Webエンジニアになるための学校と学費(大学・専門学校・スクール)

Webエンジニアになるための学校の種類

学校の種類

Webエンジニアになるための学校の種類は、大きく以下3種類に分けられます。

1.大学(国立大学、私立大学、短期大学)
2.専門学校(高等専門学校を含む)
3.スクール(ITスクール、プログラミングスクール)

一般的には、将来Webエンジニアを目指す学生の場合、高校卒業後は大学や専門学校に進学し、情報系学部やIT・Web系の学部で専門知識を学び、卒業後は新卒としてWeb関連の事業会社や制作会社に就職するパターンが多いです。

学校に通う必要性

Webエンジニアとして活躍するには、HTMLやCSS、JavaScriptなどのWebプログラミング系のスキルに始まり、サーバーやデータベースの知識、さらにはWebビジネスやWebマーケティングの知識など、幅広いスキルや知識が求められます。

大学や専門学校、ITスクールなどの教育機関に通うことで、それらの基礎を学生のうちから養うことができます。

ただし、誤解しやすい点となりますが、Webエンジニアとして就職する上で必ずしもそれらのスキルや知識が必要となる訳ではありません。

企業によってはまったくITの専門的な知識がない人であってもWebエンジニアとして採用している会社もあり、入社後の研修や実務を通じて、未経験からWebエンジニアとしてスキルアップしていくことも可能です。

そのため、学校に必ずしも通わないといけない訳ではなく、高校卒業後にそのままWebエンジニアとして就職する人、文学部法学部などまったく関係のない学部からWebエンジニアとして就職し現在活躍している人もいます。

学歴について

Web業界はまだまだ若い業界でもあるため、採用時に学歴や出身学部などを厳しく制限する企業というのは、全体的に少ない傾向です。

特に小規模なWebベンチャー企業などであれば、「学歴不問」、「経験不問」、「年齢不問」など、緩い条件で採用を行っていることも珍しくはありません。

ただし、一部上場の大手Web企業や人気の有名Web企業などであれば、新卒採用時に「4年制大学卒以上」もしくは「専門学校卒以上」の学歴が必要となることもあります。

将来そのような大手の企業への就職を狙うのであれば、大学や専門学校に進んでおくに越したことはないでしょう。

Webエンジニアになるには

Webエンジニアになるための大学

大学の特徴

大学では、コンピュータやインターネットを形作る理論や、Webを用いたメディアビジネスの手法、メディアコンテンツの表現方法など、専攻する学部によってさまざまな分野の知識を学ぶことができます。

また、大学の授業の特徴としては、「学問」としてアカデミックに追及する傾向があり、より深い視点でWebについて考えていくことになります。

さらに総合大学であれば、文学部や経済学部など他学部の授業に参加することも可能であり、IT・Web分野に限らず、幅広い分野の教養を深めることもできます。

大学のメリット・デメリット

大学のメリットは、「学歴で有利になりやすい」ことが挙げられます。

前述もしたように、大手Web企業や人気の有名Web企業に就職するには、4年制大学卒以上の学歴が必要となることがあり、中には高卒や専門学校卒ではエントリーさえできないような企業もあります。

そのため、大手企業を志望する場合は、大学に通い4年制大学卒の学歴を得ることの意味は大きくなります。

対して、大学のデメリットは、「4年分の学費と時間を使う」ということが挙げられます。

大学は4年制が基本となるため、学費も4年分となり高額であり、また若く貴重な4年間分の時間も学業に充てることになります。

Webエンジニアは2年制の専門学校を卒業してなることもできますし、もっといえば高校卒業後にそのまま就職することも不可能ではありません。

考え方によっては、Webエンジニアになるために大学に通うことは人生の遠回りになってしまうこともありますので、自分の価値観や人生設計と照らし合わせながら考慮することも大切でしょう。

大学の学費

大学の学費は、国立大学の場合は4年間で約250万円、私立大学の場合は4年間で約400万円~550万円が目安となってきます。

また上京をして一人暮らしをする場合は、別途、家賃・食費・水道光熱費・通信費などの「生活費」が年間100万円程度は掛かってきますので、4年間分の生活費も頭に入れておく必要があります。

その他、難関大学を目指す場合は、予備校費や家庭教師費なども考えておく必要があります。

同時に、学費の支払いが困難な人に向けた「就学金制度」が、4年制大学では多数用意されています。

有利な学部・学科

Webエンジニアを目指す上で、大学の次のような学部・学科に進むと、Web開発に関連する知識が学べることが多く、就職活動においても好感されることがあります。

<Webエンジニアになる上で有利な学部・学科(大学)>
情報学部
・IT学部
・インターネット・Web学部
・メディア学部
・マスメディア学部
・デジタルコミュニケーション学
・理工学部
・総合情報学
情報システム学科
・映像・音響メディア学科
・デジタルデザイン学科
など
※学部、学科名は大学により若干異なる場合もあります。

「情報学部」や「IT学部」に進み、システム設計やプログラミングなどの専門的技術を学ぶのがエンジニアとしてはポピュラーではあります。

とはいえ、たとえば「メディア学部」や「マスメディア学部」に進み、メディアの運営やメディアビジネスに重点を充てた教育を受け、広い視野を持つWebエンジニアを目指すというのも一つの在り方でしょう。

なお、Webエンジニアの採用では、「理系学部出身者のみ」、「Web系学部出身者のみ」といったように、学部・学科で明確に制限されることはあまりなく、よくも悪くも、出身学部が就職を大きく左右する要素にはなりにくいです。

Webエンジニアになるための専門学校

専門学校の特徴

専門学校の場合は、大学のように学問としてアカデミックに追及するというよりも、実際の制作現場で使うような実戦的な知識やスキルを養う授業が多い傾向です。

PCやサーバーを使いながらWebサイト構築してみたり、「Illustrator」や、「Photoshop」を用いてデザイン実習を行ったり、「Java」や「PHP」の言語を用いてWebアプリケーション作りにチャレンジするなど、より具体的で実践的なスキルを身に付けやすい環境です。

また専門学校は、大学のように自分でカリキュラムを組むのではなく、中学や高校のように学校側が定めたカリキュラムや授業日程に従い学んでいく学校が多いです。

専門学校のメリット・デメリット

専門学校のメリットは、「実践的なスキルを磨ける」ことが挙げられます。

Webエンジニアは技術職となりますので、プログラミング言語のスキルや、データベースの操作運用スキルなど、一般的にはあまり触れないような専門的な技術スキルが必要となります。

専門学校では、そのような技術スキルの基礎を、実習などを通じて学んでいけますので、仕事のイメージも固めやすく、就職後、Web開発現場に配属された際にも、即戦力として活躍しやすいメリットがあります。

また、「HTML5プロフェッショナル認定資格」や「Webクリエイター能力認定試験」など、各種Web系資格試験の取得支援講座も豊富に用意されていますので、在学中に資格を取得しやすい環境である点も魅力的です。

対して、専門学校に通うデメリットは、「学歴として弱い」ということが挙げられます。

一般的に専門学校卒の学歴は、高卒よりは上に見られますが、4年制大学卒と比べると下に見られることが多く、就職の採用面接で4年制大学卒のライバルがいた場合は、学歴的に不利になってしまうこともあり得ます。

また、専門学校卒の社員の場合、4年制大学卒の社員に比べ、初任給のベース額を1~2万円程度低く設定している会社もあるため、給料的なデメリットも存在します。

専門学校の学費

専門学校のWeb系のコースは、2年制が多い傾向ですが、中には3年制や4年制としている学校もあります。

学費の目安は、初年度の1年目は約120万円、2年目は約100万円で、総額約220万円が平均的な学費となってきます。

なお、夜間コースの場合は、昼間コースの1/2程度の学費となるのが基本です。

>有利な学科・コース

専門学校の場合は、次のような学科・コースがWebエンジニア向きであり、エンジニアとしての基礎を固められ、就職活動などでも好感されやすくなります。

<Webエンジニアになる上で有利な学科・コース(専門学校)>
・情報処理科
・IT学科
・コンピュータ学科
・情報システム科
・メディア情報学科
・Webデザイン科
・Webメディア科
・Webエンジニアコース
・Webクリエイターコース
ITエンジニアコース
・グラフィック・広告コース
など
※学科、コース名は学校によって若干異なる場合もあります。

最近は、「Webエンジニアコース」や「Webクリエイターコース」など、職種単位まで細分化したコースも登場してきています。

なお、専門学校の場合、同じような名称の学科でも、学校によってカリキュラムの内容や習得できるスキルなどがガラリと変わることもありますので、どのような授業が行われるかを入学前によく確認しておくことをおすすめします。

夜間コースはある?

夜間コースを用意している専門学校も、全国にいくつか存在します。

東京であれば、「HAL東京 情報処理学科(夜間コース)」「日本電子専門学校 情報処理科(夜間部)」などが例として挙げられます。

夜間コースの場合は、平日19時以降に授業を開催している学校も多く、社会人や学生のWスクールとして活用することもできます。

なお学費に関しては、夜間コースの方が昼間コースよりも安くなるのが基本であり、多くの専門学校では昼間コースの約1/2程度の学費に設定されています。

Webエンジニアになるためのスクール

スクールの特徴

最近は、「Webエンジニア養成スクール」「Webプログラマー向けプログラミングスクール」など、民間のITスクールが続々と登場していきています。

スクールは専門学校と同じように実習形式の授業形式となり、即戦力となるスキルを身に付けやすい環境です。

「Webアプリケーションコース」「PHPコース」「Javaコース」「Rubyコース」など、習得したいスキル毎に細かくコースが分けられているのも特徴的であり、自分の必要としているスキルのみを個別に選んで学ぶことができます。

スクールのメリット・デメリット

スクールのメリットは、「気軽に学べる」ということが挙げられます。

スクールの場合、大学や専門学校のように入学試験のようなものは基本的にはなく、誰であっても気軽に入学できます。

また、あくまで民間企業のサービスですので、授業を休んでもとやかくはいわれず、辞めるのも自由です。

それこそオンラインの通信講座であれば、自宅から隙間時間で学ぶことも可能です。

学費的にも大学や専門学校に比べ一回り安いため、金銭的に余裕がない人であっても学びやすいのもうれしい部分です。

対して、スクールのデリットは、「学歴にならない」ということが挙げられます。

スクールは大学や専門学校のように公的に認められた教育機関ではないため、卒業しても「学歴」にはならず、得られるのはそこで学んだスキルのみです。

そのため、すでに学歴のある社会人やWスクールの学生向けです。

一方で、高校卒業後に大学や専門学校には進まず、その代わりにスクールを選ぶというのは、現在の学歴社会の日本においては、あまり現実的でない部分もあります。

スクールの学費

スクールの学費は、受講期間や講座の内容にもよりますが、おおよその目安としては1ヶ月の講座で10万円~15万円程度が相場となってきます。

修了までの期間は、最短で1ヶ月程度、長い場合は数か月~半年程度かかることもあります。

なお、最近は「就職斡旋型」のスクールも増えてきており、スクールで学習したのちにWebエンジニアとして就職できれば、就職先の企業側からスクールにお金が入り、本人の学費は「無料」となるうれしい仕組みのスクールも存在します。

Webエンジニアの学校選びのポイントは?

どのようなエンジニアになりたいかで選ぶ

Webエンジニアは広い意味をもつ職業であり、その在り方はさまざまです。

たとえば、プログラミングを得意とする技術スペシャリストなWebエンジニアを目指したいのであれば、専門学校やスクールなどで、早いうちからWebプログラミングの実務的なスキルを学び伸ばしていくのも一つの道でしょう。

一方で、大学でメディア学やWebビジネス学を追及し、マーケティングやビジネスに精通したWebエンジニアを目指すという道もあります。

その他にも、将来的にWebエンジニアの仕事にも絡んでくるといわれている「AI」や「ビックデータ」などの先端IT分野を、大学で専攻するというのも間違いではないでしょう。

Webエンジニアは、特定の学校や特定の学部を出ていないとなれない職業というわけではく、また将来的にさまざまな分野のスキルが求められる職業でもあるため、進学する学校の選択肢は豊富です。

自由度が高い分、どれが正解であるかは明確化できない部分もありますので、まずは「自分がどのようなエンジニアになりたいか」、「何を学び追及したいか」を明確化することが、自分に合った学校を探す上で重要になってくるでしょう。

就職率や就職先をチェック

「就職率」から、その学校の教育の質を垣間見れます。

就職率の高い学校というのは、それだけ教育の水準や講師の質が高く、実習設備などの環境面も充実しているケースが多いです。

また、就職率の高い学校であれば、同級生たちの就職に対する意欲なども変わってきますので、周りと切磋琢磨しながらスキルを伸ばしやすいでしょう。

「卒業生の就職先」も、チェックポイントとなります。

大手Web系企業や人気Web系企業などへの就職実績が高い学校であれば、それに見合う教育体制が整っていることが期待でき、もしくは学校と企業の間で特別なパイプがある可能性もうかがえます。

また、Web業界には「事業会社」や「制作会社」などいくつか会社のタイプがありますが、自分が将来志望しているタイプの会社へ就職している先輩がどの程度いるかも、よく確認しておきたいところです。