が必要です。
この記事のまとめ
奨学金の申し込みは頻繁に行うことではないため、申し込み時には不慣れなことや分からないことが出てくるものです。
後になって「知らなかったので申し込めなかった」といったことにならないよう、申し込み時の注意点を理解しておくとが非常に重要です。
奨学金の申し込み方法や申請可能な奨学金の探し方を理解して、自分に合った奨学金を活用しましょう。
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