社長の年金

社長は年金がもらえる?

「社長は、一般の人のように年金がもらえるのか?」この疑問に対する答えは、意外と知られていないことかもしれません。

結論からいうと、その会社が「法人」の場合には、社長をはじめとする常勤役員は「厚生年金保険」に加入します。

法律によって、法人事業所はすべて厚生年金への加入が義務付けられており、保険料は会社と社員で半分ずつ負担します。

そして、たとえ社長であっても、従業員と同じように会社から給与(役員報酬)をもらって働くという考え方がなされるため、厚生年金保険への加入は強制となります。

しかし、社長専用の年金保険制度があるわけではなく、あくまでもその企業に勤めている一般の従業員と同様の厚生年金への加入となります。

個人経営の社長は国民年金になる

ただし、個人経営で事業を営んでいる場合、つまり法人ではない「個人事業主」である場合には、厚生年金保険に加入することはできません。

この場合は、強制加入の国民年金保険と、年金額が上乗せとなる任意加入の国民年金基金への加入となります。

なお、法人の社長であっても、役員報酬がゼロであったり、役員報酬が保険料を下回る場合には年金事務所から社会保険への加入を断られることが多く、国民年金保険への加入となることもあるようです。

社長の年金はいくらもらえる?

厚生年金保険料は、「退職するまで、または70歳まで」支払うことが義務付けられています。

一般の従業員の場合、定年はたいてい60歳に設定されているため、その定年の時期まで、もしくは65歳まで継続雇用される場合には65歳まで支払う人が大半です。

しかし、社長の場合は定年がないため、70歳になっても現役引退しない限りは厚生年金保険料を支払い続けなくてはなりません。

一方、「老齢厚生年金」の受給開始は原則65歳となっているため、長く働き続けている社長は、老齢厚生年金の受取権利を持って働くことになります。

さらに、役員報酬と年金月額の合計が一定の額を超える場合には老齢厚生年金をカットするという国のしくみがあるため、高い役員報酬をもらっている社長の多くは、結果的に65歳や70歳になっても社長を引退しない限り、老齢厚生年金を受け取ることができない状態になります。