知ってほしい小学校教諭の現実と1日の業務の流れ
教員の醍醐味は子供の成長に直に携われることです。
特に卒業式は子ども達との思い出が走馬灯のように蘇り、何度経験しても涙がこぼれます。
卒業式でエネルギーを回復することでまた1年働くことができます(卒業式マジック)。
しかし、それまでの日々は教育に唯々時間を費やし、子ども達や保護者に尽くさなければなりません。
小学校教諭の仕事内容は?
小学校の教諭の大きな仕事として大きく二つあります。
教科指導(授業)と生徒指導(生活指導)です。
教科指導は、小学校では基本担任の先生が全ての教科を受け持ちますので、教材研究は多岐にわたり結構大変です。専科を置く動きも徐々に広まってきています。
生徒指導は、生活のルールなどを理解させて守らせ生活の安全を担保するものである意味教科指導より重きが置かれます。
その他には下記があります。
・成績処理や雑務
・校務分掌による担当の仕事
・運動会や学習発表会へ向けての行事の準備
・校内の会議や研修
・校外(出張)での会議や研修
・夜間土日のPTA活動や地区活動への参加
仕事が勤務時間内に終わることはほとんどなく自宅に持ち帰って仕事することが、ほぼ連日続きます。
その残務について残業手当等はありませんが、給特法により給料月額の4%調整給でまかなわれています(恐ろしいことに昭和から変わっていません)
一日の流れ
7:20 出勤
・メールや予定等の確認
・欠席等の連絡対応
・当日の授業準備
・教室整備
・児童登校
・学年活動や委員会活動の対応
・PTA活動の対応
8:15 始業
・健康観察/検温
※コロナのためこのタイミングでしていました。
・朝学習
・朝の会
8:45 午前の授業
・1~4限の授業
・授業の合間に(休み時間等)宿題、自主学習帳、学習カード、日記の点検
12:00~13:00 給食指導
・配膳
・給食
※5分位で食べ、午前中に終わらなかった提出物の点検
※コロナの影響でおしゃべり禁止に。しかし、子どもは友達と話したい、そちらを見たい、近づきたい。「何度も指導するのもなぁ…」と思い環境整備。前方にTVを設置し映像を流しながら食べるようにしたら、うちのクラスには◎でした。
・歯磨き
・下膳
13:00 昼休み
・宿題の準備
・採点作業
・児童の見守り
※校内をまわるか、自教室にいるようにしていました。
〇その日による
13:15~全校集会や委員会
13:30~清掃指導
13:45 午後の授業
・5~6限の授業
・帰りの会
〇その日による
・放課後学習(個別指導)
・委員会
・課外活動
16:00 児童下校
・下校指導
・消毒
※自教室や担当箇所の消毒をしていました。慣れて30分で終わる…という感じでした。
・職員会議
・校務分掌の仕事
・授業準備
・事務処理
・出張(研修や打ち合わせ、現地下見など)
〇日番の場合は校舎内の見回り
16:45 終業
・就業時間内に終わらなかった業務
※基本的に終わりません。私は高学年担当だったので児童の在校時間が長く、下校指導後はすぐに全体や分掌での会議が終業時刻まで入っていたので、就業時間内では個人で進められる仕事(事務処理や授業準備など)にまで手が回りませんでした。
・各種会議や面談(管理職・保護者・外部)
※事前に設定されている場合だけでなく、今からいい?みたいに急にはじまることも
教育界の非常識
学校で通用していることが一般社会では通じないことが多いです。
言い換えると、一般社会で通用していることが学校では通じないことが多いです。
「えっ!労基法は⁉」なのが教員の職場です。
代表的なものとして、「時間を守らない=終業時間外の業務、休憩がない」や「足し算はできるけど引き算は苦手=学習内容や業務を増やすのに減らさない」などが挙げられるかと思います。
前年度踏襲が当たり前で新しいことに抵抗を示す体質なので、なかなか改善されません。
また、「当たり前」「そういうもの」と思っていたり一般の働き方を知らなかったりと、無関心無知な教員が多いように感じます。
他の働き方を知らない…それがブラックな職場に拍車をかけているのかなと思います。