アウトドアインストラクターの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説
「アウトドアインストラクター」とは
キャンプやスキーなど、各種アウトドアスポーツやレジャーの安全な楽しみ方を指導する。
アウトドアインストラクターは、アウトドアスポーツやレジャーの安全な楽しみ方をレクチャーする仕事です。
アウトドアインストラクターが扱うスポーツやレジャーの種類は、キャンプやグランピング、登山、スカイダイビング、パラグライダー、スキーやスノーボードなど多岐にわたります。
こうしたアウトドアスポーツにはさまざまな普及団体があり、各スポーツでリーダーとして指導をしたりレクチャーを行ったりするためには資格取得が必要になる場合があります。
おもな活躍の場は、林間学校や自然教室を主宰している団体や会社、あるいは登山・アウトドア用品販売店などが一般的ですが、旅行会社で登山ガイドを務めたり、スポーツインストラクターとしてジムや専門の練習施設で働くような人もいます。
活躍の場が幅広いだけに、この仕事を目指していく場合には、自分がどのようなアウトドアインストラクターとして働きたいのかをよく考えてみることが大事だといえるでしょう。
「アウトドアインストラクター」の仕事紹介
アウトドアインストラクターの仕事内容
自然体験やレジャーをレクチャー
アウトドアインストラクターの仕事は、アウトドアスポーツやレジャーの安全な楽しみ方をレクチャーすることです。
レジャーやスポーツの専門的な知識を生かして、アウトドアスクールやアウトドア講習会・研修会などで講師として働きます。
そのほか、現地でインストラクターとして働くこともあります。
アウトドアスポーツやレジャーの楽しみ方から、知識や技術までを指導します。
そのジャンルは多岐にわたり、キャンプやグランピング・登山・スカイダイビングやパラグライダー、スキーやスノーボードなどさまざまです。
自然に関する知識が豊富な人は、山岳ガイドや自然ガイド、自然教室などを通じて、老若男女に自然の楽しさや大切さを伝える活動をする人もいます。
アウトドアインストラクターになるには
普及団体の資格を取得するのが一般的
アウトドアインストラクターになるために決まった道はありません。
ただし、アウトドアスポーツにはさまざまな普及団体があり、リーダーとして指導をしたりレクチャーを行ったりできるようになるためには資格の取得が必要です。
講習や実習、専門学校でのカリキュラムを受講することで取得できます。
種目によっては18歳以上、16歳以上などの年齢制限があり、未成年でインストラクターになるには保護者の同意書が必要な場合もあるので注意が必要です。
アウトドアインストラクターの学校・学費
大学か専門学校か
アウトドアインストラクターになるための学校はありませんが、スポーツインストラクターになるための学部やスポーツ学科などで、自分の身体能力を高めてアウトドアインストラクターを目指すという人は多いです。
アウトドアインストラクターに関する専門知識を早く学びたいという人は、専門学校がおすすめです。
さまざまなアウトドアスポーツの基礎知識や技術を学ぶだけでなく、資格を取得することができる学校が多いため即戦力として働くことができます。
アウトドアインストラクターの資格・試験の難易度
特別な資格は必要なし
アウトドアインストラクターとして働くために特別な資格は必要ありません。
ただし、アウトドアスポーツやレジャーに関する民間や普及団体の資格はいくつもあります。
より知識や技術を身に付けたい人や、専門的な指導をしたい人は、ぜひ取得しておいた方がよいでしょう。
また、アウトドアスポーツやレジャーは、ときにけがや事故が起こることもあります。
こうしたとっさの事態に対応できるよう、救急に関する知識もしっかりと持ち合わせていた方がよいでしょう。
アウトドアインストラクターの給料・年収
勤務場所によって異なる
アウトドアインストラクターの給料は、勤務場所によって異なりますが、平均して18万円から20万円ほどと言われています。
年収にすると、200万円~250万円程度となり、決して高いものではありません。
勤務先によっては、インセンティブ制度をとっているところもあり、天候や季節によって左右されるため収入は不安定な部分もあります。
さまざまな資格を取得していたり、インストラクターを指導したりするような立場になれば、さらに手当てが付く場合があります。
アウトドアインストラクターの現状と将来性・今後の見通し
指導以外にも活躍の場を広げる
アウトドアやレジャーは一定の需要があり、それを指導するアウトドアインストラクターは、リゾート地や学校の林間学校などさまざまな場所で活躍しています。
今後もアウトドアインストラクターの仕事がなくなることはないでしょう。
こレからの時代は、少子高齢化のため、よりシニア層にも対応していくことがのぞまれます。
また、インストラクターとしての仕事だけでなく、アウトドアイベントの企画・運営やプロデュースなど、指導の場以外にも活躍の場を広げることが期待されます。
アウトドアインストラクターの就職先・活躍の場
活躍の場は幅広い
アウトドアインストラクターの活躍の場は多岐にわたります。
まずあげられるのは、林間学校や自然教室を主宰している団体や会社です。
登山・アウトドア用品販売店でも活躍しています。
自分の知識を生かして商品を販売するほか、お店が主催するイベントでガイドやインストラクターをする場合もあります。
そのほか、旅行会社に就職し登山や自然散策時のガイドをしたり、スポーツインストラクターとしてジムや専門の練習施設で働いたりする人もいます。
アウトドアインストラクターの1日
スケジュールはさまざま
アウトドアインストラクターは、勤務先や仕事内容によってさまざまなスケジュールで働いています。ここではラフティングの指導をしているアウトドアインストラクターを例にご紹介します。
7:00 出勤
7:30 河川の様子を調査
水質調査や水量などを確認し、異常はないかを確認します。
スタッフ同士でミーテイングをし、担当のツアーの道具などを準備します。
9:30 ラフティングツアー開始
準備体操をし、漕ぎ方をしっかりと指導したあとボートに乗り込みます。
12:30 ツアー終了・休憩
下り終えたら、現場で待っているスタッフと合流。
お客さまを送り届け、その後自分も休憩します。
14:00 午後のツアー開始
同じルートを通るとしても、午前中とは気温や天候が違うこともあるので気が抜けません。
16:00 終了・帰社
使用した道具の手入れや、スタッフ間で情報の交換を行います。
17:00 帰宅
アウトドアインストラクターのやりがい、楽しさ
大自然の中で働ける醍醐味
アウトドアインストラクターの醍醐味は、大自然の中で思い切り体を動かして働けるというところです。
大自然の中で働くという仕事はほかにあまりないため、身体を動かしたり、自然が好きだったりする人にはうってつけの仕事と言えるでしょう。
また、お客様と直に触れ合う仕事のため、笑顔や感謝の言葉に直接触れることができます。
自分の技術や知識を生かして、お客さまに心からアウトドアを楽しんでいただけたと思ったときに大きなやりがいを感じます。
アウトドアインストラクターのつらいこと、大変なこと
緊張感を持ち続けること
アウトドアインストラクターの大変なところは、仕事中は常に緊張感をもっていなくてはいけないところです。
お客さまを自然の中で楽しませるには、常にさまざまなところに注意を払います。
特に子どもやお年寄りを相手にするときは、事故やけががないように常に気を張っていなくてはなりません。
また、アウトドアインストラクターの仕事はどうしても夏場や週末、夏季や冬季の休み期間などに偏りがちで、時期によっては仕事がないということもあります。
さまざまな仕事を掛け持ちしてアウトドアインストラクターを続けている人も多いです。
アウトドアインストラクターに向いている人・適性
自然が大好きな人
アウトドアインストラクターは、自然を愛する心がなければ務まりません。
自然が大好きで、毎日屋外で働いていても苦にならないという人がアウトドアインストラクターに向いているでしょう。
ただし、自然が好きなだけでなく、自然の厳しさや過酷さもしっかりと知り知識や技術を習得しなくてはなりません。
自然を楽しむためには、正しい知識をしっかりと持ち、いざというときにもとっさに対応できる能力が無くては、一人前のアウトドアインストラクターになることはできません。
アウトドアインストラクター志望動機・目指すきっかけ
自然の中で働きたい
アウトドアインストラクターを目指すきっかけとしてあげられるのは、「自然が大好き」「自然の中で働きたい」というものです。
また、お客さまと直に触れ合う仕事だけに「お客さまを楽しませたい」「自然のすばらしさを伝えたい」という思いでアウトドアインストラクターを目指す人もいます。
どちらにしても、自然に対する思いとお客さまに対する思いのどちらか一方だけでなく、両方を合わせた志望動機のほうがより採用側には好印象となります。
アウトドアインストラクターの雇用形態・働き方
非正規の働き方も多い
アウトドアインストラクターは、アウトドア系の企業や自然体験施設など働きます。
企業や施設の正社員として働く場合は、ほかの社員と同じように給料が支払われ、ボーナスや福利厚生も与えられます。
オン・オフシーズンのある観光施設や、季節によって仕事量が大きく増減する仕事の場合、契約社員やアルバイトでの雇用になる場合が多いです。
そのため、ほかの仕事と掛け持ちをしたり、夏場だけ、冬場だけと期間限定でアウトドアインストラクターの仕事をしたりするという働き方をとる人も多いです。
アウトドアインストラクターの勤務時間・休日・生活
休みは不規則になりがち
アウトドアインストラクターは、一般の人が休日となる土日祝日や夏季休業・年末年始にお客さまが集中し仕事が増えます。
そのため、繁忙期はなかなか休みを取ることができず、仕事が落ち着いてからまとめて休みを取るという会社も多いです。
またアウトドアインストラクターは、屋外で働く仕事だけに、どうしても自然現象に左右されがちです。
特に天候で仕事量が変わる仕事の場合は、悪天候のときは仕事がなくなり突然休みとなることもあります。
アウトドアインストラクターの求人・就職状況・需要
さまざまな場所で求人が
アウトドアインストラクターの求人は、全国にあります。
レジャー施設職員やアウトドア用品の販売員、スポーツインストラクターや自然指導員など、「アウトドアインストラクター」という名前以外でも、似たような仕事を行えるさまざまな求人があります。
アウトドアインストラクターは、勤務地によって仕事が全く異なるため、自分がいったいどのような仕事が行いたいのか、どんな分野で活躍したいのかをしっかりと見極め、求人に応募しましょう。
アウトドアインストラクターの転職状況・未経験採用
未経験からの採用は難しい
アウトドアインストラクターになりたいと思っても、未経験者となると、一から勉強をしなくてはならず、知識や技術を身に付けるために時間もお金もかかるので、転職には相当な覚悟が必要です。
反面、もともとアウトドア関連のショップで働いていたり、スポーツインストラクターをしていたりと、経験のある人がスキルアップを目指すにはよい仕事と言えるでしょう。
採用する側も、まったくの未経験者より、少しでも知識や技術のある人や体力のある人を求めていますので、即戦力として活躍することができるかもしれません。