保健師は人間力が試される難しい仕事だけど、人と人を繋ぐとてもやりがいのある仕事!

投稿者プロフィール

保健師(地方公務員) ピーママさん

30代後半(就労時) 女性経験:5年0ヶ月 秋田県

退職済み / 正社員

投稿者の仕事満足度

総合満足度
4.50
仕事内容
4.00
やりがい
4.50
働きやすさ
4.00
給料・年収
4.00
休日・待遇
4.00
成長・将来性
4.50
メッセージ

医療職の中でも地域住民の生活困窮者や、現代問題になっている子供や高齢者の虐待、孤立などの問題に関わっていくため、医療と福祉の架け橋でもあります。

所属によって関わる対象が子供、高齢者など一応担当分野としては区切りがありますが、実際は対象者とその家族、世帯として関わっていくことになります。

難しい問題に直面することが多いですが、自分の人間性が試される難しい職でもあり、人の役にたてた達成感を感じられることも多く、とてもやりがいのある仕事です!

仕事内容

勤務地は市役所でした。平成の大合併により、1市7町村が合併した市なので、所属による担当規模は3~4町村単位でした。

異動があるので、所属により担当が主に乳幼児から成人、または高齢者という大きな区切りでした。

乳幼児から成人を担当する部所では、健診業務が中心で、そこから乳幼児の健やかな発達成長の見守りや虐待予防、虐待が疑われる家庭への関与といった難題にも携わりました。

高齢者を対象とした部所では、主に介護予防と認知症予防事業の展開が中心でしたが、市役所内の他部所や、場合によっては警察などとも連携しながら生活困窮者や高齢者虐待の問題などにも携わりました。

なるには

私は看護師の資格取得し看護師として数年勤務した後に保健科の大学へ編入学して資格取得しました。

今は保健科の4年制の大学に進学して資格を取ることが主流だと思いますし、対象の幅が広いため専門外の一般教養などもあればあるほどいいと思うので、ぜひ大学進学して免許取得していただきたいと思います。

やりがい

保健師は、地域住民を対象にする仕事なので、その人、その家庭にまずは受け入れてもらわなければ支援やサービスに繋がりません。

そのため、自分の人間性が非常に試される場でもあり、信頼関係の築きから支援がつながり、対象者から頼りにされるようになり、そうして対象者の問題が改善に繋がったときにはとても感謝され、自分も達成感と何とも言えない温かい気持ちを感じられる、とても人間味のある仕事です。

そこまでなるために経験しながら自分も人としての成長も求められる難しさもありますが、人の繋がりや温もり、自分の存在価値を感じられる仕事です。

つらいこと

様々な人間、家庭があるので、その現状にとても心が痛む問題に直面することも多いです。

ニュースで耳に入るような幼い子供の虐待など、決して珍しいことではありません。高齢者の問題もそうです。

救いたい命に関わろうとしても、受け入れてもらえず自分の無力さを実感し落ち込むこともあります。

自分の価値観では想像のつかないような生活実態もあることを覚悟し、例えそのような事例にあっても、目をそらさず支援していく強い気持ちがなければいけません。

向いてる人

前述のとおり、根性論かもしれませんが、どんな状況を目の当たりにしても受け止める強い覚悟と強い気持ちが必要な仕事です。

そして、幅広い人間関係を築ける人間性、コミュニケーション能力が備わっている人が向いています。

日常の生活の中で、波長の合わない人、嫌いと感じる友人や同僚などに対して公平でない態度になってしまう人、そういう人でも私の知らない良いところもあるのではないかと別の視点を持って関われるような心の広さがない人は向いていません。

志望理由

最初は看護師として働きましたが、病気をもち、退院まで改善しても生活習慣による悪化で再入院する人などを多く見かけるうちに、病気になってからでは遅い、予防しきれない病気ももちろんあるが、そもそもの健康を保てる生活習慣が大切であり、疾病の予防分野に携わりたい気持ちが強くなったことがきっかけでした。

働きやすさ

保健師であり、一人の公務員でもあるので、事務職としての能力も求められる場合があり、その点では専門外でやりにくいこともありました。

所属により女性が多かったり、男女半々だったりするので、雰囲気や環境は所属次第で何とも言えません。

給料・年収

地方公務員となるので、一応の安定性、待遇などの保障はされていると思います。

昇給についても、毎年少しずつあり、数年単位で役職が上がっていくに応じて数万の昇給もあります。

公務員は残業などがあまりないイメージがあるかもしれませんが、そんなことはなく、サービス残業も普通にあります。

一般企業に比べたら少ないのかもしれませんが。

休日・待遇

地方公務員なので、例えば育児休暇も最大3年であったり、有給休暇のほかに介護休暇や看護休暇などもあり、休暇や福利厚生はきちんとしています。

ただ、虐待が疑われる通報など、緊急性のあるものに対応する必要があるため、数は少ないですが急な休日出勤等もあります。

地方公務員なので、地震などの災害対応が必要で、家族も守りたいときなのに公務員としての仕事を求められる場合もあります。その意味で、子育てに忙しい年代だったりすると生活への影響があることもありました。

就職・転職

保健師の就労先は都道府県職員となる保健所や、私のように地方公務員となる市町村の保健師が主だと思いますが、企業に所属して社員の健康を守る産業保健師などもあります。

自分が携わりたい分野を明確にして就労先を検討してください。

私は10年程度の勤務で退職しましたが、その理由は先にお伝えしたように子育てに忙しい中で緊急時の対応などに生活環境の問題から取り組めず、自分の責任が果たせない申し訳なさと、子供たちの様子から育児中は子供たちとの時間を一番大切にしたい気持ちが強くなったことからでした。

先に看護師としての経験もあったことから、看護師としての転職先が見つけやすく、自分としては保健師の方がやりがいもあり続けたかったのですが、今は子供たちとの生活を守りたい気持ちの方が上だったので、保健師を退職して勤務時間の条件などから看護師のパート勤務へ転職しました。

恋愛・結婚

基本は夜勤もなく休みが不規則な職場でもないので、恋愛や結婚に関しては一般的な生活リズムである以上、特に縛りは感じられないと思います。

私は子育てのためにフルタイムの勤務というものが難しくなり退職しましたが、子育ての環境も大切にしたいことも人それぞれなので、保健師だから子育て中のフルタイムが難しかったということは決してありません。

結婚、子育てしながらも定年退職までしっかり勤めあげる方の方が圧倒的に多いので、この仕事だからといって恋愛や結婚子育てに影響することは何もありません。

自由にそちらも楽しんでください。

成長・将来性

とにかく幅広い年代の様々な人に受け入れられ、信頼され、関係性の築きがあってこその仕事になるので、ものすごく勉強になることが多く、自分の人間性として成長していくことができます。

誰しも健康があってこそ、または病気があってもその管理能力を身につけてこそ、安心安全な生活に繋がっていきます。

保健師はその医療と福祉の分野から生活の他の問題への繋ぎ役にもなるため、生活スタイルや働き方などが多様化していくこれからの時代にとても重要な職種になると思います。

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