退職した後まで役立つ、銀行員として得た3つのこと
銀行員として得られる経験の中には、私生活の中でも役立つものが多くあります。
私は「銀行の窓口業務」で8年間勤務しましたが、そこで身に付けた知識や経験を、日常でも役立ててきました。
私生活において「銀行員になって良かった」と感じたことを3つご紹介します。
視野の広い「気付き」ができるようになった
窓口業務では、書類の記入ミスや記入漏れを見逃さないことが求められます。
特に数字は毎日のように扱い、見間違いを起こさないことが仕事の大前提です。
「注意深く確認すれば問題ない」と思うかもしれません。
その意識や集中力が大切なのは言うまでもありませんが、私の経験では「慣れ」が大きく影響します。
新入社員の私は視野が狭く、大事なところを見逃して失敗を繰り返していました。
しかし経験を積むことで、全体を広く見て、ミスを防げるようになりました。
具体的には「署名が抜けている」「数字が一桁間違っている」など、違和感に気付けるようになったのです。
この変化によって日常生活でもミスが減り、周囲に気配りをする余裕ができました。
私生活に活かせる金融の知識が身に付いた
将来必要な資産をどのようにして準備するか、提案するのも銀行員の仕事です。
預金として貯めるだけでなく「運用して増やす」「保険に入って予期せぬ出費に備える」など複数の知識から、その人に最も合った方法を考えます。
しかし金融相談をしようと思って、銀行に来るお客様は多くありません。銀行都合で「商品を売りたい」と思って提案しても、お客様は余計な時間と捉えてしまいます。
銀行員自身が「納得したもの」、可能であれば「実際に利用して良いと思ったもの」を提案して初めて、話を聞いてもらえます。
そのため仕事で学んだことを、自分や家族の資産形成に活かしている銀行員は少なくありません。
とにかく人との出会いを経験できる
銀行員は異動が多いことから、年次を重ねるごとに知り合いが増える傾向にあります。
知り合いが多いことは、仕事においてプラスになります。
なぜなら銀行の仕事では、他の営業店や他部署に判断を仰ぐ・依頼をすることが多く、相手との信頼関係ができているとスムーズなやり取りができるからです。
しかし、仕事上のメリットだけではありません。幅広い年齢・キャリアの人々とのコミュニケーションは、人としての視野を広げてくれます。
出会う人数が多いため、私生活でも気が合う人と出会える可能性も高いと言えます。
銀行員として成長していく中で、私生活における行動にも、次のような良い変化がありました。
・確実な仕事ができるようになり、やり残しや失敗が減った
・資産形成の仕方がわかり、自分に合った金融商品を選べるようになった
・多様な人間関係を経験でき、視野が広がった
ただし「仕事で求められている範囲だけ、勉強すれば良いだろう」と、最低ラインの学びをしていると、仕事にも私生活にも役立てることはできません。
自分のこととして興味を持って取り組むことで、銀行員という仕事の良さを感じることができると思います。