「ガラガラポン」とは
今回はこの言葉の意味と使い方などについてお話ししたいと思います。
「ガラガラポン」の本来の意味は
「ガラガラポン」は福引の抽選を行う回転式抽選器を示しますが、もともとは丁半ばくちから来た言葉です。
丁半ばくちとは、偶数を丁(ちょう)、奇数を半(はん)と呼び、ツボ(ツボ皿)に入れて振られた二つのサイコロ(サイ)の出目の和を、丁か半か予想するばくちのこと。
ツボはカップ状のかごなので、その中で2つのサイコロを振り回すと、入れ物の中で転がりガラガラという音がなります。
その音と、サイの目を出すため入れ物を伏せる行為のオノマトペである『ポン』を指した言葉なのです。
ビジネス用語で「ガラガラポン」とは
ビジネスシーンで使われる「ガラガラポン」には、「組織の人員配置などを最初からやり直す」であったり、「複雑になってしまった問題を、一度ゼロにして考え直してみる」、あるいは「まとめきれない意見を集約してとりあえず形にする、まとめてみる」などの意味を持ちます。
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なぜ「ガラガラポン」というようになったか
それにしても、どうして人事に関して「ガラガラポン」を使うようになったのでしょうか。
丁半ばくちにしても回転式抽選器にしても、中身を振ってモノを出すわけですが、そうした行為が人事を一から見直すという行為に重なったのでしょう。
何が飛び出すかわからないということも丁半ばくちや抽選結果に通じることから、この言葉をあえて使うようになったのかもしれません。
特に人事に関して使われるのは、本来は上司や同僚との人間関係がベースにあって、コネクションや因縁などがあるとしてもそれを感じさせないため、あるいは無作為・無差別・公平さを強調するために、この言葉を使っているとも考えられます。
「ガラガラポン」を使った具体的な会話
それでは、「ガラガラポン」を使った具体例を見て行きましょう。
「ガラガラポン」を使った会話例 その1
「人事のほうでガラガラポンした結果だが、彼がそこの部署になるとは思わなかった。」
人事は個人を見るのではなく、組織で考えるものなので、異動の中には思わぬ部署替えなどもあったりします。意表を突く人事には特にこの「ガラガラポン」が使われるようです。
「ガラガラポン」を使った会話例 その2
「ブレーンストーミングなんてしゃれている暇はない、ガラガラポンで形にしてからこねくり回そう」
メーカーの設計現場で交わされそうな会話です。ビジネスは時間との勝負なので、発想したらすぐに形にするくらいのレスポンスの良さは求められるもの。
「ガラガラポン」は力尽くの様子や強引さもニュアンスに含むのです。
この記事のまとめ
「ガラガラポン」はばくちに由来する言葉であることがわかりました。
考えてみれば、ビジネスで起きる事象は予定調和であるとは限りません。むしろ何が飛び出すか分からない『ばくち的要素』に満ち溢れています。
だからこそ使われる言葉も、ビジネスには一見ふさわしくないように思えるかも知れませんね。
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