神父・牧師と司祭の違い

神父と司祭は同じ

教会では、教会を1つの家族としてとらえています。

主にカトリック教会では、司祭の立場にある人を、父親的な存在であるとして「神父」と呼びます。

「司祭」はカトリック教会における職位の1つであり、その司祭を呼ぶ際に使用する敬称が「神父」です。

一方、プロテスタント教会では牧師の立場にある人を「先生」と呼ぶことも多いようです。

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司祭は聖職者で生涯独身を貫く

序列があるカトリック教会

単一の教派であるカトリック教会には、3種類の聖職者「司教・司祭・助祭(じょさい)」が置かれています。

司教とは、教会の誕生に関わったキリストに使徒の後継者とされる人たちで、地域の教会を治めるとともに、ほかの司教と力を合わせて教会のために働きます。

とくにローマの司教は教会全体の指導者的な役割を持ち、教皇とよばれます。

司祭とは司教の協力者となる人で、教会のもとで働く人と、直接司教のそばで働く人の2つの働き方があります。

助祭とは司祭の補佐をする人のことで、司祭職を目指す助祭と助祭の身分にとどまる終身助祭とがあり、終身助祭は既婚者もなることができますが、そのほかの職務に就く者は生涯独身を生きることを誓約します。

カトリックは、一般の企業のような序列があり、三者の関係を職場になぞらえると、司祭にとって司教は上司、助祭はアシスタントにあたります。

司祭(神父)の仕事

司祭になるには神学校や大学の神学部で学ばなければなりませんが、基本的に学費などは、神学生が所属する教会の教区などが支援します。

多くの場合、神学校での養成期間を経て、まず助祭職を1年間経験、その後、「叙階(じょかい)」という儀式を受け、司祭に任命されます。

叙階により、司祭は聖別されて聖職者となり、ミサ(礼拝集会)をあげたり、洗礼、堅信、聖体などの儀式を行ったりする権限と地位を得られます。

その代わり、司祭は聖職者として生涯独身で過ごし、一生を神に捧げ、女性は司祭になれません。
 

牧師は教職者で結婚ができる

プロテスタント教会は諸教派の総称であり、多くのプロテスタント系教派に分かれています。

プロテスタント諸教派は、序列のない横型の組織が特徴で、牧師も信者も同じように神と結ばれた存在ととらえてり、立場による上下はありません。

規模の大きな教会では牧師が複数おり、リーダーを主任牧師や担任牧師、それにつづく教師を副牧師と呼ぶ場合もありますが、立場の違いはそれほどありません。

カトリックの司祭と同じく、牧師は「按手礼(あんしゅれい)」という儀式を経て牧師職に就き、洗礼や聖餐(せいさん)式という儀式を行う資格を与えられますが、信者と同じ立場にあるため、聖職者とはみなされず、教職者と呼ばれます。

牧師は聖職者ではないので、信者同様、結婚することができ、また教派によっては女性が牧師になることもできます。

牧師になる場合も神学校などで学び、大半の神学校には奨学金があります。

神学校卒業後は、伝道師や副牧師として経験を積んでから牧師になるなど、牧師になるまでの道のりは、教派によりさまざまです。