行政書士は営業力(マーケティング力)と実務能力の両方を高めることが大事
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投稿者の仕事満足度
- 総合満足度
- 3.50
- 仕事内容
- 3.50
- やりがい
- 4.00
- 働きやすさ
- 3.00
- 給料・年収
- 3.00
- 休日・待遇
- 3.00
- 成長・将来性
- 2.50
- メッセージ
-
行政書士事務所を運営するということは、例えば商店街にあるカフェや美容院をオープンして事業を行っていくのと同じことです。
お店を開くのと同じ感覚だと思ってください。
行政書士としてビジネスを行っていくということです。
資格があるだけで依頼がくるということはありません。
カフェや美容院の場合ですと、珈琲の味やクオリティ、店内の雰囲気、美容師さんの技術力やサービス提供力が、行政書士自身の実務能力にあたってくると思います。
カフェや美容院に限らず色々なお店が、お客さんに来てもらうために色々な広告を打ったり、施策を練って、集客対策を行っているはずです。
行政書士事務所もお客さんに来てもらうためには、対策が必要です。この集客対策が行政書士の営業力(マーケティング力)と言えます。
行政書士事務所を運営していくには、実務能力と営業力の2つがなければいけないと感じます。
- 仕事内容
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お客様から依頼があり、営業許可を代理で取得するという仕事内容です。
営業許可とは、飲食店営業許可や建設業許可といった、お客様が事業を営むために必要となる許可のことです。営業許可は役所からもらいます。
行政書士は書類を作成する仕事だと思われがちですが、書類を作成するのは営業許可を取得する流れの中の一部分です。
お客様とお会いして、許可を取得できる要件が整っているかヒアリングを行います。ヒアリングの中で、「これはまったく条件が整っていないなぁ」ということもあり、その時は「今は許可を取得できる状態にはないから、今後こうすれば許可を取得できますよ」とアドバイスするのも仕事の一つです。
書類の作成よりも許可要件が整っているのか精査する作業のほうが重要です。
なんとか要件が整いそうだと感じたら、お客様から決算書などの資料をお預かりしたり、役所へ行って公的書類を取得し、申請書類を作成します。
お客様からお預かりする資料や役所から取得する公的書類は、許可要件を満たしていることを証明・肉付けしたり、説明するための資料となります。
許可を取得するために役所へ出向いて担当者と折衝を重ねることもあります。
例えば、役所側が求める資料を用意できないから、代わりにこういう資料を準備する予定だが、どうでしょうか?」といった具合です。
申請書類と資料を役所へ提出し、審査期間を経た後、許可証が交付される流れとなります。
- なるには
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行政書士試験に合格をして、事務所を開きました。
行政書士試験は3回目の試験で合格しました。資格学校が行っている通信講座を利用してほぼ毎日勉強を行っていました。
3回目の試験受験の前は、試験の本番対策として、定期的に試験開始時間と同じ時間に図書館へ行き、販売されている模擬試験を解いてみて、本番の試験のシュミレーションをしていました。
- やりがい
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個人事業主様や法人様に関する営業許可の代理取得を依頼された場合、時に依頼者の人生を背負う場面が出てきます。
依頼者様にとって、営業許可は是が非でも取得したいものなのです。その営業許可がなければ、依頼者様は希望する事業を行っていくことができないからです。
依頼者様にお会いしてヒアリングしてみると、現状、許可を取得するための条件をすべて満たしていない方が意外に多いです。
そんな依頼者様に許可取得のためにアドバイスを行い、許可要件を満たし、必要書類を整え、役所の人と折衝を重ねて、許可を取得できた時は達成感を感じられます。
- つらいこと
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業務依頼に関する問い合わせが来ない日が続くと、焦りやいらだちの気持ちが出てきます。
しかしその間、腐ることなく、現在取り扱いしている業務や分野以外の勉強をすることが大事です。
取り扱い分野を広げるため、自身の能力を高める時間に使うことが大切だと思います。
それが後の事務所運営に役立ってきます。
- 向いてる人
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取り扱う業務や分野について、勉強や研鑽をし続けられる人が向いていると思います。
取り扱う業務に関する法改正も起こるので、新しい情報や知識をインプットする必要があります。
そのため事務所を開いた後も勉強をし続けることが苦にならない人は、向いている職業だと感じます。
広告を打っても集客につながるのは、それなりに時間がかかります。
それは広告方法が悪いのではなく、自分の事務所がまだ見込み客に知られていないだけのことが多いです。
そのため広告を打って効果がないからとすぐにやめるのではなく、ある程度の時間継続しないと効果が出ないと思ってください。
そのため、一度打った広告をある程度継続できる忍耐力のある方が向いていると思います。
また広告手法について、常日頃から勉強したり、情報収集することが苦でない人が向いていると感じます。
営業力(マーケティング力)についても向上させるためには、常に勉強し続ける必要があるからです。
- 給料・年収
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月収については、ここ5年は20万円~30万円となっています。
月によって依頼件数が上下するので、月収もそれなりに開きがあります。
個人事業主のため、国民年金に加えて、国民年金基金に加入して、将来に備えています。
- 成長・将来性
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ここ2年~3年で営業許可の取得を支援するクラウドサービスがリリースされ始めているものの、営業許可の取得を希望している方の中には、要件のすべてがきちんと整っていない方が実際のところ多くいらっしゃいます。
そういった方は、まだまだ専門家を頼ってくることが多いので、クラウドサービスには、それ程脅威を感じていません。
まだまだ行政書士の出番は多いと感じます。