予備校講師の採用試験では、社会人としてのビジネスマナーだけでなく学力も判断されます。予備校によって採用プロセスはさまざまですが、今回は基本的な道のりを追ってみましょう。
書類審査
一般的な就職活動と同じように、予備校に履歴書を送付します。
予備校講師への応募の場合、重視されるポイントは学歴です。予備校によっては有名大学出身者のみを対象にしていることもあるので、事前に募集要項をしっかりチェックしておく必要があります。
また、英語講師を希望しているのであれば英文学科や英語科、数学講師を希望しているのであれば数学科出身など、専門的な学歴を見られることもあります。
また、講師に関連するアルバイト経験があれば記入しておくといいでしょう。予備校講師は実力が重視されるため、即戦力になりそうな人材は優遇される可能性があります。
筆記試験
書類審査を通過した後は、担当希望の科目の筆記試験です。
予備校講師の筆記試験は学力テストを兼ねているため難易度が高く、大手予備校では難関大学の入試レベルの問題を出題されることもあります。
もちろん得点が高いほど有利ですし、大学受験対策のための授業を行う以上、入試レベルの問題を解けなくては予備校講師として働くことは難しいでしょう。
模擬授業
もっとも重要な採用プロセスが、予備校講師の適性検査ともいえる「模擬授業」です。数人の講師あるいは職員の前で、10分程度の授業を行います。
一般的には、授業内容の題材をいくつか提示され、その中から1つ選択して模擬授業を行います。
模擬授業では、教室全体に声の大きさが通るか、ちゃんと生徒の方を見ているか、わかりやすい板書はできているかなど、授業を行う上で大切なポイントをチェックされます。
未経験の場合は緊張するかと思いますが、ボソボソと自信なさげに喋ってしまっては合格は難しいでしょう。
教えるということを意識して、元気良く授業を行うことが大切です。本番に対処できるよう、事前にしっかりとシミュレーションをしておきましょう。
面接
予備校講師の面接は、模擬授業の合格後に行われることが多いようです。
とくに大手予備校では、数回の面接を通過しなくてはいけないこともあります。質問される内容は志望動機や自分の長所・短所、希望する条件など、一般的な採用面接と変わりありません。
ここまでは主に予備校講師としての適性をチェックされてきましたが、面接では社会人としてのパーソナリティが問われます。敬語の使い方や動作には十分に気を配りましょう。
また、予備校講師は人を相手にする職業ですから、印象やコミュニケーションスキルは非常に大切です。
質問された内容には明確に答えられるよう、自分の考えをきちんとまとめてから面接に臨みましょう。