ウエディングプランナーは記憶に残る仕事。憧れだけで目指すとギャップを感じることも
私はウェディングプランナーとして約11ヶ月勤務をしていました。
きっかけは結婚式という空間にとっても憧れて、その場にいたい!その場で働きたい!と思ったからです。
高校卒業後2年間ブライダル系の専門学校に通い結婚式場を運営する会社に新入社員として就職しました。
私のようにキラキラとした結婚式の空間に憧れてプランナーという職業を目指す人もいると思いますが、ウェディングプランナーという仕事は笑顔の裏にとってもハードで体力勝負のお仕事です。
もちろんそれに見合うやりがいもありますが、決して楽なお仕事ではありません。
正社員としての勤務期間は短いですが、専門学生として学んだ経験やインターンシップなどの経験なども踏まえて私の経験が少しでもお役に立てればいいいなと思います。
ウェディングプランナーのお仕事内容
ウェディングプランナーのお仕事の内容は新郎新婦様と相談をしながら結婚式の内容を決めて行く、と考えている人がほとんどだと思います。
もちろんそれもとっても大切なお仕事ですがそれだけではありません。
まずは自分が働いている式場で結婚式を挙げてもらわないといけないので見学に来られた未来の新郎新婦様に向けて「営業」をします。
そのためには一般的なビジネスマナーだけではなく冠婚葬祭のマナーの知識も必要です。
自分の式場が他の式場に比べて何が優れていて何が劣っているのか、自分の働いている式場で結婚式を挙げるとその新郎新婦は何が嬉しいのかなど自社の式場だけでなく、他社の式場の勉強が必須です。
その後見積もりを作成してお客様に説明しないといけないので見積もりの知識も身につけないといけません。
その結果、結婚式を挙げるという契約を結んでもらってやっと結婚式のプランニングができます。
このプランニングのための打ち合わせはもちろん楽しい時間なのですが、結婚式の平均的な金額は300万円と言われているので、その金額分の責任がのしかかってきます。
結婚式のマナーに関する知識、演出の知識、新郎新婦様がやりたい演出が実際に可能か不可能なのか、ドレスの知識、お花の知識、その他結婚式に関することは全て勉強しないといけません。
何百万円という金額がかかっている結婚式を任せるプランナーが何も知りませんでは信頼関係は築けないので毎日勉強は必須です。
そのほか、カメラマンやスタイリストなどの外注業者の人とのやり取りや、式場内のメンテナンス、その他雑務、新規のお客様獲得のための営業も全て同時進行でしなければいけません。
知識、体力、トーク術、さまざまなスキルが必要なお仕事です。
ウェディングプランナーのやりがいとつらさ
やりがい
ウェディングプランナーのやりがいといえば、なんといっても長期間かけて結婚式を作り上げた達成感です。
結婚式の準備は約半年ほどかけて行いますが、その間新郎新婦様と3人4脚で色んなことを話し相談しながら作り上げます。
新郎新婦様のほとんどは、結婚式をあげるのが初めてなので、期待と共に不安や悩みもたくさん抱えておられます。
お金も時間も体力もたくさんかけて作り挙げた結婚式で、当日の華やかなおふたりの姿を直接目にすることができると、他の仕事ではなかなか味わえないような達成感と充実感が感じられます。
結婚式という人生の大きな節目に立ち会うことで、お二人の記憶にも残るプランナーになることができ、とっても嬉しいお仕事です。
つらいところ
先程のお仕事内容でも記載しましたが、業務は多岐に渡るので、さまざまなことの勉強は必須です。
また自分が担当する結婚式が朝の10時から始まるとしたら、プランナーは始発で出勤して誰よりも早く会場の準備をして新郎新婦様を待ちます。
当日はヒールで1日立ちっぱなしも普通なので体力勝負です。
私も現役の頃の担当の式がある日は、6時出勤21時退社などは普通だったので残業もそれなりには多い仕事だと思います。(会社によって違いはあるかと思いますが…。)
新規のお客様の見学やお打ち合わせは土日がほとんどなので平日お休みが基本です。
またお正月、GW、お盆などの長期連休は結婚式や見学も多いので必然的に出勤になります。
カレンダー通りのお休みの仕事をしている家族や友だちとは疎遠になってしまいがちです。
会社の上層部からのノルマが課せられいる会社もあるようです。
会社とお客様との間で板挟みになってしまうことがあるのも辛いところです。
ウェディングプランナーという仕事はずっと続けられるのか
女性が多いプランナーというお仕事ですが、結婚・出産などをしてプランナーを続けるという人はかなり少ないと思います。
先程のプランナーの仕事のつらいところでも記載しましたがとにかく勤務内容がハードで勤務時間も長く、土日もお仕事のことが多いので子どもが小さいうちはなかなか両立は現実的ではないと思います。
私が働いていた頃も結婚される方はほとんどの方がそのまま退職されていました。
しかし、プランナーは高額の商品を扱う営業職なので何年か実務経験を積めばそれなりの営業スキルが身につくので他業種に転職してもスキルは活かせます。
同期入社した人で転職して他の業界に進んでいる人も多いので、決してプランナーとしての勤務経験が無駄になるということはありません。
女性が多い職場なので、職場によっては人間関係が難かしいと感じるかもしれませんが、1つの結婚式を色んな人と協力して作り上げるので、チームで何かを作り上げることが好きな人は向いていると思います。
どんな仕事ももちろん大変ですがブライダル業界は結婚式というキラキラで華やかなイメージが強い分、実際の業務内容のハードさと体力勝負の一面、華やかな世界の裏側の地味でしんどい仕事をしてみてギャップを感じて離職してしまうという人も多くいます。
私が退職をした理由は、会社が利益重視で、新郎新婦様の本当にしたい結婚式をお手伝いできない葛藤に悩んだためです。
今はブライダル業界で培ったスキルを武器に違う業種についています。
ネガティブな部分ばかり記載してしましましたが、プランナーというお仕事は人生の節目に立ち会うだけでなく、毎年訪れる結婚記念日に自分たちプランナーも思い出してもらえる、新郎新婦様の記憶に残るすばらしいお仕事です。
今回の私の経験をよんでプランナーという仕事のしんどい部分も理解した上で目指してくれることを祈っています。