歯科技工士になるための学校と学費(大学・専門学校)

歯科技工士になるための学校の種類

現在、歯科技工士になるためには、歯科技工士を養成する学校に入学して卒業しなければなりません。

高校卒業後、歯科技工士養成校として認可されている大学や短大または専門学校に入学し所定の課程を履修した後、修了することが求められます。

この歯科技工士を養成する教育施設の多くは、専門学校で全国のおもな都市に存在しています。

したがって、歯科技工士として現在活躍している人のほとんどは、専門学校で学んで歯科技工士国家試験の受験資格を得た人です。

ちなみに、歯科技工士養成校の課程は2年で組まれていますが、夜間制を設けている学校の場合、夜間が中心の授業になりますので、卒業までに3年かかります。

歯科技工士養成校では卒業後に受験する国家試験を見据えた試験学習も取り入れており、しっかりと歯科技工士国家試験に備えることができます。

国家試験の合格率は例年9割前後と、他の医療従事職の試験と比べても高い数字となっています。

学校での学習をベースにしっかりとした試験対策を行えば、合格する可能性は高いでしょう。

歯科技工士になるには? 必要な資格は?

歯科技工士になるための専門学校

全国、北海道から鹿児島まで全国の主要都市に約50校、歯科技工士になるための専門学校があります。

県によっては、県内に1校のみという県も多く、自宅から通いたいと考えた時に選択肢はあまり多くないのが現状ではありますが、最もスタンダードな学び方であるといえます。

ものづくりの現場で働く歯科技工士になるための学校ですので、座学が中心というよりは、しっかりと実習を取り入れたカリキュラムの実学教育をとっている学校がほとんどです。

学費は学校によって大きく異なりますが、私立の学校であるため初年度納入金は教材費などを含み120万円前後~200万円となっています。

歯科技工士になるための4年制大学

歯科技工士になれる4年制大学は、全国に数えるほどしかありません。

4年制大学では、座学や実習での歯科技工技術の習得だけでなく、一般教養をはじめ、体系的に口腔保健を学びます。

口腔から健康に貢献する「口腔保健工学士」としての活躍が期待される人材を育成するためのあらゆる分野を横断した、4年制大学ならではの分野を横断、網羅したカリキュラムが組まれています。

また、他の看護学科や理学療法学科など、医療系学科との交流もあり、昨今では語学教育も手厚くカバーしてくれる傾向にあり、国際的な視野をもつ人材育成も行われています。

就職先は、歯科技工所や歯科医院のほか、歯科・医科関連のメーカーや企業が多いことも特長です。

専門学校と大学の違い

専門学校では歯科技工士としての技術を中心に一般的な医学知識や歯科に関する事柄を学んでいきます。

一方、大学や短大では歯科技工士としての技術とともに一般教養などがカリキュラムでしっかり組み込まれている特徴があります。

歯科技工士を養成する大学や短大はそれほど数が多くはありませんが、もし将来に歯科技工士以外の道を選択する機会も残しておきたい、というのであれば大学や短大に進学するほうが無難かもしれません。

大学卒業という学歴などにこだわりがなければ、2年制の専門学校でみっちりと技術を習得して、早いうちに就職するのもよいでしょう。

歯科技工士の実習内容は?

即戦力として働けるスキルを身につける

歯科技工士になるためには座学で専門知識を得るだけではなく、実習を通して就職後にすぐ役立つような技術を身につけることが必要です。

これは、単に歯科技工士としての仕事をスタートしてからのためだけではなく、歯科技工士国家試験には実際に実地試験と呼ばれる実技試験が実施されているためでもあります。

歯科医療が年々高度化していくのにつれて歯科技工の分野でも最先端の技術や機器が次々と開発されて現場に導入されています。

学生が歯科技工所に入ってからスムーズに仕事ができるよう、最先端技術を積極的に取り入れた実習を行う学校も増えています。

日進月歩の医療技術において、最新技術や素材、流行を学ぶことは非常に重要であるといえます。

さらに、高齢化社会によってますますお年寄りの方々の歯科通院が急増することが予想されるため、歯科口腔介護が学べるカリキュラムを組んだ養成校もあります。

確かな知識を身につけたうえで患者さんの一人ひとりの痛みを考えながら仕事ができる歯科技工士を養成するためにも、養成校での実習は不可欠なのです。

具体的に学ぶ内容は?

2年制の養成施設であれば、1年次では入れ歯の作り方といった基本的な技術からスタートし、型取りや詰め物や被せ物の技工、入れ歯やインプラント、歯科矯正などの製作や歯科技工物で使われている材料が人体に与える影響などを実習しながら実際に手を動かしながら学んでいきます。

歯科理工学実習では口の中に入れる歯科技工物の特徴や性質を実験しながら確かめて、口腔内で使用できる安全な歯科技工物とは何かを学びます。

また、カービングと呼ばれる口腔解剖学基礎実習では、削ったり形を整えたりする歯科技工のテクニックを身につけます。

この実習が、歯科技工士の業務に直結する最も重要で歯科技工士らしい実習といえます。

2年次に入ると、歯科技工演習において1年次で身につけた基礎的な歯科技工技術をより深め、実際の現場で役に立つスキルを磨きます。

また、パソコンを使った歯科模型製作を3次元CAD・CAM装置で実際に行なっていきます。

特殊なソフトを用いますので、パソコンの技術や知識も不可欠です。

歯科技工士の学校選びのポイントは?

歯科技工士になるには、前述のとおり、専門学校と4年制大学、2年制の短期大学があります。

この養成機関で、2~4年の時間しっかりと学び、歯科技工士として必要となる知識・技術を蓄えていきます。

最も一般的なのは、数も多い2年制の専門学校で、現役の高卒生などはストレートで歯科技工士を目指す場合、2年制の昼間の課程で勉強するケースが多いといえます。

より幅広く、高度な歯科技工技術を身につけ、スキルと知識のある歯科技工士になりたいと考えるなら、さらにじっくりと学ぶことができる3年制の専門学校を選択する方法もよいでしょう。

一方、4年制大学では、一般教養科目や歯科技工技術の習得はもちろん、座学として生体工学や再生医療学などの講義や実習も行われています。

大学卒業の学位を考えると、もし将来的に歯科技工士以外の道を選択する可能性も考慮し、4年制大学や2年制の短期大学に進学するほうが長い目で見ると無難である可能性もあります。

また、専門学校のなかには夜間過程を設けている学校もあり、社会人が多く選択する学び方です。

まずは、最短で歯科技工士となり現場で技術を学んでいきたいのか、もしくは、歯科技工士の分野を幅広く学びたいのか、経済的な理由は大きいのかなど、それぞれの状況によって選ぶ学校は必然的に決まってきます。

どのような学び方をして、どんな歯科技工士になりたいのかをじっくり考え、学校を選ぶ必要があるでしょう。