医療事務スタッフに向いている人とは? 病院と診療所の違いも解説
はじめまして。
医療事務のおばさん「くぅ」と申します。
医療事務ひとすじ、もう20年以上も働いています。
医療事務と言っても、働く医療機関によって仕事内容はさまざまです。
私は小さな医院でパートから正社員になり、ずっと同じ医療機関に勤めています。
その間、医療事務スタッフの顔ぶれは変わっていきますよね~。
こんなに長い間みているので、医療事務として向いている人や一緒に仕事をしていて働きやすい人というのがわかってきました。
今回は、こんな人が医療事務に向いているんじゃないかな~と思う人を、医療機関の違いからみていこうと思います。
ひとことに医療機関といっても・・
冒頭に、私は小さな医院に勤めていますって書きましたよね。
実は、医療機関は「入院ができる・できない」「病床数の違い」によってわけられています。
キーワードは20床。
そもそも病院と呼ばれるのは、病床数(ベッド数)が20床以上の医療機関です。
19床以下やベッド数が0というのは、診療所となります。
まぁ、名称については医療法という法律に書いてあるのですが、ちまたでは「医院」とか「クリニック」が多いですよね。
「医院」も「クリニック」も、全て診療所の部類になります。
「病院」と名が付いている場合は、ベッド数が20床以上あると覚えておきましょうね。
医療事務って、どこの病院でも誰でもなれる?
では、医療事務って病院や診療所、どこでも誰でも同じように働けるの?って思いませんか。
はい!(^^♪ 大丈夫です。
もちろん、どこでも誰でも働けます。
特に必須の資格もいりませんから。
ただ、病院となると入院施設があるわけですから、業務の幅は広がり多くの知識が必要です。
私なんかずっと診療所勤務ですから、入院に関する仕事は?・・となると、きっと復習しなくてついていけないでしょう(^^;)
診療報酬点数は2年に1度の改定があったり、新しい項目も増えたりします。
日本全国共通のルールなので、医療事務をめざされるときは注目してくださいね。
病院と診療所に向いている医療事務のタイプってある?
医療機関の違い、誰でもなれるよ~とわかったところで。
実際、医療事務として働いている人のタイプや向いている人ってあるの?ってことですね~。
長い間、診療所に勤めている私が思うことは、コミュニケーション能力の高い人がダントツに向いていると思っています。
スタッフ間でのやり取り、患者さんの応対、電話での話し方、どれも相手のことを考えながら対応できる力が必要です。
たとえ業務が少し上手くいかなくても、コミュニケーションが取れていると他のスタッフがカバーしてくれます。
医療事務の現場は、チームワークで成り立っているとも言えるのです。
受付の会計・精算などの計算がいくら得意であっても、レセプト請求の学習がバッチリでお手のものであっても、人間関係が悪いと続きません。
コミュニケーションがしっかり取れていれば、失敗を指摘されても素直に受け入れられますから・・(^^;)
もう少し、細かい部分をみていきましょう。
小さい医院に向いている人
私の経験上の話しになりますが、とにかく診療所で働く場合、正確さとスピードが必要だと痛感させられます。
受付と待合室が近い分、患者さんを待たせるという状況はクレームにも繋がるわけです。
迅速な対応と正確さは相反するように、ゆっくり丁寧に確認したくてもモタモタしていると患者さんの待ち時間が多くなります。
スピードばっかり重視しているとうっかりミスも多くなり、結局やり直しで時間もかかったり・・。
このバランスは本当、現役の私でも未だに自分への課題でもあります。
大きな病院とは違って、診療所では受付窓口・入力業務・電話対応・会計精算・患者さんの誘導などありとあらゆる業務をこなさなければなりません。
正確さとスピードの他にも、
・視野を広くもてる
・細かい作業も苦にならない
など、毎日の仕事をコツコツ積み重ねて努力できる人が向いています。
レセプト請求業務ができるスキルを持ち合わせているよりも、諦めず前向きに日々の業務をこなせる人を必要としています。
できない・覚えられない・すぐ間違えるなんて、ネガティブな思考ではダメですね~。
気持ちを強く持って、コミュニケーションを取りながら他のスタッフの力も借りて、仕事に取り組める人が向いています。
最初はすることが多くて細かい・覚えることがいっぱい、しかもスピードが必要だなんて、諦める人もあるかもしれません。
医療事務は誰でもなれますが、思っていた仕事ではない!なんて感じる人もおられます。
特に診療所のようなせまい事務所で、数人のスタッフが働くのですから、人間関係のウエイトも大きいでしょう。
コミュニケーション能力の長けている人は、院長にとっても欲しい人材だと思います。
医療事務の経験者ではない・計算が苦手でも、全然大丈夫です。
診療所では、幅広い業務に全ての医療事務スタッフが関わっていきます。
一つに仕事に特化して従事するわけではありません。
いつでもだれでもカバーし合える環境の中で仕事をしていきます。
病院の医療事務では?
病院での仕事は持ち場が決まっています。
受付なら受付・入力業務ならコンピュータ入力のみ、入院業務なら専属で・・といった感じです。
診療所のように、ありとあらゆる業務を覚える必要もなく特化した仕事内容になるでしょう。
あれもこれもスピード感を持って・・という診療所スタイルとはちがい、ゆったりしているかもしれません。
診療所が広く浅くなら、病院はせまく深くですね。
特化した仕事でプロにならなくてはいけません。
医療事務スタッフの人数もかなり多いでしょうし、全ての人と関わることもないと言えます。
大きな病院では、派遣といった形で就職することもあるでしょう。
私の印象では、比較的若い世代が勤務している気がします。
新卒や専門学校卒業の人達は、病院勤務からスタートするのではないでしょうか。
もちろん診療所への就職もあるでしょうが、私のように子供が手を離れたから・・という理由で
再就職のことも多いですね。
若い頃に病院で働いていた経験は、後々の再就職には有利になるでしょう。
医療事務として働くには
診療所で医療事務して23年間も働いてきて思うことは、どこの業界でも最初はみな新人。
医療事務の仕事をしてみたいな~と思うあなたには、あきらめずにちょっとの間だけ頑張って欲しいと思います。
学歴も年齢も性別も資格も、何も制限はありません。
誰でもどこでも医療事務として働けます。
医療事務のおばさん「くぅ」から、あえて医療事務に向いている人としてあげるのならば・・。
・コツコツ作業できる人
・テキパキ迅速な対応ができる人
・ポジティブ思考で前向きな人
計算が苦手でも医療の知識がなくても、努力している人は周りが応援してくれます。
私の医院でも、過去に全く異業種から初めて医療事務に転職。
40代でしたが、あっという間に業務を把握して即戦力になった人がいました。
さすがにレセプト業務まではいけませんが、日々の作業は問題なかったです。
現在は家の都合で辞められましたが、後々から聞いた話しでは、毎日夕食の後で復習していたとか・・。
ほんとにすごい、頭が下がる思いです。
なにごとにも努力できる人は素晴らしいですよね。
もっと一緒に働きたかったな~と思いました。
医療事務に向いている人。
もう少し知りたいな~と思われたら、下記で運営しているサイトの記事にも書いています。
『ハーティジム』 良かったら、参考にしてみてくださいませ(*^^*)
私は医療事務の仕事が自分には合ってると思っています。
大変な仕事で給料も安いなんて、不満がないわけではありません。
忙しくて大変、疲れた~なんて日もありますが(それは年のせいかもしれません(笑))
基本、医療事務の仕事が好きなんですよね~。
なので、少しでも医療事務をめざす人が増えれば良いな~と思っています。
医療事務として働くためには資格も必要ないし、再就職としてパートからでもOK。
医療事務に向いている人や一緒に働きたい人物像はありますが、向上心を持って前向きに取り組むあなたなら、いつでも応援したいと思っています。
医療事務に興味を持ってくださったあなたに、少しでも参考になれば・・。