高校生がインターンシップを行う目的と効果

インターンシップとは、学生が一定期間実際に職場で働く体験を行う制度のことです。

農業高校や工業高校などの職業高校では積極的に行われていますが、普通科ではあまり馴染のあるものではないようです。

インターンシップというと「大学生がやるものじゃないの?」と感じる人も多いかもしれませんが、必ずしもそんなことはありません。実は高校生を対象としたインターンシップも数多く存在するのです。





インターンシップの目的と効果

そもそもインターンシップに参加することの目的、そして効果とはいったい何でしょうか。

高校生がインターンシップを行う意義についてはいくつか考えられますが、例えば以下のような理由が挙げられるでしょう。

・職業観の形成
・積極的な進路選択、学習意欲の向上
・社会人としてのマナーの会得

次の表は進学者が多数を占めるある高校において、キャリア教育で扱われたプログラムの効果を調査したものです(文部科学省「高等学校キャリア教育の手引き」の第2章第6節「効果的なインターンシップの在り方」より)。

インターンシップの効果

これによると、「人生に影響を与えたもの」「モチベーションを上げられたもの」「印象に残っているもの」の3項目全てにおいてインターンシップと回答した生徒が多いことが分かります。

実際に働くことで、異なる年齢の人と話す力を養うこと、学校の学習と職業との結びつきを考えられるようになるなど、インターンシップには多くのメリットがあると考えられます。

インターンシップではどんなことをする?

大学生のインターンシップは2週間~一か月と比較的期間が長いものもありますが、高校生の場合3~5日が多いようです。受け入れ先としては企業、自治体、大学などが挙げられます。

アルバイトは労働提供の代わりに報酬を得ることが目的となりますが、インターンシップは自分の将来を考えるうえでプラスとなる就業体験を行うことが目的となりますので、基本的に無給です。

では、具体的にどのような体験を行うのでしょうか。

自治体、省庁の場合

都道府県、市町村、省庁など公務員のインターンシップは多くが高校生も対象に含めています。大半は大学生も同時に募集しており、期間も長めで夏休みなどの長期休暇に行うところが多くなっています。

部署にもよりますが、仕事内容としてはアンケート集計、書類作成、イベント運営補助などの業務がメインとなります。

民間企業の場合

企業の場合高校生のみを対象としたプログラムを組んでいるところが多く、その会社によって業務内容は実に多様です。

デザイン系の会社では写真加工、IT系の会社ではiPhoneアプリの制作など、普段なら出来ないような体験を通して仕事に対するイメージをより明確にするチャンスかもしれません。

大学の場合

大学でのインターンシップは大きく事務と研究室の2つに分かれます。事務ではその課によって図書館業務、企画、書類作成、写真撮影など多様な業務を行います。

研究室の場合は大学の様子を知る、またより専門的な研究に触れることを目的として行われるため、内容としては実際に講義を聞いて議論したり、学部によっては作業・実験などを行うこともあります。

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インターンシップの応募方法は?

市町村によっては企業、時には農家、商工会議所などの受け入れ先と提携していることも多く、ホームページなどで調べることが出来ます。

中には対象を「大学等の学校」としか表記していないところもありますが、実際には高校生を受け入れていることもあるため、直接問い合わせるなどして確認するようにしましょう。

応募方法としては、個人で直接申し込むものと学校を通して応募するものがあります。後者は自治体に多いようです。

目的意識を持つことが大事

大学や専門学校に進学するなど、すぐに就職するわけではないという人も多いと思いますが、そうした人たちにこそインターンシップは非常に有効だと考えられます。

インターンシップは自分の適性や将来を考える良い機会であると同時に、これから何を学ばなければならないかを知るきっかけにもなります。

たとえ希望職種でなくとも、インターンシップでは謙虚な態度で意欲的に取り組むことを心がけるようにしましょう。

ビジネスマナーなど知らないことが多く戸惑うこともあるでしょうが、終えた時には進路を選択するヒントを得られるはずです。

短い期間であっても、インターンシップを通して普段とは異なる環境に身を置くことで、自分に足りないものは何か、社会に出るときに何が求められるのかといったさまざまなことを学ぶことができます。

そうした経験を経て進学することは、具体的な将来イメージを持って充実した学生生活を送ることに繋がるのです。

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