「行って来い」とは

「行って来い」は命令の言葉ではありません。れっきとしたビジネス用語です。

それも、業界によっては独特の内容だったりします。

ここでは「行って来い」の意味と使い方を詳しくご紹介します。





「行って来い」の意味はこんなにある!

「行って来い」には次の意味があります。

1. (証券業界)「1日」や「1週間」等一定の期間内で、上げた相場が一転して下げたり、あるいは下げた相場が一転して上げたりして、結局は元の水準に戻ること。
2. 歌舞伎の演出で、ある場面から別の場面に替わり、またもとの場面に戻ること。普通は回り舞台によって行う。
3. 相撲で、いなすこと。
4. (建築業界)長い部材をおさめるとき、一度、送りだしてから引き戻して、所定の位置に納めること。
5. (建築業界) 廻り階段のこと。
6. (写真・映像業界)カメラワークで右から左へパーンし、戻る形で続けて左から右へパーンを繰り返す場合などにも使われる用語

調べてみると、いろいろあるものですね。

ここでは業界専門用語ではなく、一般的にどの業種でも通用する使い方をご紹介します。

おおむねその言葉通り、「往復」や「元に戻る」というのが根底にある用語です。

一般的に「行って来い」は

業界によって独特な意味を持っている「行って来い」ですが、一般的な会社でも使われます。

主にお金に絡む内容で、収入と支出がほぼ同額で、差引勘定に変わりがないことに使います。

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一般的な「行って来い」の類語は

一般的な「行って来い」の類語にはどういったものがあるのでしょうか。

・トントン
・プラマイゼロ
・ツーペイ

いずれも、差引勘定に変わりがないことを示します。

しかしここまでくると、ビジネス用語というよりも特定の業界にしか通用しない隠語(いんご)もしくは符丁(ふちょう)めいたものになってしまいますね。

余談ですが、お金に絡む言葉は特にこうした隠語や符丁めいた言葉が使われる傾向が強いようです。

いずれにしても、「行って来い」はビジネス用語とは言え口語で用いられるものです。覚えておきましょう。

一般的な「行って来い」を使った具体的な会話

それでは、一般的な「行って来い」はどんなシチュエーションでどのように使われるか、具体例を見ていきましょう。

「行って来い」を使った会話例1

「こちらの案件では大穴を開けたが、もう1つのほうでもうけが出たので,結局今期は行って来いで折り返しそうだ。」

何かのプロジェクトで赤字となってしまったものがあったものの、別で走らせていた案件ではもうけがあったようで、その結果、差引勘定には変わりがなかったようです。

類語はそのまま「行って来い」の箇所に「トントン」「ツーペイ」「プラマイゼロ」を当てはめるだけで使えます。

この記事のまとめ

いかがでしょうか。一般的な「行って来い」の意味と使い方をご理解頂けましたか。

ある言葉がビジネス用語になるには、多くの人が共通した認識のもと、使い続けることが基本となります。

使う人があってこその言葉です。そして今も残っている言葉はそれなりに強く、説得力のあるものなのです。

言葉の由来と、意味を理解すれば、会話で交わされている内容もよく分かるようになってきます。

ビジネス用語はまずは理解することが大切です。理解が浅いままに使ってしまうと思わぬ恥ずかしい思いをしかねませんのでご注意ください。

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