七五三現象とは? 3年以内に仕事を辞めてしまう人の割合

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「七五三現象」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは新卒で就職した人のうち中卒で7割、高卒で5割、大卒で3割が3年以内に辞めてしまうという現象を表した言葉で、実は10年以上前から見られる傾向だと言われています。なぜこうした事態が生じるのでしょうか。

高卒の離職率とその理由

「七五三現象」は、内閣府が発表した平成19年度版「青少年の現状と課題」(青年白書)で報告されたことにより、広く知られるようになりました。

この問題の大きな要因の一つとして、「学生が思い描いていた仕事内容と実際の仕事内容のミスマッチ」が挙げられます。

下の図は、国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センターが公開している新規高卒就職者の在職期間別離職率と離職理由のグラフです。

新規高卒就職者の在職期間別離職率新規高卒就職者の離職理由これを見ると、新卒1年目で辞めてしまう人が少なくないこと、そして離職理由として「仕事が向いていない」を挙げる人が最も多いことが分かり、この背景にはミスマッチの影響が窺えます。

また離職率が年々減少しているように見えますが、この理由としては景気の影響が関係すると考えられます。離職率はその年の景気によって毎年若干の変動があり、景気が悪いと離職率も低くなる傾向にあります。

いずれにせよ、若い人の方が離職率が高いということは事実です。

就職難と言われる現代、大卒はもちろん高卒・中卒の就職は更に厳しい状況に置かれています。自分のイメージしていた仕事とは違うといった理由で退職しても、次の仕事がすぐに見つかるとは限りません。

学校を卒業してすぐ働くわけですから、多少のミスマッチが生じるのは当然です。では、そうしたミスマッチを少しでも減らすためにはどうすれば良いのでしょうか。

ミスマッチを減らすには

最も必要なことは、職業や仕事に関する情報をできるだけ多く集めることです。「なんとなくこの仕事」というのではなく、世の中にはさまざまな仕事があるということを知った上で進路を決めることが求められます。

仕事の種類は実に多様です。調べていく中で、今まで知らなかったような職業との出会いや、イメージと実際の業務内容との違いに気づくこともあるかもしれません。前もって正しい知識を身に着けておくことが、ミスマッチの軽減に繋がるのです。

「仕事内容が合わない」と感じている人の中には自己分析が上手くいっていない人もいることでしょう。進路を決める上で自分と向き合うことはとても重要です。自分の興味は何か、どんな性格か、何が好きで何が得意かといったことから仕事の適性を知る方法もあります。

周囲の人に意見を求めることも大切です。「自分ではこう思っていたけれど、やっぱりこっちの方が向いているかも」というような新たな発見があるかもしれません。内と外から自分を見つめていくようにしましょう。

実際の仕事をイメージする、体験するために有効な方法としてインターンシップがあります。インターンシップというと大学生が参加するイメージが強いかもしれませんが、企業や自治体の中には高校生を対象に行っているところもあります。

高校を卒業してすぐに就職する人は、他の人よりも一足早く社会に出て自立の道を歩みます。一方で進学する人は、さまざまな体験をしながら将来に対してじっくり考える機会を得ることでしょう。

それぞれのチャンスを活かすためにも、進路については幅広い視野を持って深く考えていくことが求められるのです。