管理栄養士養成校での勉強内容・実習や卒業後の進路は?
管理栄養士を目指す学生の皆さんの大多数が進路として選択するのが、管理栄養士養成校への受験ではないでしょうか。
管理栄養士養成校がどのような場所でどんなことを勉強するのか、私の学生時代の経験を交えながらお伝えしたいと思います。
管理栄養士養成校とはどんな学校?
まず、管理栄養士養成校とは一言でいうと卒業と同時に栄養士資格と、管理栄養士国家試験受験資格の両方を取得できる学校です。
そのすべてが4年制で、ただ卒業するだけではなく、指定された科目を全て勉強し単位を取得しなければなりません。
なので、資格取得を目的としない大学生とは違い、自分が興味のある受けたい授業を自分で選んで、自分で時間割を組み立てたりといったことはほぼありません。
管理栄養士養成校にはどんな学生が入学する? 文系でも大丈夫?
管理栄養士養成校に入学する学生は、もちろん全員が管理栄養士の資格を取得したいと思っている人たちです。
また、その学校が栄養教諭の認定校であれば管理栄養士の資格だけではなく、「栄養教諭」の資格も取得したいと考えて入学してくる人たちもいます。
学生全員が目的が同じなので、授業数も多く単位を取得するのがとても難しいですが、授業の時などは分からないことを教えあったり、みんなで試験対策をしたりと、勉強面での孤独感はありません。
また、入学してくる学生は理系出身の子だけではなく、文系出身の子も割といました。
管理栄養士養成校では、化学などは高校レベルから始まる授業がありますが、文系出身者が少なくはないためあまり心配しすぎることはありません。
私自身は理系出身でしたが、周りの文系出身の子も授業にしっかりついて行けていましたし、学生同士で教えあったり協力して勉強していました。
授業内容は? 化学や病理系の勉強に苦戦
授業は管理栄養士の国家資格の試験科目に沿ったものになります。
私の場合ですが、管理栄養士は食べ物や健康なんかの勉強をするのかな~と、ふわふわとしたイメージを抱いて管理栄養士養成校に入学しました。
しかし実際入ってみると、化学や病理系の勉強の割合が多く、理系出身者ながら化学が苦手だったためかなり苦戦しました。
今となっては当たり前なのですが、栄養学は基礎的な部分はほぼ化学です。
病理学も、一見栄養とは関係ないような病気の治療法や手術・薬の勉強をしながら、当時の私は「管理栄養士でここまで知る必要ある?」と思っていました。
しかし実際病院に勤めて臨床で働くとその大切さが身に沁みました。
管理栄養士の表面上のイメージで進路を選択してしまうと、実際の勉強内容とのギャップについて行けなくなってしまい、退学してしまう人もいました。
なので、どんな勉強をするのかしっかり深く進路研究を行うことが大事です。
実習で学ぶこと
管理栄養士の養成校では実習への参加が必須になります。
臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営理論を実際の現場で学ぶため、病院、保健所、集団給食施設にそれぞれ決められた期間実習に行きます。
事前準備や毎日慣れない場所で緊張したりと、とても大変なことが多い実習ですが、実際の現場を見れたり、現役の管理栄養士さんから直接話が聞けたりととてもためになります。
この実習を経験することで、自分が卒業後にどんな場所で働きたいかということを具体的に考えることができます。
卒業後の進路について
卒業後の進路については本当に様々です。
病院や、給食受託会社、栄養教諭、管理栄養士を活かせる企業などが主ですが、管理栄養士の国家試験は受けるけど、管理栄養士は使わずに一般企業に就職するといった人も少なくなかったです。
やはり、実際に勉強してみて、管理栄養士として働くことがイメージできなかったり、違うことに興味が出てきたりといったことが理由にあると思います。
それでも決して勉強したことは無駄ではなく、一度別の業界を経験したけどやっぱり管理栄養士として就職しなおしたり、その逆パターンも多くいました。
また、管理栄養士として病院で働きたいと思っていても、求人数が少なかったり、求人の時期が企業や公務員よりも遅いので、4年生の後半は国家試験に集中したいということで、まずは給食受託会社に就職するパターンも多かったです。
そこで経験を積んでから、求人が出たタイミングで病院へ転職するという流れです。
私自身もそのパターンで給食受託会社も病院も両方を経験しました。
管理栄養士を目指す人たちのヒントになれば幸いです。
進路研究をしっかりと行い、後悔しない選択ができることを願っています。