パーソナルトレーナーはリスク管理も重要! リアルな給料面の話
パーソナルトレーナーという仕事は歴史的にまだ浅く、2010年ごろから知名度が一気に上がりました。
最近ではパーソナルトレーナーへの転職を希望する方も多く、人生100年時代に差し掛かり、高齢化が進めば健康へのニーズも高まることから今後ますますの成長が期待できる市場です。
フィットネス業界の市場規模も4800億円と外食のラーメン市場より大きくなっています。
今回はパーソナルトレーニングジムやフィットネスジムに籍を置く、業務委託(フリーランス)のパーソナルトレーナーになろう・転職しようとお考えの方に向けて、事前に知っておくべき給料についてご紹介します。
パーソナルトレーナーは頑張った分だけ感謝される! 売上にも反映される!
企業が運営するパーソナルトレーニングジムの給料は固定給か最低限の固定給+歩合になりますが、業務委託(フリーランス)の場合は個人事業主にあたるので、給料は完全歩合制になります。
会社員の場合は固定給なので、すぐに昇給もありませんがパーソナルトレーナーの場合は即座に反映されるので頑張りがそのまま数字に現れます。
専門性が高いため単価次第では、時給換算するとかなり高額な仕事です。
パーソナルトレーナーの現実・つらいこと
パーソナルトレーナーの単価は、手取り5,000円/回だとしたら、実力をつけて60回/月の予約が入れば30万を稼ぐことができます。
しかし、パーソナルトレーナーの収入は非常に不安定です。
なぜなら、お客様が必ず毎週同じ時間に予約をいれ続けてくれる訳ではありません。
お客様が仕事の出張や連休で旅行に出かけてしまえばいつもの予約枠に空きが出てしまいます。
2週に1回、月1だけ予約を入れたいお客様もいます。
また、頻繁に起こりうるトラブルが「当日キャンセル」です。
急な会議で予約時間に間に合わない・体調不良でジムに行けない・ぎっくり腰で行けない・家族が熱を出して看病しないといけないなど、急なトラブルによるキャンセルは1ヶ月の中でも数回起こりえます。
他にも、結果が出なければ継続はしてもらえず退会となるリスクを常にパーソナルトレーナーは背負っています。
売上の1〜2割は振れ幅があると思っていて良いでしょう。
大型連休や年末・上半期末・下半期末ともなると3割以上の振れ幅がある可能性もあります。
つまり、売上の7〜8割で生活をする心構えと売上の確保に努める姿勢が必要です。
パーソナルトレーナーのトラブル回避のために必要なこと
安定的な売上を出し、当日キャンセルによる売上損失を予防する方法は3つあります。
1.「キャンセルポリシー」を設ける
当日キャンセルの場合は指導1回分の料金を徴収する、前日の18:00は50%、前日の午前中までならキャンセル料は発生しないなど、万が一の事態に備えてお客様と契約を交わしておくと当日キャンセルでも売上の減少を予防できます。
しかし、長く続けているお客様だと別日に振り替えたり、「今回はキャンセル料無しでいいですよ」と言った対応をする場合もあります。
パーソナルトレーナーはお客様との信頼関係が重要になる仕事です。
この点に関しては現場のトレーナー次第の部分が大きいですが、曖昧ににしていると退会や金銭トラブルの元となるので注意しましょう。
2.「月会費制の導入」
フィットネスジムに籍をおく場合は難しいですが、パーソナルジムや出張訪問型であれば可能な対策の1つです。
回数券の場合は有効期限内であれば予約する間隔はお客様の自由。
都度払いの場合は毎回次の予約が入るかハラハラしてしまいます。
しかし、月会費にすれば月の来店回数と金額を前払い制なので自動更新で退会を申出されなければ収入も決まっているので安定しやすいです。
ただし、月会費を自動引き落としにするためのシステム導入の手間とシステム利用料(手数料)が発生するので料金の考慮とスームズな手続きをするための仕組みが必要となります。
3.正確な知識と指導力を身につける
パーソナルトレーナーは実力主義の仕事でもあります。
結果を出し続ければ、お客様も継続してくれますし、紹介や評判で顧客数を増やすことも可能です。逆に結果を出せなければ退会されてしまう厳しい世界。
カラダ作りにおけるメカニズムを理解するため、運動生理学・機能解剖学・栄養学などの知識を深めるとともに自身のカラダでも実験したり日頃からボディメイクに励むなど積極的な姿勢が求められます。
また、お客様の体力レベルも一人ひとりで異るので適切な強度設定とモチベーションを高める言葉選びなど、指導におけるスキルアップも重要となります。
パーソナルトレーナーは実力主義の世界であり、収入が不安定な仕事です。
しかし、実力を着けつつリスク管理をしていれば不安定の割合を少なくすることはできます。
正直、当日キャンセルの料金支払いはお客様もパーソナルトレーナー双方ともいい気持ちはしないです。
しかし、信頼に足る人物(パーソナルトレーナー)であれば、お客様は当日キャンセル料だって快く支払ってくれます。
あまりスピリチュアルな話はしたくないですが、パーソナルトレーナーは結局のところ、お客様とは信頼関係が非常に重要です。
長く継続する意思があるお客様ほど「結果を出してくれる」以上に「このパーソナルトレーナーは信頼できるのか」を重視しています。
※一度結果を出した前提ありきではある
自分の仕事に自信がない人ほど当日キャンセルがあっても料金徴収しない傾向にありますが、自分の時間を取られた上に、収入も減ってしまうという事実は変わりません。
度重なれば収入が減り、生活が苦しくなって最悪の場合は退職も余儀なくされてしまします。
お金をいただく以上、プロとしての誇りをもち指導に当たりましょう。
親切丁寧な対応をしてお客様にキャンセルポリシーを守ってもらえるパーソナルトレーナーになることも非常に重要です。
若いから、デビューしたばかりだからは関係ありません。
「あなたにパーソナルトレーニングをお願いしたい!」
そう言ってもらえるトレーナーを目指しましょう。