ビルメンテナンスの「メッセージ」の経験談・口コミ
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私は過去に約10年間、病院の総務課職員として働いていました。
その仕事内容について簡単にではありますが、説明させていただきます。
主な担当業務は病院内にある設備管理でした。
設備に関わる部分での事務的な業務もあり、立場としては病院職員だったのですが、実際の業務は「設備管理」や「ビル管理」に近いものだったと思います。
ですので、そういった職種に興味を持たれてる人たちにも参考にしていただければ嬉しく思います。
病院の職員は大きく2つに分かれます。
病院といえば、皆さんまずは医師や看護師、そして薬剤師や検査技師などが思い浮かぶのではないでしょうか。
そういった直接的に医療に関わる専門職がいて、その医療を裏方として支える総務課や医事課の事務系職員がいる。
そして、そんな裏方に徹する事務系職員の中でも、私は更に目立たない(普段、人があまり意識しない)病院の設備面を支える業務に就いていました。
裏方、目立たない、などと書きましたが。それは業務の重要性とは全く関係がありません。
地味で目立たなくても、どの職種も重要なのです。
設備管理が滞ってしまうと、病院は医療機関として全く機能しなくなるからです。
このことは、病院内にある設備について書くことで、ご理解いただけるかと思いますので、主なものを書かせていただきますね。
電気設備、給排水設備、空調設備、消防設備。主にこういった設備があります。(詳しく書けば、他にも様々な設備があるのですが今回は省略します)
いかがでしょうか?これら4つのうち1つでも壊れたり、欠けたりしたら医療サービスの提供はできなくなるのです。
例えば電気設備ですが、故障が起こった時に速やかに上手く対応しなければ、照明が落ちて暗がりになったり、停電します。
入院患者さんや職員が感電事故を起こすことも考えられます。
給排水設備に異常が起こりますと、診察室や病室で蛇口から水が出なくなったり、天井裏の配管から水漏れしたり、厨房の業務が滞ったり。
とても困ったことになってしまいます。
空調設備というのは冷暖房のことですから、これも故障すると暑さ寒さで困ったことになります。
消防設備に故障あれば、もし火災が起これば死傷者が出るかも知れません。
このように病院内にある設備については慎重に、維持管理していく必要があるのです。
ですから私や同僚は毎日、決められた計画や手順に従って自ら設備の点検をしたり、外部業者に協力を求めたりして仕事を進めていました。
基本の勤務時間は朝8時から夜の9時までで、早番と遅番の交代制でした。
夜9時から翌朝8時までの時間帯については当直の担当者がいて、何か設備面でのトラブルが起こったら一次対応して、設備担当者に電話連絡してくれるようになっていました。
設備管理の他には、車椅子の修理や壁紙の補修など営繕業務もありましたし、敷地内の植木の管理なども行っていました。
設備管理以外のこともしている姿を見て、他の職員からは「大変ですね」と声をかけられたりもしました。
ですが実際のところそれは楽な業務でした。
なぜなら、設備面でトラブルが起こってないから植木の管理などが出来てたからです。
病院は多くの人が出入りして、多くの設備が動いていますからいろんなことが起こります。
雷のせいで数秒停電しただけでも、設備担当者は設備の復旧のために病院内を走り回ります。
夜にエレベーターが故障して専門業者を手配して、翌朝まで修理に立ち会ったこともありました。
給湯のトラブルで4日間、原因を探し続けたこともありました。
病院の設備管理の仕事は大変なことも多いです。ですが設備面をしっかり管理するからこそ病院は医療サービスの提供ができるので、とても重要で とてもやりがいのある仕事だと思います。
電気や建築設備の知識や資格をお持ちで責任感のある方、興味を持たれた方はチャレンジされてみてはいかがでしょうか?
厳しいけれども、必ず成長できる仕事だと思います。