銀行員になってつらかった時期
銀行員の仕事は「つらい、大変だ」と聞いたことがある人は、多いのではないでしょうか。
どの業界においても、つらくない仕事はありません。
つらさを感じる理由も人それぞれですが、私の場合は1〜3年目に最も多く経験しました。
「銀行の窓口業務」での辛かった経験と、それが少し解消されたと感じたきっかけについてご紹介します。
出社時間が早い
接客を伴わないオフィスワークであれば「9時までに出社すれば良い」「多少遅れてもフレックスタイム制を使うことができる」という職場も多くあります。
それに比べて銀行は、出社時間が自由に調節できません。
特に営業店の窓口業務では、 9時の開店に合わせて準備する必要があります。
一般的に8時には更衣室に着き、8時過ぎには開店準備の作業に取り掛かっていました。
仕事内容が複雑
銀行の事務は、とにかく覚えることが多く複雑です。
どの書類を記入していただくか、どの箇所を記入していただくかを間違えると、自分だけのミスでは済みません。
お客様に連絡が取れ、正しく書類をいただくまでは手続きができないからです。
お金に関する手続きや、期限がある手続きも多く、たった1つの記入漏れでも取り返しのつかない事態になることがあります。
また法令が頻繁に変わるため、頂く書類や事項も変更となり、その度に覚え直さなければいけなません。
先輩に質問するのが難しい
窓口業務は、基本的に来店されたお客様の対応をします。
皆がそれぞれ対応中であることが多く、常に誰かに質問できるとは限りません。
自分の手続きで分からないことがあったときに、お客様の側を離れて聞きに行くのが難しい、もしくはバックヤードに下がったものの人がいないという状況がよくありました。
そのため仕事は早く覚え、メモを見ながらでも一人で完結できるようになる必要があります。
「つらい時期」に変化が生じたきっかけ
4年目になったとき、私は初めての異動を経験しました。
銀行員は一般的に、3年前後で勤務地が変わります。
人間関係・やり方が大きく変わることに不安を感じていましたが、この異動によって私は以下のことに気付きました。
- 仕事内容を覚え、一人でできることが増えている
- 前の勤務地では当たり前だった知識・経験でも、新しい勤務地では頼りにされることがある
- 新入社員時代を知っている人がいないため、新入社員としての扱いをされない
この変化により「わからなくて先輩の手を煩わせること」「失敗してお客様に迷惑をかけること」に対する恐怖が減りました。
銀行員の仕事で「つらい」と感じた状況を振り返ってみると、多くは「仕事が覚えられていないこと」が理由でした。
そのため自分のスキルが向上し、仕事で頼られるようになると、状況が大きく変わりました。
銀行員として働く人の中には、私と同じような経験をして、仕事がつらいと感じる人がいるかもしれません。
しかし自身が成長していけば、次のステップに進むタイミングは必ず訪れます。
私が乗り越えた経験から言えることは、周囲の先輩と比較するのではなく、昨日の自分と比較すること。
そして実力・意識ともに新入社員を卒業することで「つらい」状況を打開できると思います。