助産師の仕事~分娩介助業務の1日~
これから助産師を目指している方の中には、助産師の仕事ってどんなものなのかな?と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際の仕事の一日の流れをお伝えし、少しでも助産師の仕事のイメージが出来ればと思います。
今回は私の病院での仕事の内容をお伝えしていくので、病院によっては業務内容が異なるかとは思います。
今回は主に分娩業務についてお伝えしていきます。
以下は助産業務(主に日勤の分娩業務)の仕事の流れです。
申し送り
まず、どの病院でも朝一番で朝の連絡事項の通達と申し送りというものがあります。
申し送りというのは、夜勤帯のスタッフから妊婦さんの基礎情報などや夜勤帯での様子や状態についての情報受け取ります。
分娩業務を行うスタッフは『パルトグラム』という分娩経過の分かる用紙を用いて分娩経過を記録していきます。
このパルトグラムを用いて申し送りを行います。
余談ですが、分娩進行中に分娩担当スタッフが記録するものは基本的にはこのパルトグラムのみです。
最近では無痛分娩も行うことが増えたので、無痛分娩用の記録用紙も使用するようになりました。
陣痛室
陣痛開始から分娩室に移る頃までのこの時期は妊婦さんは主に陣痛室で過ごします。
私たちスタッフは妊婦さんに分娩監視装置という機械を装着し赤ちゃんの心拍と陣痛の様子を観察していきます。
また、妊婦さんに付き添い、呼吸法や腰のマッサージなどを行い、陣痛の痛みを逃すためのお手伝いをします。
バイタルサイン測定をしたり、必要であれば点滴をしたりすることもあります。
私たちは赤ちゃんの心拍や陣痛の様子から、赤ちゃんの状態を把握しなければならないので、それがとても大変です。
状態によっては緊急の帝王切開になることもあるので、助産師として働いて8年経った今でも、常にリスクと隣り合わせの分娩に携わるのは緊張します。
分娩室
もうすぐ産まれる、という状態になったら陣痛室から分娩室へ移動します。
私たちはガウンを着たり手袋をはめたり機材を準備したりして、分娩介助できるような準備をしていきます。
妊婦さんも分娩開始装置を装着したり、シートを敷いたり、点滴をしたりして、安全に産めるような準備をしていきます。
妊婦さんにしっかり声をかけながら、呼吸法やいきみの調節をしていきます。
赤ちゃんが産まれたらへその緒を切って、お母さんと対面してもらいます。
分娩後
分娩室で2時間ほど過ごしてもらいながら、出血や体調の観察をしていきます。
落ち着いたら病室に戻っていただきゆっくり過ごせるような環境を整えていきます。
簡単ではありますが、以上が分娩業務のおおまかな流れになります。
イレギュラーなことも多いので、この通りに進まないこともたくさんありますが、少しでもイメージしていただけたら幸いです。