障害者施設で働く生活支援員のリアル
大学卒業後、地元の障害者施設で生活支援員として働いていました。
高齢者施設で働く方の話はよく耳にしますが、障害者施設で働く方の話はなかなか聞くことがないと思います。
実際に障害者施設で働いたことのある私が経験した体験談が、今障害者施設で働くかどうか迷っている方の参考になれば幸いです。
障害者施設ってどんなところ?
障害者施設とは、主に知的障害や精神障害を持った方が生活している施設のことを指します。
年齢層はとても幅広く、18歳~90歳以上の方が一緒に生活していました。
主な仕事内容は日常生活の支援や買い物への同行、必要な方には身体介護も行います。
障害者施設と高齢者施設との違いはなに?
高齢者施設との違いは毎日の活動がしっかりと考えられていること、介護面での負担はあまりないこと、利用者様の精神年齢に合わせた対応が必要なことなどが挙げられます。
高齢者施設とは雰囲気や仕事内容の違いが大きくあると思います。
生活支援員として働いてみて大変だったことは?
生活支援員になって一番大変だったことは、利用者様の精神状態が悪くなった時の対応です。
精神の浮き沈みが激しい時期があり、ひどいと癇癪を起こしたり暴力を振るってくることもありました。
しっかり気持ちを受け止めれば落ち着く方、1人にしておくと落ち着く方、何か作業をすることで落ち着く方、さまざまな方がいらっしゃいます。
1人ひとりに合った対応を見つけるまでがとても大変でした。
また利用者様同士のトラブルも頻繁に起こります。
きっかけはささいなことですが、トラブルが起きると手が出てしまったり施設から逃げ出そうとされることもありました。
ですので仲裁をしなければならないのですが、自分の親世代の方のトラブルに仲裁をするということに、退職するまでずっと違和感を覚えていました。
利用者様の大半が、精神年齢が幼児ほどしかありません。
ですので仕方ないのですがつらかった記憶が残っています。
障害者施設で生活支援員をやってみてよかったことは?
自分が考えた支援がうまくいった時はこの仕事をやってよかったと思うことができました。
最初はうまくいかずどうしたらよいのか悩むこともたくさんありました。
しかし支援がうまくいくと、利用者様が生活しやすくなったり笑顔が増えたりという変化が見られるようになります。
その瞬間がこの仕事のやりがいでもあると思います。
また真剣に利用者様に関わっていると自然と利用者様から歩み寄ってくださるようになります。
利用者様はとても素直な方が多いので、好きや嫌いという感情をハッキリと出されます。
ですので利用者様が笑顔で話しかけてきてくださったり頼ってくださると、一生懸命関りを持つようにしてよかったと感じることができました。
・支援がうまくいくとやりがいを感じられる
・利用者様との信頼関係を築ける喜びがある
・利用者様の対応が難しい
・時に自分の親世代の方への対応に悩むこともある
あまり聞くことのない生活支援員のリアルな現場の体験談。
どの仕事もそうですが、実際に働いてみると想像と違うことがたくさんあります。
ですのでこの体験談がこれから障害者関係の仕事に就きたいと考えている方の参考になれば幸いです。