建築はできあがって使ってくれる人を見たときが最高

投稿者プロフィール

デベロッパー・建築士 anan1226さん

40代前半 女性経験:5年0ヶ月 東京都

現職 / 正社員

投稿者の仕事満足度

総合満足度
4.50
仕事内容
4.00
やりがい
4.50
働きやすさ
4.00
給料・年収
4.00
休日・待遇
4.50
成長・将来性
4.50
メッセージ

建築といってもひとつの建物を作り上げるまでに自分の得意分野を生かして様々な形で関わることができます。

どんな形で取り組んだにせよ、建物が出来上がったとき、またそこを使う人が喜んでいるのを見たときは達成感を感じます。

建築の規模にもよりますが、開発のような土地購入の手続きから入った場合はとても長い年月をかけて作り上げているので竣工したときは感慨深いものがあります。

これとは別にインテリアや内装のような空間デザイン分野では使う人に寄り添った仕事ができます。

建築は幅広いのでいろんな角度から試してみて自分にあった分野を探してみてください。

仕事内容

商業施設関係のデベロッパーに勤務しています。

勤務地は本社のある東京で、全国各地の商業施設の新規建設、改装などをとりまとめる仕事をしています。

会社全体では1000人ほどの従業員がいますが、部署としては10人ほどになります。

ただ、関連部署として不動産関連や土地開発関連、商業施設を運営している営業部署などがあり、建設部はその中のひとつになります。

建築をやっていますが、実際には私の会社はデベロッパーなので図面を書きません。

図面はゼネコンや設計事務所が書き、工事はゼネコン、施工会社にお願いしています。

何をつくるのか、スケジュール、予算、このような全体的なことを取りまとめるプロジェクトマネージャーの仕事をしています。

なるには

大学の建築学科を卒業して建築の分野に進みました。

建築士は仕事をしていく上で、少なくとも肩書きとしてはとてもあると便利なものなので、勉強は大変ですが取得することをお勧めすます。

苦労したことは自分にあった建築との関わり方を模索しているときでした。

自分でデザインしたいけれどお給料は少ないというような葛藤の時代が20代にありました。

自分で図面をひくことに固執するかどうかで悩んでいた時期がありましたが、新しい挑戦として30代からは今のポジション(これまでの経験を生かしてプロジェクト全体をまとめる仕事)で仕事をしており、大枠は自分のやりたかったこととお給料が希望通りなので満足しています。

やりがい

土地開発から含めると10年以上かけて進めてきた再開発案件が竣工したときは感無量でした。

長い間、たくさんの人とと仕事に関わってくるだけに衝突もあれば、難題が次から次に出てくることばかりでした。

特にオリンピック前の建設ラッシュでスケジュールがうまく進められないことが頭を悩ませましたが、ゼネコンと協力してお互いがうまく進められるように仕事ができたことがいい経験になりました。

大きな案件ほど苦労しますが、勉強と経験が積めるので作り終えたときがこの上ない達成感があります。

つらいこと

天災などの不慮の事故(大雨による水漏れなど)が起きた際に自分が現場に出て確かめたりしなければなりません。

そのことにより、予算が大幅に修正されたり、スケジュールを調整するのでほかの工事を急がせたりなど、細かい調整作業が出てきます。

長期プロジェクトだとこのようなことが何件もおきるので大変な時期があります。

向いてる人

ものづくりが好きだということが一番大事だと思います。

また建築デベロッパーのプロジェクトマネージャーのような仕事は各分野の仕事を全体的にわかっている必要があるので浅くでいいので広くわかっていることが必要です。

基本的な建築知識は必要ですが、CADで図面が書けるほうが自分の仕事を進めやすいので図面を書くスキルもあると便利です。

志望理由

何になりたいかはっきりしない大学生の頃に手当たり次第に授業を受けてみたところ、ものをつくる、自分で提案する、といった授業がとても面白く、達成感があったことがきっかけです。

ものづくりといってもいろんな分野がありますが、建築はアートやデザインよりももう少し学問的でいろんな分野の知識から成り立っているので、感性で仕事をするというよりも学術的なものの上に成り立つものづくりだと思っています。

ものを生み出す分野においても自分にあったタイプの分野だったので建築の仕事をしたいと思って進みました。

また、建築の分野も幅広いので、その中でも全体をまとめていけるデベロッパーの仕事がしたいと思い現職で働いています。

働きやすさ

デベロッパーなどのマネージメントは全体を見る仕事なので会議は多いですが、常識的な時間内での仕事なので家庭のある女性でも働きやすいです。

取りまとめる仕事がいろんな人と話ができるのでその流れで雰囲気もよくなり、相談も気軽にできるようになります。

現場にでたり、図面を描くような仕事になると〆切や工事ができる時間が夜間だったりするので、時間に追われたり合わせたりするような仕事が多くなり大変なこともあるかと思います。

どのポジションでも最近は働き方改革で就業時間の厳守などがあるので残業が少なくなったりしており、働きやすくなっています。

給料・年収

大学卒業時から30歳くらいまでは設計事務所で意匠設計をしていたので年収が350万ほどでした。

有名建築家の事務所だとネームバリューはありますが、お給料はもっと少ないと思います。

その後は転職して不動産デベロッパーに入り、33歳で年収420万、38歳で年収550万ほどです。

建築士の資格も取得しているので、現在40歳では年収600万ほどです。

休日・待遇

ほぼカレンダー通りの休日なのと、有給は毎年つきます。

働き改革もあり有給を積極的に消化するようにと半年に5日は最低限有給休暇をするように言われます。

各種保険などの福利厚生は一般的には整っています。全体的には通常レベルの会社のバックアップはあるので働きやすい環境です。

就職・転職

自分がどんな嗜好かを理解してもらうことが大事です。

そのため、学生であれば課題を、社会人であれば自分が関わった作品をポートフォリオにして見てもらうと良いです。

作品を見て質問されると答えやすいのと、デザイン分野の力量を説明するのは難しいのでポートフォリオのような写真つきの資料があると便利です。

恋愛・結婚

社内結婚が多いと思います。

1つのプロジェクトが長いので転職する人が少なく、新卒のプロパー社員が多いです。そのためか、社内結婚が多いです。

私は社内結婚ではありませんが、一緒に仕事をしたことから結婚したので夫婦とも建築関係です。

業界が同じ人と結婚すると、繁忙期がかぶるのでお互いの忙しさを理解することができます。

成長・将来性

1つの案件が何年もかかることがあるので、1プロジェクトをやっただけでは仕事の全体がわかるわけではありません。

近年が建設ラッシュなので、自分の関わっている仕事だけでなく、競合他社との比較をしながら仕事もできるので、自分を高められる環境にはあります。

建築は歴史を通してみても必要な仕事ですが、時代の流れによっては建てるものが変わってくると思います。

私の関わっている商業施設はモノが売れない時代に必要かどうかが問われてきますし、在宅の普及によりオフィスのあり方もかわるので、建築というハード面よりソフト面が問われる業界になっていくと思います。

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