鍵師の年収はいくら? 給料相場をくわしく解説
鍵師の平均年収・給料
鍵師は、主に鍵屋に就職して働く人と、独立開業して自ら仕事をする人の2通りに分けられます。
鍵屋で働く場合は、一般的な会社員と同じように、お店(会社)から給料をもらって働き、ます。
日本人の平均的な収入より若干低めとなることが多いようです。
独立開業した鍵師の収入は、技術力と営業力次第で大きく増減します。
なかには1000万円以上稼ぐという人もいますが、依頼数により収入はどうしても不安定になりがちで、独立したことにより収入が減少してしまう人もいます。
鍵師の平均年収・月収・ボーナス
職業・出典 | 平均年収 | 年収詳細 |
鍵師【錠前技師】 (給料バンク) |
310万円~405万円 | 20代の給料:20万円 |
30代の給料:25万円 | ||
40代の給料:31万円 | ||
初任給:20~万円 |
上記のデータより、鍵師の年収はおよそ300~400万円程度であることがわかります。
仮に年収を350万円とし、ボーナスを考えない場合、月収はおよそ29万円となります。
交通費などを除外して考えると、実際の月の手取り額は24〜25万円ほどになると見込まれます。
現在、日本人全体の平均年収が約420万円と言われていることから考えると、一般的な職業よりも給与水準は若干低めといえるでしょう。
鍵師の初任給はどれくらい?
給料は勤務先の規模や地域などによって異なりますが、正社員の場合は月収20万円程度となることが多いようです。
鍵師の仕事は、経験がものをいうため、実績を積んでいくうちに徐々に年収はアップしていきます。
しかし、鍵屋は中小企業や個人事業主が多いため、大幅な給料アップはなかなか難しいのが現状です。
鍵師の福利厚生の特徴は?
鍵やなどの企業に雇われている場合、各種社会保険、有給休暇、懐妊・育児休職制度、各種休職・休暇制度などが利用できます。
ただし、自身で独立している場合はこのような福利厚生はありません。
日常業務に加え、このような各種手続きは自分で行わなくてはなりませんし、休暇などのスケジュールも自分で管理する必要があります。
20代で正社員への就職・転職
鍵師の給料・年収の特徴
鍵師の売上の単価
一般的な合鍵の値段は数百円~1000円ほどです。
ただし、カードキーなどの特殊なキーの場合は数千円することも珍しくありません。
これは、合鍵づくりに必要な部品が数百円なのに対し、カードキーなどは原価が高く、どうしても料金が高くなってしまうためです。
また、一般的な鍵の開錠は数千円~10000円ほど、ドアなどについている錠前の交換は15000~数万円ほどかかります。
実際の部品は数千円であり、残りが鍵師の手取りとなります。
このような料金設定は明確な基準はなく、部品代や出張費、工賃などを含めそれぞれの鍵師が独自に設定しているため、地域によってもばらつきがあります。
手当てが付く場合も
鍵屋は、緊急のトラブルに対応するため、24時間365日お客さまからの依頼を受けている企業も多くあります。
こうした企業で夜勤をした場合や緊急の依頼に対応した場合、深夜・早朝手当や特別手当を上乗せしているところもあるようです。
また、独立開業している場合でも、営業時間外の依頼は割増料金を設定しているところも少なくありません。
仲間同士で紹介料
独立開業している鍵師は、鍵師同士のつながりを大切にしています。
たとえば急な依頼が立て込んだ場合、遠方ですぐ足を運べない場合などは、仲間や知り合いの鍵師に連絡をとり、代わりに仕事をしてもらうことがあります。
こうした場合は、仕事を紹介したお礼として紹介料をもらうことも珍しくありません。
紹介料は依頼内容にもよりますが、3000円~5000円程度のことが多いようです。
依頼が多く舞い込むようになれば、こうした紹介料だけで多くの収入を得ることができます。
鍵師の勤務先別の給料・年収
鍵屋で働く鍵師の給料・年収
鍵屋には、大手チェーン店から個人店まで規模に大きく差があるのが特徴です。
企業によってはボーナスの支給もあるなど、比較的安定した収入が得られます。
しかし、鍵師の仕事は個人事業や小規模事業として行うところが多く、多くの収入を望めないのが実情です。
鍵屋以外で働く鍵師の給料・年収
鍵師はさまざまな仕事と兼業しながらできる職業です。
店舗や事務所の一部を「キーコーナー」として、働いている人もいます。
多くは住宅関係の仕事や、車・バイク関係の仕事をしている人ですが、鍵師の技術を身に付けることにより、本業の収入にプラスアルファすることができます。
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鍵師の正社員以外の給料・年収
アルバイト・パート
アルバイトやパートとして短時間働く場合には、時給900円~950円程度からスタートすることが多いようですが、経験者はさらに時給がアップします。
さらに売上や依頼数によってはインセンティブが付く場合もあります。
独立・開業
たいていの鍵師は「1回の依頼あたりいくら」という設定をしています。
依頼内容にもよりますが、1件の仕事で1万円~2万円程度が相場です。
つまり、仕事量が増えれば増えるほど収入は上がっていきますが、鍵のトラブルはいつ発生するか読めないため、依頼の数にはどうしても波があります。
忙しいときは手が回らないほどですが、逆にまったく依頼が入らない日が続くこともあるなど、収入は不安定になりがちです。
また近年、鍵師に対して「稼げる仕事」というイメージを持つ人も多いですが、実際に開業しようと思えば、車や解錠工具などの設備や、宣伝費など相応の費用が必要です。
経験がそのまま生きる職人的要素の強い仕事でもあるため、少し学んだ程度の人がいきなり稼ぐのは非常に難しいといえるでしょう。
実際、年収1000万円以上を稼ぐような実力ある鍵師は一握りであり、よほどの技術力と営業力がなければ、高収入は期待できないといえます。
鍵師が収入を上げるためには?
独立・開業する
鍵師が収入を上げる方法としては、独立・開業をすることが考えられます。
企業に所属しているとどうしても給料は頭打ちになりますし、小規模な企業が多い鍵屋は高収入を見込むことができません。
そのため、独立開業して高収入を目指す人が多いようです。
宣伝やクチコミに力をいれる
鍵のトラブルは人生のうちに何度も起こることではありません。
そのため飲食店などのようにリピーターをのぞむことはできません。
鍵師が多くの依頼を受けるには、宣伝やクチコミに力をいれ、多くの人に知ってもらうことが大切で、近年では、ホームページやSNSに力を入れているところも増えてきています。
また、ひとつひとつの依頼に真摯に対応し、信頼を勝ち取ることも重要です。
お客さまから信頼を得ることができれば、クチコミで評判が広まり、いざというときに頼ってくれることも多いのです。