契約社員から正社員になる方法は2つ【正社員を目指す人へ】
契約社員として働いている会社で正社員登用を目指すか、転職活動で正社員の求人に応募することになります。
契約社員から正社員を目指す方が知っておきたい制度や面接対策についてまとめました。
契約社員から正社員になる2つの方法
契約社員から正社員になる方法は下記の2つです。
- 正社員登用
- 転職活動
同じ会社で契約社員から正社員になれる可能性のある「正社員登用」ですが、転職活動をして正社員を目指した方が近道の場合もあります。
この章では、それぞれの方法について解説します。
契約社員から正社員になる方法1.正社員登用
- アルバイト・パート・契約社員から正社員に登用する制度
- 法律上の義務ではないので会社ごとに制度はまちまち
契約社員で働いている会社に「正社員登用制度」がある場合、条件を満たせば面接などの試験を経て正社員に登用される可能性があります。
厚生労働省の調査によれば、正社員登用制度のある会社は72%です。
ただし正社員登用制度がある会社でも、正社員登用実績はゼロ、といった具合に機能していないこともあり得ます。
雇用契約書を確認したり、上司や人事の担当者に聞いてみたりして調べてみましょう。
正社員登用は待っていてもチャンスがなかなか巡ってこないことも多いので、契約更新の少し前のタイミングで上司などに交渉してみることが大切です。
また、正社員になることを前提に、試用期間を契約社員として雇う会社もあります。
このような正社員登用を前提に契約社員を募集している会社を探して、求人に応募することも正社員になる方法のひとつです。
正社員登用制度にいて、詳しくは下記の記事にまとめています。
正社員登用制度とは? 最新統計でわかる実態と正社員のメリット・デメリット
また、派遣社員の中でも「紹介予定派遣」と呼ばれる、正社員になることを前提にした派遣社員として働くことを考えてみても良いでしょう。
紹介予定派遣については以下の記事で解説しています。
派遣社員と正社員の違いとは?メリット・デメリットでわかる最適な働き方
契約社員として働いている会社に正社員登用制度があっても、実際に機能していない場合やそもそも制度がない場合は、下記の通り転職活動をした方が早く正社員になれる可能性があります。
契約社員から正社員になる方法2.転職活動
正社員を募集している求人に応募して正社員を目指す「転職活動」ですが、契約社員が転職活動をする場合は2つの方法が考えられます。
- 契約社員として働きながら転職活動をする
- 契約社員の期間を満了して転職活動に専念する
それぞれにメリット・デメリットがあります。
契約社員として働きながら転職活動をする
- メリット:収入を得ながら転職活動ができる
- デメリット:転職活動期間が長引きがち
契約社員として働きながら正社員転職を目指すメリットは、収入を得ながら転職活動ができるので、妥協して転職先を選ばずにしっかり転職活動に取り組めることです。
一方で、転職活動と仕事の両立は忙しくなり、すぐに転職しなくても収入を得られるのでずるずると転職活動期間が長引く可能性があります。
一般的に転職活動の期間は長くて3か月程度なので、この期間を目安に転職活動に取り組むと良いでしょう。
契約社員の期間を満了して転職活動に専念する
- メリット:転職活動に集中できる
- デメリット:転職活動中に収入なしで精神的負担
転職活動に専念すると、面接時間の都合もつけやすくなり、転職活動を短期間で終わらせることができる人も多いです。
一方で、転職活動中に収入を得られないために精神的な負担が大きく、転職先を妥協して選んでしまうことがデメリットです。
契約社員で働いているうちから応募書類などは完成させておき、応募から面接までスムーズに取り組めるように準備をしておくことで、無収入の期間をできるだけ短くできます。
契約社員から正社員への転職活動の面接で重視されること
契約社員から正社員の求人に応募して転職活動をするのであれば、以下の3つの質問には答えられるようにしっかり準備しておきましょう。
- なぜ正社員になりたいのですか
- 自己PRをしてください
- 志望動機を教えてください
特に契約社員から正社員になる面接で重視されるのは「なぜ正社員になりたいのか」という質問への答えです。
給料の金額や福利厚生、安定した収入といった待遇についてのみではなく、「正社員として今後どうなっていきたいか」というキャリアプランまで述べるようにしましょう。
「契約社員として任されている仕事の範囲以上に、〇〇の分野について仕事をしていきたい」
「責任者として取りまとめる仕事をしたい」
など契約社員では任せてもらいにくかった仕事内容を、正社員としてやっていきたい、といった理由が良いでしょう。
契約社員として仕事をしてきた社会人経験は、面接でも評価されるので自己PRや自己紹介の時に自信を持ってアピールしてください。
契約社員に関する法律改正「無期雇用契約」とは
2013年に施工された改正労働契約法によって、原則5年働いた会社では「無期雇用契約」を結ぶことが法律で義務付けられました。
改正労働契約法の概要
- 無期労働契約への転換:契約期間が5年を超えた場合に「無期労働契約」に転換できる
- 「雇止め法理」の法定化:合理的な理由のない雇い止めの禁止
- 不合理な労働条件の禁止:同じ条件で働いている場合には雇用条件・待遇に差をつけてはならない
無期雇用契約を結ぶことで、契約社員が契約期間の後に職を失うことを不安に思わずに働くことができます。
条件を満たした契約社員が会社に申し出ることで、無期雇用契約を結ぶことができます。
ただし、無期雇用契約は正社員ではありません。
そのため、契約の期間が無期限になる以外の待遇は、契約社員のままと変わらないこともあります。
正社員として働きたいのであれば、正社員登用を希望する必要があります。
契約社員から正社員になれる人の特徴
- 責任をもって仕事ができる
- 成長する意欲がある
- 社内の人と良好な関係を築くことができる
契約社員で働いている会社で正社員登用を目指す場合には、働いている様子を上司や人事担当の人に見られています。
「正社員になってもらいたい」「今後も長く一緒に働きたい」と社内の人に思ってもらうには、普段の仕事ぶりが判断基準になります。
任された仕事をしっかりとやり遂げるだけでなく、自ら進んで仕事に取り組み成長したいという意欲を見せること、社内の人と良好な関係を築けていることが正社員登用に近づく一歩です。
また、下記に述べる正社員のデメリットも理解していて、途中で投げ出さずに努力できると面接でアピールすることも大切です。
20代で正社員への就職・転職
契約社員と正社員の違いとメリット・デメリット
【メリット】
- 安定した雇用と収入が得られる
- 定期的な昇進や昇給がある
- 業務の幅が広がり成長を実感できる
- 福利厚生や退職金など待遇が良くなる
【デメリット】
- 望まない転勤・異動の可能性がある
- 残業や休日出勤などプライベートの自由度が下がる
契約社員から正社員になると、給与や福利厚生などの待遇改善や、責任のある仕事を任せてもらえることでやりがいを感じることもできるでしょう。
一方で、正社員になると望まない転勤にも応じる必要がでてきて、ライフプランが見通しにくくなるデメリットもあります。
契約社員は契約にない仕事を命じられることはありませんが、正社員は希望していない部署への異動の可能性もあります。
また、仕事の進行状況によって残業や休日出勤の可能性もあり、プライベートとの両立が難しく感じる人もいるでしょう。
正社員のメリット・デメリットを理解してから決める
正社員の方が安定した収入を得られるメリットはあるものの、上記の通りデメリットもあります。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、自身が希望する働き方やライフプランに合っているかを見極めてから、正社員を目指すかどうかを決めましょう。
正社員のデメリットは面接でも聞かれることがあります。
「転勤があっても大丈夫ですか」
「違う部署へ異動する可能性もありますが大丈夫ですか」
こういった質問にも答えられるようにしておくと正社員になることへの覚悟を面接官にアピールできます。
契約社員と正社員の違いについては以下の記事に詳しく書いているので、参考にしてください。
正社員の方が給料が低い?
契約社員から正社員になると、基本給が思ったより低いと感じるかもしれません。
契約社員の給与は、支給される以下のものを加味して計算されているため、時給や月給が高めに設定されていることが多いです。
- ボーナス
- 退職金
- 交通費や住宅手当など福利厚生
正社員になると、福利厚生などの手当てが厚くなるほか、ボーナスや退職金を受け取れる、定期的な昇給があるなど長期的には金銭的なメリットは大きいです。
基本給だけで判断せずに、総合的なメリットを考えるようにしましょう。
契約社員から正社員になるには|まとめ
契約社員から正社員になる方法は大きく2つです。
- 正社員登用
- 転職活動
契約社員として働いている会社に正社員登用制度があれば、利用したい旨を上司や人事担当者に申し出てみましょう。
ただし正社員登用は法律として義務付けられていないので、正社員の求人に応募した方が早く正社員になれる可能性もあります。
契約社員から正社員になる際の面接では、正社員のデメリットも理解しているかが問われるので、どのように応えるか事前に考えておくと落ち着いて回答できます。
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