社会保険労務士は独学で合格できる?

社会保険労務士を独学で目指す人はいる?

社会保険労務士の国家資格を取得するためには筆記試験を突破しなければいけませんが、この試験は簡単に突破できるようなものではありません。

2019年におこなわれた社会保険労務士試験の結果をみてみると、受験者38,428人に対して、最終的な合格者は2,525人、合格率にするとわずか6.6%です。

合格率に関しては年度によって多少の差はありますが、例年10%以内になるのが一般的であり、受験生の9割以上が不合格となる厳しい試験です。

そのため、社会保険労務士を目指す人の多くは民間の専門学校に通ったり、通信教育で勉強したりして試験に挑んでいます。

なかには独学で勉強を進める人や、実際に独学での合格を果たす人もいますが、やはり全体からみると少数派となります。

社会保険労務士試験の合格に必要な勉強時間は「1,000時間程度」といわれることが多く、これだけの勉強時間を自分自身で確保できる強い意思がなければ、独学での合格は難しいでしょう。

独学以外の学習方法は?

社会保険労務士の試験対策をおこなっているスクールが数多く存在しているため、独学以外ではそういったスクールに通って勉強を進めるのが一般的です。

スクールは大きく「通学型」と「通信講座型」の2種類に分けることができます。

それぞれで必要な学費やメリット・デメリットが異なりますので、自分の状況に合ったほうを選択することが重要です。

なお、働きながら試験合格を目指す社会人や、地方に住んでいてスクールまで通うのが大変な人は「通信講座型」を選ぶ場合が多いようです。

独学のメリット

独学で勉強を進める最大のメリットは「費用を抑えられる」ことでしょう。

社会保険労務士の予備校や通信講座を利用する場合には、決して安くない学費を負担しなければなりません。

具体的な金額は各スクールによって幅がありますが、通学型スクールでは15万円~20万円程度、通信講座型スクールでは5万円~15万円程度が必要になるケースが多いです。

独学であれば、かかる費用は参考書などのテキスト代のみとなるため、予備校や通信講座を利用する場合に比べて大幅に費用を抑えることができます。

また、完全に自分自身のペースで勉強を進められることや、学習範囲を自分で選択できることも独学の大きなメリットです。

社会保険労務士事務所での勤務経験があり、すでに労務関係の知識を持っているような人であれば、あえて試験対策のスクールに通わずとも独学で十分なケースもあるでしょう。

独学のデメリット

独学のメリットとして「自分自身のペースで勉強を進められる」「学習範囲を自分で選択できる」などを挙げましたが、一から勉強を始める人にとって、それらは大きなデメリットとなってしまいます。

社会保険労務士試験に関する予備知識がまったくなければ「どの分野を勉強すればいいのか?」「学習スケジュールはどう立ててればいいのか?」など、右も左も分からない状態で勉強を進めることになるでしょう。

さらに、独学で勉強するうえでは「法改正」への対応も大きな壁となります。

実際、社会保険や年金関連の制度は毎年のように法改正がおこなわれています。

スクールに通っていれば「どの法律のどの部分がどのように変わったのか」について、整理された情報を講師からわかりやすく教えてもらうことができますが、独学の場合はこの作業も自分でおこなわなければなりません。

以上のようなデメリットが独学では挙げられますが、自分一人で勉強し合格を勝ち取っている受験者も実際にいますので、「独学では合格できない」ということでは決してありません。

ただし、単純に「安く済むから」といった理由で独学を選ぶのではなく、独学の大変さをしっかり理解したうえで自分に合った手段を選択することが大切です。