商社の種類は? 総合商社と専門商社の違い

商社の種類

商社は、大きく総合商社と専門商社の2種類に分けることができます。

総合商社

総合商社は、三菱商事や伊藤忠商事、丸紅など、日本を代表するそうそうたる大企業が名を連ね、世界規模で大きくビジネスを展開していることが特徴です。

また、近年の総合商社は、商取引と投資の「2輪」で事業を展開しています。

とくに近年は、積極的に投資事業を行っており、新興国や途上国の資源開発事業に投資し、その資源の取得権を得たり、太陽光発電などの新エネルギー開発事業に参加したりしています。

ときには、総合商社同士が手を組んで、海外のビッグプロジェクトに参画することもあるようです。

また、投資といっても、ただ単純に資金を注入するだけではありません。

長年の商取引で得たノウハウやインフラを生かして、必要な資材を供給したり、人材を派遣したり、技術提供したりして、主体的に投資先の経営に関わるケースもよく見受けられます。

専門商社

専門商社は、医療品系、機械系、エネルギー系など、それぞれに独自の強みをもち、特定の分野に経営資源を集中させて事業を行っています。

総合商社とは違って、専門商社の規模は大小さまざまですが、近年は数多くの業界で事業再編が進んでおり、いくつかの商社が経営統合して新会社を設立するケースが目立ちます。

М&Aを繰り返した結果、医薬品業界のメディセオパルタックや鉄鋼業界の日鉄住金物産などのように、売上高数兆円に達する大企業も複数誕生しています。

さらに、専門商社のなかには、独立系ではなく、総合商社やメーカーなどの子会社・系列会社として、親会社との取引を中心に行っているところもあります。

総合商社と専門商社の違い

両者の最も基本的な違いは、取り扱う分野の幅であり、ありとあらゆるものを取り扱うのが総合商社で、特定の分野の取り扱いに偏っているのが専門商社です。

専門商社のなかには、複数の商材を扱う「複合型専門商社」もありますが、それでも扱う分野はせいぜい4~5種類であり、「カップラーメンからロケットまで」といわれる総合商社の比ではありません。

ただ、総合商社の仕事は部門別に分かれており、食料品、繊維、自動車、鉄鋼、エネルギーなど、それぞれの商社マンが個別の商材を扱い、また分野をまたいで異動することもありません。

従って、商社マン個人単位で考えた場合、分野という意味においては、総合商社と専門商社にそこまで大きな違いはないかもしれません。

また、事業規模という点においても、各業界トップの専門商社は、事業再編の結果、総合商社と肩を並べるほどの大企業となっていますので、やはり決定的に違うとまではいえないでしょう。

それらよりも明確に異なっているのは、専門商社は、あくまで輸出入ビジネスなどの「トレード」を主軸としている一方、総合商社は、トレードを中心に、さまざまな関連事業を手掛けているという点です。

総合商社は、商取引のほかにも、物流、情報提供、マーケティング、金融など、さまざまな種類のサービスを提供しており、総合商社にとって、トレードは本業とはいえ、数ある機能のうちのひとつにすぎません。

たとえば、総合商社で働く商社マンは、取引先に対して新しい物流手法を提案したり、新製品製造のための工場を誘致したり、市場分析を行って販売戦略を練ったり、広告宣伝をサポートしたりします。

ときには、商社がその事業に投資し、自ら事業運営に乗り出すこともあります。

卸売業の枠から出ることの少ない専門商社に対し、総合商社は、必要に応じて製造業になったり、小売業になったり、コンサルティング業になったり、投資家になったりします。

ひとつのビジネスに対し、複数のアプローチ手法を持っている点が、総合商社の大きな特徴であり、専門商社との違いといえるでしょう。