臨床工学技士のある1日の仕事の流れ
内視鏡センター専任の臨床工学技士の業務の流れです。
基本的には検査部屋に臨床工学技士と看護師が1名ずつ配置されて、検査毎に患者さんと医師が出入りします。
午前と午後で検査を切り分けて運用しています。
検査準備とミューティング
朝、消化器内視鏡センターに出勤したら、まず最初に当日の検査数やスケジュールを確認して、必要な機器の立ち上げから、治療に使用するデバイスの準備を行います。
また前日の夜間緊急の有無も確認しておきます。
定刻にミューティングを看護師と共に行います。
検査総数、タイムスケジュール、患者さんに関係する注意事項、治療に関する予測経過時間と注意事項、出勤スタッフの人数確認をし、1日の検査予定を大まかに共有します。
午前中:上部内視鏡検査
午前中に上部内視鏡検査を行います。
時間予約をしている患者さんを順番に検査していきます。
臨床工学技士は、検査内容から最適な上部内視鏡ビデオスコープを選択し、準備します。
また、食道拡張や造影といった特殊な検査に必要なデバイスの準備もします。
検査を受け持つ患者情報を確認した際に、医師からのコメントや要望より最適な提案や不明な事項があれば検査担当医と直接相談しています。
検査中は医師の介助を行いつつ、ビデオスコープが壊れないように注視します。
検査が終われば、ビデオスコープを受け取り、洗浄を行います。
午後1:下部内視鏡検査
午前中にはこの検査を受けるための前処置を行うため、基本的には午後から下部内視鏡検査をスタートします。
上部内視鏡検査と同様に検査室の準備を行います。
下部内視鏡検査の場合は、検査で見つけたポリープをその場で切除する時もあり、1時間程検査介助を行う場合もあります。
上部検査よりも検査時間が長いため、患者動態をより細かく観察します。
午後2:治療検査
午後からは下部内視鏡検査と並列して、癌を切除する治療検査も行います。
大まかに1時間から2時間程度ですが、場合によっては3時間以上治療が続く場合も少なくありません。
治療介助で使用する機器やデバイスが多く、患者動態の把握もするので集中力がとても必要です。
また経験を積むと、医師に治療方針の提案をやりとりできるようになります。
多彩なデバイスをケースバイケースで使用するので、緊張感もありますし、スムーズに進行できた際にはやりがいも感じやすいと思います。
夕方以降:検査終了後の片付けなど
検査が全て終われば機器の電源を全て落とし、清拭清掃を行います。
翌日のスケージュールを各々で確認し、必要があればメーカー営業の方に連絡をとります。