読書量だけじゃない!? 学校司書はどんな人生経験も役に立ちます
投稿者プロフィール
投稿者の仕事満足度
- 総合満足度
- 4.50
- 仕事内容
- 4.50
- やりがい
- 5.00
- 働きやすさ
- 5.00
- 給料・年収
- 4.50
- 休日・待遇
- 5.00
- 成長・将来性
- 4.50
- メッセージ
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子どもや本が好きな人には是非考えてもらいたい仕事です。
デメリットは、非正規雇用が多いことですが、複業(副業)をしたり、扶養内で家事育児と両立して働く環境としてはとても良い職業・職場環境だと感じています。
一度就業すると長く務める特徴があります。
専門職コラムでも書きましたが、色々な経験が活かせる仕事でもあるので、この仕事を目指す方はじっくりと今いる場の専門性を高めることが
将来学校司書になった時に役立つと思います。興味のある方は自治体の広報をよくチェックし、教育委員会などから募集がないか、情報を集めてみることをおすすめします。
- 仕事内容
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勤務地:公立小学校
勤務先規模:600人強のやや大規模校
仕事内容:学校図書館指導員として、利用指導・教科補助・管理運営・委員会指導補助・ボランティア連携
職場での役割:音楽や図工など専科の教員ではないので、基本的には1人で授業や児童の指導はしない、という建前です。が、実際の授業は学校図書館指導員に任されています。 - なるには
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地方自治体の教育委員会で任用を受ける場合について
広報やインターネットで募集案内が随時出ますので資格要項を確認します。
概ね、司書・司書教諭の免許を有することが要件に挙げられています。
司書・司書教諭を取得できる大学は限られています。
私の場合、
①出身大学でとりあえず高校教諭免許に必要な単位取得
(単位が足りていれば卒業時に免許取得可)
②他大学の通信制で司書教諭取得
(教員免許と同時取得も可)司書資格よりも司書教諭の方が必要な単位が少ないのは教員免許取得過程で、多く単位履修をしているからだと思います。
通信制のレポートやスクーリングは非常に厳しい、ということを覚悟ください。
出身大学の単位認定試験では考えられないくらい、レポートの再提出がありました。
(今その通信制は閉講されてしまったそうで淋しいです)任用時の試験では、小論文と面接がありました。
小論文は「あなたが学校図書館指導員になったらやりたいこと」というお題で1,200文字位、面接は教育委員会の担当者が4名ほどで、小論文の内容、今までの経験や配置学校についての希望など10分程度でした。
行政にいたのでわかるのですが、面接は人格が適性であるかの確認なのでそんなに緊張しなくて良いでしょう。
リラックスしてくださいね。
- やりがい
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子どもたちが積極的に本を手に取るきっかけを増やしてほしいと思い、「ブッククエスト」「夏休みのだいぼうけんシート」「ハロウィンパーティーカード」など、時期に沿って多読ができるようなイベントを開催しています。
友達と誘い合って「本を探す・読む・記録する(感想や色を塗るなど)」を楽しく繰り返してくれて嬉しく思います。
高学年になるにつれ読書の質が深まっている様子を感じられるのもやりがいです。
- 働きやすさ
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職場の雰囲気は、基本的にラフで、上下関係は感じません。
とくに学校司書は、教員と別採用なので、専科教員や非常勤職員、保健室の先生方の島(職員室内の机のかたまりをそう呼びます)に座席が指定されることが多いです。
学内に同じ立場の横のつながりはほぼないので、それを孤独と感じるか自由と感じるかは人それぞれのようです。
ちなみに私は、業務を1人でほぼ管理できる自由度が自分に非常にあっています。
- 給料・年収
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時給は1,480円で年齢や勤続年数での差はありません。
会計年度任用職員制度に変更したため、勤務日数が所定以上など一部の条件を満たす場合は、ボーナスも出るそうです。
夫の扶養の範囲内で勤務したい私の場合は1日3〜4時間×週4〜5日程度で年収約100万に抑えるように調整しています。
夏休みや冬休みの勤務命令はないので、その分収入が月により変動します。
また休暇に関しては、夏に所定日数がある他、年間の有給休暇(勤務年数により増)があります。
子どもや自分の体調不良で休む場合は、朝副校長に電話連絡して取得します。
普通の職場と違い基本的に「自分がいないと会議が!重要な仕事が!」というシーンがほぼないので気楽です。休暇後、学校司書不在で使用された図書室を見るのは覚悟が入りますが・・・。
- 成長・将来性
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ロールモデルがいない状態から始める事となる学校司書なので、
・学校図書館運営関係の書籍
・地域内の他校の学校司書さんと情報交換
・公立図書館や図書館流通センター(TRC)のイベントに参加
・キャリアガーデンやSNS等での情報収集・交換
などが実務につながるかと思います。研修の機会はほぼありませんので、自分で学ぶ姿勢が無いと難しい仕事です。
逆に、新聞・季節の行事・趣味・美味しかったものなど、どんな体験でも学校司書には活かせるので、アンテナをたてて生活するだけでも本の紹介に活かせるのは素敵なことだと思います。
将来性や業界の展望は、公立学校に関しては、学校図書館の拡充や正規雇用化が進むことは、あったとしても徐々にだと思います。
行政が年に1度行う行政事務事業評価(ホームページや広報課などで確認)の学校図書館指導員に対す評価や今後の改善指標を確認すると、お勤めの自治体の熱量が図れますので参考にされると良いです。
図書館の充実が教育の充実と深く理解している私立学校の方が常勤採用が多いようです。