直営(直接雇用)の管理栄養士は孤独? 私が意識していた3つのこと
「委託(給食会社などに所属)の管理栄養士や直営(直接雇用)の管理栄養士って孤独なの?」そう思ったことはありませんか。
私は両方経験しましたが、委託よりも直営の方が1人勤務になる確率は高かったように感じます。
規模によっても違いますが、小さな施設では責任者として採用されることが多いため、孤独を感じる方も多いのかもしれません。
そこで今回は、直営の管理栄養士をしていたときに私が意識していた3つのことをご紹介します。
もし、同じように1人職場で悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。
孤独を乗り越えるために意識していた3つのこと
比較的小さな規模の施設では、管理栄養士が1人しかいないことが良くあります。
転職後に私が勤めた施設は、管理栄養士が1人だけでした。
管理栄養士の業務範囲は多岐に渡り、栄養管理や給食管理、施設の委員会や会議の出席などもこなさなければなりません。
本当に毎日が忙しくて1日があっという間でした。
ただ、気楽に仕事ができる反面、管理栄養士が1人しかいない孤独感はずっと抱えていたと思います。
そこで、孤独を乗り越えるために、私が意識していたことを3つお伝えします。
・横の繋がりを作る
・セミナーに参加する
・調べてもわからなかったら問い合わせる
横の繋がりを作る
1人職場の弱みは、相談相手がいないことです。
栄養士の仕事は想像以上に多く、現場で覚えながら身に付けていく必要がありますが、疑問がわいても1人で解決できない場合もあるでしょう。
そのため、私は管理栄養士の横の繋がりを作るように努めました。
1人職場の管理栄養士の中には、同じように横の繋がりが欲しいと思っている方もいます。
そこで、地元の管理栄養士が集うコミュニティーに参加し、積極的に交流を図りました。
コミュニティーでは、近隣の栄養士さんが持ち回りで会を開催し、日常業務で気になることや事例の検討などを行いました。
事例の検討をするときは、利用者さまが特定できないようにふんわり伝えています。
もし、コミュニティーに参加し事例検討をする場合は、必ず守秘義務を守りましょう。
セミナーに参加する
1人職場では、自分から学びに行かないと情報は入ってきません。
知識をブラッシュアップしなければ、古い知識のまま業務を進めることになってしまいます。
常に新しい情報を仕入れることは、患者さまや利用者さまの為になり、あなた自身の血肉になります。
私は、老人福祉協議会や栄養士会主催の研修、気になるセミナーなどに参加していました。
調べてもわからなかったら問い合わせる
疑問点がでてきたとき、書籍やインターネットで調べても分からないことがでてくるかもしれません。
ずっと考えていても分からないときは、問合せてスッキリするのもひとつの手です。
私は、県に問い合わせたり知り合いの栄養士さんに相談したりしながら、何とか乗り越えてきました。
横の繋がりはこういう場面で生きてきます。
「時間も無いし、会に参加するのは面倒くさい」と思わずに、まずはお試しでも良いので、参加してみてはいかがですか。
GIVE&TAKEの精神が大切
ここまで、直営の管理栄養士としてスムーズに業務を進めるために意識してきたことをお伝えしましたが、ひとつだけ気を付けて欲しいことがあります。
それは、決してテイカーになってはいけないということです。
テイカーとは、与えるよりも受け取る方が多くなるように行動する人を示しますが、テイカーになると自分の評価を下げてしまいます。
まだ経験が浅いうちは、わからないことだらけですぐに質問したくなることもあるでしょう。
しかし、情報を取りに行くばかりではなく、相手の気持ちも考えることが大事です。
質問している時間は、相手にとっても貴重な時間。
GIVE&TAKEの精神で接することで、お互い気持ちよく仕事ができます。
とはいえ、今の自分は与えるほどの情報を持っていないと感じたら、経験を重ねた後にお役に立てる場面でお返しすれば良いと思います。
あくまで「心掛け」が大切です。
管理栄養士になった理由を忘れずに
1人職場の管理栄養士は、孤独を感じる場面があるかもしれません。
相談できる相手がいないと尚更です。業務を進めていく中で分からないことがでてくると、慌ててしまいますよね。
そんなとき、テイカーになってしまう人と、1人で抱えてしまう人がいます。
「専門職として、1人で頑張らないといけない」と、プライドが邪魔をしてしまうこともあるかもしれません。
そんなときは、一旦プライドを捨ててみると楽になりますよ。
プライドが邪魔をすると、聞きたいことも聞けなくなってしまいます。
『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』です。
専門職としてプライドを持つことは大切なことですが、時には潔く捨てなければならないこともあるでしょう。
ただし、一時的にプライドは捨てたとしても、自分軸はしっかりと持っておいてくださいね。
あなたはなぜ管理栄養士として働きたいと思いましたか?
その原点こそが、忘れてはいけない自分軸になると私は思います。