「ノウハウ」とは

「ノウハウ」はシーンを問わず、よく聞く言葉です。自然に使っている人も多いはず。

実はこの「ノウハウ」、類語である「ハウツー」と使い分けがあること、ご存じですか?

今回は使い方と使い分けについてお話ししたいと思います。





「ノウハウ」の意味は

「ノウハウ」は英語「know-how」からきています。新明解国語事典には次のように記載されています。

・製品開発に必要な知識や技術用の秘訣(ひけつ)。ノーハウ。

新聞用字用語集の外来語用例集では「ノウハウ」と記述されています。こうなってくると、ほぼ日本語と等しいですね。

国語事典にも掲載されているくらいですから、この意味の通り、「物事を遂行するためのコツ」といってもよいでしょう。

「ノウハウ」の類語は?

日本語で「ノウハウ」の類語と言えば、「秘訣(ひけつ)」、「コツ」、「要領」に置き換えることができます。

では「ハウツー」(How-to)はどうでしょうか? これもすでに国語事典に載っています。

新明解国語事典には「作り方・習い方などの実用技術を教えること」とあります。

「ノウハウ」と「ハウツー」、ともに非常によく似ています。

ですが、よくよく意味を読み解くと、

ハウツー:技術的に未熟な人や初心者に対する作り方、習い方
ノウハウ:すでにやり方や方法を知っている人に対して、上手にこなすために秘訣(ひけつ)やコツ

といったものになるようです。

つまり、「ハウツー」が初心者用の知識であるのに対して、「ノウハウ」はやり方をマスターしている人向けの知識であるといえます。

初心者には「ハウツー」を教え、中堅には「ノウハウ」と伝授する、このように覚えておくとよいでしょう。

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「ノウハウ」を使った具体的な会話

それでは、「ノウハウ」はどのように使ったらよいのか、具体例を交えてみていきましょう。

「ノウハウ」を使った会話例

「定年退職する前に、中堅どころ(中堅社員のこと)にこの作業のノウハウをきっちりたたき込んでください。」

企業には常に社員育成という命題が課せられています。ベテラン社員が抜けたとき、多くの場合、仕事の申し送りとは別に、仕事における「ノウハウ」の未伝達というのが取り沙汰されるケースがあります。

このシーンではそれを憂えて、発せられた言葉なのかも知れません。

この記事のまとめ

「ノウハウ」は「コツ」「秘訣(ひけつ)」であることがわかりました。

どんな仕事にも、その仕事によっては欠かせない「ノウハウ」があります。

今はまだ「ハウツー」を教わる段階である人も、すぐに「ノウハウ」を知る立場になるでしょう。

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