かつては「ブラック」なイメージが強かったこの業界も、最近では待遇・労働環境を改善する企業が増え、若い人がより働きやすく、やりがいを持って働ける仕事として注目を集めています。
ドライバーは未経験からでも挑戦しやすい仕事ではありますが、その種類や仕事内容はさまざまなので、転職活動の際には、自分の適性や希望を見極めて進めることが大切です。
そこでこの記事では、ドライバーへの転職に役立つ情報や転職のポイント、おすすめの転職差サービスをまとめてご紹介しています。
理想のキャリアを実現するためにも、ぜひ計画的に転職活動を進めていってください。
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ドライバー職の基本情報・転職事情
ひとことで「ドライバー」といっても、その種類はさまざま。活躍の場や運転する車両の種類、日常的な業務内容なども異なります。
ここでは、ドライバーの種類などの基本情報を簡単に解説したうえで、転職事情についても紹介します。
ドライバーの種類
ドライバーの種類は、大きく以下のように分けられます。
- タクシードライバー:タクシーに顧客を乗せて目的地まで運転する
- バスドライバー:路線バス・観光バスに顧客を乗せて運転する
- トラックドライバー:大型・中型・小型のトラックに荷物を載せて目的地へと運ぶ
- セールスドライバー:宅配便などの荷物の配達、集配、料金回収、営業などを担当する
- 送迎運転手:主に固定客の送り迎えをする
このほか、さらに細かく分けていくと、ダンプカーやミキサー車などを運転する「特殊車両系ドライバー」や、返却されたレンタカーを別の店舗まで移動させる「回送ドライバー」などもあります。
また、運転する距離によって「長距離ドライバー」や「中距離ドライバー」といった種類分けをすることもあります。
同じドライバー職であっても、どのドライバーを目指すのかによって転職難易度や求められるスキル・資格・経験などが変わってくるので、その点は頭に入れておきましょう。
ドライバーの需要・転職難易度
若手ドライバー需要が拡大している
現在は以下のような理由から、ますます多くの若手ドライバーが求められるようになっています。
- 企業のコンプライアンス意識の向上
- ネット通販需要の高まり
- 高齢ドライバーの退職
かつて、ドライバーが活躍する運送業界はいわゆる「ブラック」と言われることも多く、過酷な労働条件により悲惨な事故が起こるケースがしばしばありました。
こうした社会問題を解消するべく、現在は運送業界全体で働き方の見直しが進んでおり、コンプライアンス(法令遵守)を強く意識した会社経営が求められています。
現場では、きちんと休日や休憩を取る、それまで超過労働で対応していた業務を複数人で対応するといった変化が起き、より多くの人材が求められるようになりました。
また、近年のネット通販の市場拡大も、ドライバー需要を押し上げています。
中・長距離輸送のドライバーはもちろん、地域住民に対しての配送・集荷などのサービスを提供するドライバーのニーズは増しています。
加えて、高齢化したドライバーは定年や体力不安などの面で年々退職するため、常に若い人材が求められるのが、昨今の運送業界を取り巻く状況です。
未経験・資格なしで入社できる会社も多い
ドライバーとして働くには運転免許などの資格が必要になりますが、経験やスキルよりも熱意のある人を積極的に採用したいと考えて「入社時点では資格がなくてもOK」とする企業は少なくありません。
よい人材を採用し、定着させるために待遇改善に取り組む企業も増えているため、若い人のドライバー業界への転職は狙いめといえるでしょう。
ドライバーの平均年収
トラック業界
ドライバーにもいろいろな種類があり、平均収入は各ドライバーで異なります。
最も高収入を得やすいといわれるのがトラックのドライバーで、運転する距離が伸びれば伸びるほど収入も高めです。
厚生労働省の令和3年度賃金構造基本統計調査では、営業用の大型トラックドライバーの平均年収は約463万円なのに対し、中型や小型のトラックドライバーの平均年収は約436万円です。
また、トレーラーなど特殊な免許が必要な車両を運転するようになると、平均年収は500~600万円台となってきます。
なお、企業規模が大きくなればなるほど給与水準も高めになる傾向が見られます。
タクシー業界
タクシー会社勤務のタクシー運転手の給料は、たいていが「歩合制」となっており、売上の60%程度(会社によって異なる)が自分の手元に入ります。
そのため、自分で売り上げた金額が増えれば増えるほど収入も上がるしくみです。
タクシードライバーは働く地域による収入差が出やすく、東京などの大都心部と地方を比較すると、年収に100~200万円以上の開きが出る場合があります。
一方、独立して個人タクシーを開業した場合には、事業が成功すれば高収入を得るチャンスもあります。
バス業界
バス業界のドライバーの年収については、さまざまな調査データを基にすると平均年収は450万円程度と考えられます。
勤務先が路線バスのように年間を通じて安定して仕事がある会社か、それとも繁忙期・閑散期がはっきりしやすい観光バス会社なのかによっても、給料・待遇に違いが出ることがあります。
また、公営バス会社は安定感がありますが、民間バス会社は経営状況が各社でまちまちなので、応募前には各社の事情をよく調べておくほうがよいでしょう。
ドライバーへ転職するメリット・魅力
ここではドライバーへ転職することで得られるメリットや、ドライバーの仕事の魅力について紹介します。
自分のペースで働ける・人間関係のストレスが少なめ
ドライバー職は、業務中の車両運転中は一人で過ごすため、自分のペースを保ちやすいというメリットがあります。
一般的なオフィスワークだと、どうしても上司や部下、同僚に気を遣う場面が多々出てくるものですが、ドライバーの場合、きちんと業務を遂行すれば周囲に気兼ねなく過ごせる時間が多いです。
その分、人間関係のストレスも感じにくいので、車の空間が好きな人、誰かと会話をせずにマイペースで働きたい人などには魅力的だと感じられるでしょう。
未経験でも転職しやすい
冒頭でも解説したように、現在はドライバーのニーズが高まっていることもあり、積極的に採用活動を行う企業が増えています。
「未経験OK」で採用する例も多々あり、その場合には入社後に社内の教育・研修を受けることによって段階的にスキルアップを目指せます。
業務上必要な資格・免許も会社のサポートを受けて取得できるなど、転職しやすい環境が整っています。
一度ドライバーの仕事を経験したら、そのキャリアを強みとしてより好条件の会社へ転職することもできるので、未経験からドライバーとしてキャリアアップする夢を叶えることは十分に可能です。
全国的に求人数が多め
世の中のさまざまな職業の中には、求人が都心部に集中するものもあります。
しかし、ドライバーは日本全国で必要とされる職業であり、地方でも求人数がそれなりに安定しています。
そのため「地元に帰って働きたい」「地域の人々と関わりたい」などと考えている人にもおすすめの仕事です。
中・長距離ドライバーになれば、いろいろな地域を訪れる楽しさも感じられるでしょう。
高収入も目指せる
ドライバーは、入社する企業や担当業務によっては、他の職業と比較しても比較的よい収入が得られます。
とくに大型トラックで長距離を運転するドライバーになれば、職務の大変さなどから給料は高めに設定され、長年のキャリアがなくても月収40〜50万円程度を安定的に稼ぐことが可能です。
安全運転を心がけて無事故・無違反を達成したり、勤務態度が良好であったりしたら特別手当が出ることも多いので、しっかりと働いて収入アップを目指したい人にも魅力的な仕事といえます。
ドライバーへの転職のデメリット・後悔する理由
ドライバーへ転職した人からは「思っていたよりも仕事が大変だった」といった声も聞こえてきます。
ここでは、ドライバーへ転職するとどんな苦労があるのかや、人によっては転職を後悔することになる理由を紹介します。
拘束時間が長く不規則な生活になることも
勤務先にもよりますが、ドライバーの仕事は出勤日の拘束時間が長く、不規則な生活になることがあります。
たとえばタクシーであれば夜勤がありますし、物流を支えるトラックも中・長距離を走るとなれば、時間帯問わず運転しなくてはなりません。
身体が資本のドライバーは常に健康でいなくてはならないのに、不規則勤務で疲れが取れなかったり、体調を崩しがちになってしまう人もいます。
ただ、配送ドライバーのように夜勤が含まれない仕事や、決まった時間内だけで働ける仕事もあるので、すべてのドライバーが不規則な生活を送っているわけではありません。
体力的にきつい
ドライバーの仕事に対して、想像以上に体力がいると感じる人もいます。
運ぶのが軽い荷物であればそこまで肉体的な負担は重くありませんが、業務内容に重量のある荷物の積み降ろしが含まれる場合には、どうしても体力を要します。
また、長距離運転になればなるほど疲労は溜まりやすいものです。
業務となるとプライベートでの運転以上に気を張ることにもなり、慣れないうちはかなり体力を消耗すると感じるかもしれません。
過酷な労働を強いる企業もある
昨今、運送業界は待遇改善の動きが強まってはきているものの、まだ「ブラック」といわれる職場も残っているのが実情です。
サービス残業が当たり前になっていたり、そもそも勤務時間・拘束時間が正しくカウントされていなかったりする会社では、過酷な日々を過ごすことになるかもしれません。
そのため、転職前には休日がきちんと設定されているかや、有休休暇の取得状況も事前に確認しておく必要があります。
ドライバーの求人は多くありますが、労働者に対する配慮がしっかりとなされており、ムリなく働ける会社を選ぶことが大切です。
事故のリスクが心配
ドライバーにとって、最も気をつけなくてはならないのが安全運転をすることです。
日常的に車の運転をするドライバーは、一般の人以上の運転技術を持っていることが多いですが、一瞬の気のゆるみが大事故につながってしまう可能性は当然ながらあります。
万が一、事故を起こせば会社の信用問題にも直結しますし、最悪の場合は自分や人の命を奪ってしまうことにもなります。
そういった事故のリスクと隣り合わせであることはドライバーの大変な一面なので、きちんと責任を持って仕事に取り組めるかどうか、よく考えてから転職活動に臨みましょう。
ドライバーへの転職に向いている人・適性
ドライバーの仕事には、他のさまざまな職業と同じように、やはり向き・不向きがあります。
ここでは、ドライバーにはどんな人が向いているのかや、適性について見ていきましょう。
健康状態が良好な人
ドライバーは、車両の運転という人の命にも関わる業務を担当するだけに、心身ともに健康であることが強く求められます。
運送会社への入社に際しても、健康状態に関しては事務職のようなオフィスワークの仕事と比較すると厳しい基準が設けられ、てんかん・心臓疾患・糖尿病・重度の睡眠障害などの持病がある場合、採用されることは難しいです。
道路交通法第90条第1項「免許の拒否等」でも、「自動車等の安全な運転に支障をおよぼす恐れがある病気」として、上記のような病気が定められています。
また、うつ病をはじめとする精神疾患やアルコール依存症を抱えている人も、採用は難しいとされます。
このほか、ヘルニアなどの重い腰痛を抱えている人も、狭い空間での座り時間が長くなるドライバーの仕事は負担が大きいかもしれません。
ただし、持病に関しては診断内容や治療状況などによっても判断が変わってくる場合があるので、心配な人は医師にも相談してみましょう。
運転が好きな人・苦にならない人
ドライバーの業務では、その大半を「車両の運転」が占めるため、運転が好きかどうかは大切な適性のひとつといえます。
長時間の運転を苦痛に感じてしまう人だと、ドライバーを長く続けていくのは難しいかもしれません。
ただ、ドライバーといっても、慣れたエリア内の短距離をグルグルと走り回る配送ドライバーもいれば、高速道路も含めた数百キロのロングドライブをするドライバーまで、さまざまです。
タクシーのように、お客さまの要望に応じて、さまざまな地域へ出向くドライバーもいます。
どんな運転ならムリなく続けられそうか、自分の適性をよく考えて勤務先を選ぶことも大切です。
単調な作業でも集中してミスなくこなせる人
ドライバーの仕事は、そこまで変化に富んだものではありません。
どちらかといえば黙々と運転を続けて、安全かつ確実に人やモノを運ぶ丁寧さ・慎重さが求められる仕事です。
運転中は一人で過ごす時間が長くなるので、いかに集中力を保っていくかも大事なポイントとなります。
単調だと思えることであっても、きちんとルールに沿って物事を進められる人、落ち着いて行動できる人に向いている仕事です。
一人で行動することが好きな人
ドライバーは、集団行動が好きな人よりも、一人で行動することを好む人に向いている仕事です。
どんな種類のドライバーになるとしても、乗務中は自分一人で過ごす時間がとても多いからです。
まれに他のスタッフが同乗することはあるかもしれませんが、自身が運転を担当する場合には、自分で責任を持って業務をやり遂げなくてはなりません。
孤独を苦にしないタイプの人、一人だとむしろ気楽に働けると思える人であれば、ドライバーには向いているといえるでしょう。
ドライバーへの転職を成功させるための4つのポイント
ここでは、ドライバーに転職するにあたって、どんなポイントに気をつけていけばいいのかを4つ解説します。
ポイント1.どのような企業・種類のドライバーになるのかを決める
ドライバーといっても、活躍できる企業はさまざまで、運転をする車両もエリアもまったく異なるものとなります。
そのため、まずはどんなドライバーになりたいのかをよく考えてみましょう。
- どんな企業で働きたいか?:運送会社・宅配会社・メーカー・引っ越し業者など
- どんな車両を運転したいか?:トラック・タクシー・バスなど
- 運転したい距離やエリアは?:長距離・中距離・短距離(地域限定)など
- 運転以外の業務内容は?:配達・集荷・集金・営業・送迎・荷積み・荷降ろしなど
一般の人々とたくさん触れ合いたいのなら、タクシーや宅配会社のドライバーや送迎ドライバーが向いていますし、大型トラックでたくさん走りたいのなら、長距離輸送を扱う運送会社への入社が適しています。
そこを間違えてしまうと、のちのち仕事にやりがいを見いだせなくなってしまう可能性が高いため、注意したいところです。
ポイント2.希望条件と優先順位を明確にする
いざ転職先を探そうとすると、たいていの人は「給料は高いほうがいい」「休みも多いほうがいい」「人間関係が良好」など、どんどん希望が出てくるものです。
自分にとって働きやすい環境を探すのは大事なことですが、すべての条件を完璧に満たす企業は、なかなか見つからない場合もあります。
そのため、希望条件に優先順位をつけつつ、どうしても譲れない点・妥協できる点を明確にしておきましょう。
また、各条件は「給料が高い」のような曖昧なものではなく、「最低でも〇〇円以上」などできるだけ具体的にしておくと、自分に合う求人を探しやすくなります。
ポイント3.各企業の雰囲気や体質を見極める
運送業界には、たくさんの企業があります。
国の調べによると、トラック事業者だけで見ても、令和4年3月31日現在で63,251社が存在しています。
運送業界には有名な大手企業だけでなく中小規模の企業もたくさんありますが、その社風や労働環境はさまざまです。
昨今は人材の定着を主な目的とし、健全経営や働きやすい職場づくりに取り組む企業が増えているものの、まだまだ過酷な労働を強いる企業も存在します。
給料や残業代の未払いなどの問題を避けるためにも、企業研究には力を入れて慎重に転職活動を進めましょう。
この後に紹介する「転職エージェント」を利用すると、外からは見えづらい企業の社内情報まで詳しく教えてもらえることもあります。
ポイント4.転職支援サービス(サイト・エージェント)を活用する
転職活動を自分の力だけで進めるのは大変で、ときには壁にぶつかったり思うように進まなかったりすることもあります。
そんなとき、助けになってくれるのが、転職サイトや転職エージェントといった「転職支援サービス」です。
全国各地の膨大な求人情報が集まる「転職サイト」を使えば、自分の希望通りの条件を設定して絞り込み、転職先を効率よく見つけることができます。
また「転職エージェント」を使えば、転職事情に詳しい担当アドバイザーが付いて、書類の書き方や面接対策、企業側との条件調整・交渉などまで細やかにサポートしてくれます。
このような転職支援サービスは基本的にすべて無料で利用でき、転職活動に役立つ情報も入手できるので、積極的に活用することをおすすめします。
- ポイント1.どのような企業・種類のドライバーになるのかを決める
- ポイント2.希望条件と優先順位を明確にする
- ポイント3.各企業の雰囲気や体質を見極める
- ポイント4.転職支援サービス(サイト・エージェント)を活用する
ドライバーへの転職におすすめの転職サイト・エージェント3選
ここでは、ドライバー職への転職活動をサポートしてくれる転職サービスを紹介します。
ドライバー業界に詳しい担当者が相談にのってくれるサービスもあるので、転職活動が初めての人、自分に合う転職先を見つけたい人は、ぜひチェックしてみてください。
ドライバーズワーク
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ドライバーズワーク
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サイト内には給与体系や勤務体制、運転のコツなどタクシー業界について詳しく知ることのできるコンテンツも。就職後も役立ちます。
タクシードライバー専門の求人サイトは少ないので、経験者・未経験者問わず、タクシー業界で働きたい人は登録しましょう。
転職道.com
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ドライバーの転職サイト・エージェントのメリットと活用方法
ドライバーとして転職したい人が転職サイト・エージェントを使うと、どのような利点があるのでしょうか。
それらのメリットについて、活用のポイントとあわせて紹介します。
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自分で企業探しから応募まで全部進めたいのなら転職サイト、担当者のアドバイスも受けたい人は転職エージェントを使いましょう。
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ドライバーへ転職する際の志望動機・自己PRのポイント
ここでは、ドライバー職として転職活動をする際の志望動機や自己PRの考え方について見ていきましょう。
ドライバーの面接で良い評価を得やすいポイント
運送関係の仕事経験がある場合には、勤務先の名称とあわせて、自身が担当していた業務内容まで具体的に伝えることが大切です。
また、業務に直結する話題として、取得している運転免許の種類や技術などもヌケがないように伝えましょう。
実務を通じてさまざまな免許を取得したなどの実績があれば、仕事に対して前向きに取り組む人材であることがアピールできます。
安全運転を心がけていた成果(無事故・無違反など)をはじめ、どんな点に気をつけて日々の業務に従事していたのかなど、自分なりの考えもアピールできるようにすると、より効果的です。
未経験者の志望動機・自己PRの考え方
熱意を伝えることが大切
未経験からドライバー職への転職にチャレンジする人も多くいます。
業界未経験者の場合、経験者とは異なりスキルや資格面でのアピールはしづらいので、その分、仕事に対する「熱意」を伝えることが大切です。
未経験者を歓迎する運送会社は多々ありますが、企業側はすぐに辞めてしまいそうな人よりも、とにかく一生懸命仕事を覚えて頑張ろうという意思を持っている人を採用したいと考えます。
これまでに培ったスキルで生かせることを考える
また、適性の観点でいえば、ドライバーに必要な「体力」や「精神力」といった要素は他業種の仕事でも培われるものなので、前職までの経験を通してアピールできる話題がないか考えてみましょう。
肉体労働をしてきた人なら話を膨らませやすいでしょうし、日頃からトレーニングや健康管理に気をつけているなどの話も積極的にアピールしたいです。
お客さまとの関わりが多いタクシーなどのドライバー職を目指すのであれば、営業や接客・サービス業での経験や、そこで培ったコミュニケーションスキルは評価されやすいでしょう。
また「集中力がある」「慎重・丁寧に作業できる」などの要素もドライバーに求められるものであり、きちんとアピールできれば好印象を与えられます。
ドライバーへの転職でよくある質問
ここでは、ドライバーの転職を考える人が抱くことが多い質問とその答えをまとめています。
これら以外にも転職活動で不安なことがあれば、ぜひ転職エージェントのアドバイザーなどに相談し、早めに解決しておきましょう。
ドライバーの仕事の将来性は?
冒頭でも紹介した通り、運送業界は人手不足によって多くの人材が求められていることから、転職先としてもおすすめできます。
ただ、これからの運送業界と深く関わってくる話が、自動車の技術革新による「自動運転」や「無人運転」です。
今後のドライバーの業務は、一部コンピュータによって奪われることが予想されますが、それでもドライバーの仕事が完全になくなることはないと考えられています。
というのも、ドライバーには単に運転をするのみならず「荷物の積み降ろし」という大事な役割があります。
一つひとつの荷物を慎重に取り扱うためには、どうしても人の手が欠かせません。
無人トラックが完全に実用化されるにはまだまだ時間がかかり、人の手による荷役作業もなくなることはないと考えられています。
バスやタクシーについても同様に、無人サービスの実用化までには多くの課題が残っていますし、人間によるホスピタリティあふれるサービスの需要は今後も残るだろうといわれています。
女性でもドライバーとして活躍できる?
かつて、ドライバー職には「男性の仕事」というイメージが強く根付いていましたが、時代が進むなかで女性ドライバーは徐々に増えています。
女性が働きやすい職場環境の整備に取り組む運送会社も出てきており、「運転が好き」「日本の物流を支えたい」「サービス業が好き」といった人であれば、男女関係なくドライバーとして活躍できるチャンスがあります。
また、顧客側からも女性ドライバーに対して「安心感がある」「信頼できる」という声もよく聞こえてきます。
とくにタクシーや地域の路線バスなど一般のお客さまと触れ合う機会が多い分野では、女性ドライバーのニーズが高まっています。
国の施策としてもトラック業界の女性活躍促進を目指した「トラガール促進プロジェクト」が実施されており、さらなる女性の活躍が期待されています。
もし、女性で体力的に不安があったり不規則勤務を避けたいといった場合には、地域内で軽めの荷物を運ぶ「ルート配送」のドライバー職を選ぶのもよいでしょう。
ドライバーへ転職するのに有利な資格は?
ドライバーとして働くには、基本的な運転技術を示す免許として以下の種類の免許が必要になります。
運転する車両の種類(総重量・積載量)によって必要な免許が異なります。以下はおおまかに分けた場合の免許の種類です。
- 普通自動車免許
- 準中型自動車免許
- 中型自動車免許
- 大型自動車免許
一般的に、トラックドライバーは「中型」や「大型」の免許取得が必要になりますが、運転するのが2トンや3トンのトラックであれば、比較的取得しやすい「準中型」免許でも働けます。
また運転免許の区分として、お客様を乗せて走るタクシードライバーやバスドライバーを目指す場合には「第二種運転免許」の取得が必要になります。
ただし、入社時点では「普通自動車免許のみでOK」とする企業も多くあります。
そういった企業では、入社後に研修を受けたり先輩の運転する車に同乗したりしながら会社負担で必要な免許取得を目指すことができ、転職しやすいのが魅力です。
なお、大型トラックのドライバーを目指す場合には、さらに以下のような特殊車両の免許を持っていると転職時に有利になる可能性が高いです。
- 玉掛作業者
- フォークリフト運転技能者
- 危険物取扱者(甲種・乙種・丙種)
- けん引免許
- 運行管理者
- 整備管理者
このほか、将来的にキャリアアップを目指す人にとっては「運行管理者」や「整備管理者」の資格も有利になります。
ドライバーに年齢制限はある?何歳まで働ける?
ドライバーの仕事そのものには、基本的に年齢制限はありません。
企業によっては就業規則で60歳くらいを定年としていますが、体力や健康状態に問題がなければ、その後も契約社員・嘱託などの形で働き続けることは可能です。
60歳以上でも現役バリバリのドライバーも珍しくはありません。
40代や50代以上でドライバー職へ転職する人も増えていますし、年齢が上がって体力に不安を感じ始めたら、大型の長距離ドライバーから、比較的落ち着いて働きやすいタクシードライバーへ転身するなどの例もあります。
ドライバーという仕事にやりがいを見いだすことができれば、この業界で長くキャリアを築いていくことは十分に可能です。
ドライバーへの転職におすすめの時期は?
ドライバーの求人数が多いのは「2〜3月」です。
この時期には新年度となる4月入社を目的とした採用活動が活発に行われるため、運送業界をはじめとする多くの企業が募集をかけるからです。
また、下半期スタートとなる10月入社の社員の採用活動が行われる「8〜9月」も、求人数が増加する傾向が見られます。
これらの時期に転職活動をすれば、より多くの求人の中から自分に合う企業を探すことができるでしょう。
ただし、通年で募集している企業も多数あるので、「転職をしたい」と思ったらモチベーションが高まっているうちにまず動き出すことをおすすめします。
まとめ
ドライバーの仕事は「きつい」「危険」などと言われることもありますが、最近では、より安全な運行や働きやすい職場環境づくりに取り組む企業が増えています。
現役ドライバーの高齢化などにより若手人材の活躍が待ち望まれているため、やる気があれば、未経験からでもドライバーとしてキャリアを築き、高収入を目指すことが可能です。
ドライバーの仕事に興味がある人は、ぜひこの記事も参考にしつつ、計画的に転職活動を進めていってください。
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