費用対効果とは

「会議までに、この機械の費用対効果をまとめておいて」

上司から突然の指示。

オフィスでは珍しくありません。

「費用対効果って、どうすればわかるの?そもそも費用対効果って何!?」

その時になって慌てないために、基本から押さえておきましょう。





費用対効果とは

費用対効果とは、かけた費用に対して、どれだけの効果・成果を得られるかということ。

コストパフォーマンス(コスパ)ともいいます。

効果が費用を上回る度合いが高いほど、「費用対効果が高い(いい)」とされます。

費用対効果は、ビジネスにおいては、高額の商品やサービスの利用などを検討する際、もしくは、実際に利用して、どれだけ効果があったかを確認する際の重要な判断材料になります。

費用対効果を把握する手順

具体的に商品やサービスの費用対効果を弾き出すには、

(1)「効果を測る方法」をはっきりさせる
(2)費用を調べる
(3)効果を計算する
(4)費用と効果を比べて、費用対効果を出す

という手順を踏みます。

(1)「効果を測る方法」をはっきりさせる

費用対効果を出す上で、もっとも重要なのが、効果を測る方法をはっきりさせること。

方法は、商品やサービスの特徴、それらを取り入れる目的などを考えて決めます。

例えば、売り上げアップを狙って商品生産用の新型機械を取り入れる場合、機械の利用で増えた生産量(=売り上げの増加分)で、効果(目的の達成度)を測れます。

一方、業務の効率化が目的であれば、機械を使うことで短縮できた生産時間で効果を測れるでしょう。

(2)費用を調べる

費用を考える際、忘れてはならないのは、商品の購入費、サービスの利用料金など、商品やサービス自体にかかる費用以外にも、発生する費用。

特に注意したいのは、

・商品・サービスの利用に伴って用意しなければならないものの費用
・商品のメンテナンス・管理費
・商品やサービスの運用担当者・管理者にかかる人件費

などです。

こうした費用も合わせて、必要な費用がどのくらいになるか調べます。

新しく機械の利用を始めるケースを例に、具体的に見てみましょう。

<例:新しく機械の利用を始める場合に必要な費用>
・機械の購入費
・購入した機械に合わせてリニューアルする周辺機器の費用
・毎月の保守・メンテナンス費
・機械担当者の人件費
・機械担当者の教育費

機械担当者をあらたに雇う場合は、その分、人件費がかかります。

在職中の社員が機械操作を兼任する場合でも、担当者の教育費などは必要になる場合があります。

細かな費用は、商品やサービスの内容、それらの利用目的などで異なります。

(3)効果を計算する

費用対効果を出すには、効果を金額で把握しなければなりません。

そこで、(1)で決めた「効果を測る方法」を基に、効果を計算します。

先ほどの売り上げアップ目的で機械を入れるケースで考えてみると、

・機械の利用で増えた1カ月当たりの商品の生産量×商品の価格=1カ月当たりに増えた売上

となり、「1カ月当たりに増えた売上」が機械利用による効果といえます。

同様に、業務の効率化目的の場合は、

・機械の利用で短縮できた1カ月当たりの生産時間×生産に関わる従業員の時給×従業員数=1カ月当たりの削減できた人件費

となります。

この場合、「1カ月当たりの削減できた人件費」分だけ、業務を効率化できたことになるので、この「人件費」分が効果と言えます。

(4)費用と効果を比べて、費用対効果を出す

(2)の費用総額と(3)で出した効果(金額)を比べ、(3)が大きいほど、「費用対効果が高い(いい)」ことになります。

費用対効果を出す時の注意点

実際に商品やサービスなどの費用対効果を求める場合は、どこまでを費用・効果に含むか、どのくらいの期間で費用・効果を考えるかなど、より詳細に検討する必要があります。

商品やサービス提供元の営業パーソンなどに、自社の状況や利用目的などを詳しく話した上で、どのような費用がかかってくるか、どれだけの効果が見込めるか、どうやって効果を計算するかなどを尋ねてみても参考になるでしょう。

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この記事のまとめ

費用対効果とは、かかった費用によって得られる効果・成果を指します。

費用対効果は、会社にとって大事な経営判断を行う時に不可欠な”ものさし”の一つ。

費用対効果を的確に出せるようになっておけば、ビジネスパーソンとしてのプラス評価につながります。

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