作業療法士になるための学校と学費(大学・専門学校)

作業療法士になるための学校

作業療法士になる第一歩は、国家試験に合格して資格を取得することです。

ただし、作業療法士の試験を受けるためには、文部科学大臣または都道府県知事の指定する養成施設で3年以上学ばなければなりません。

養成施設には、以下の学校があります。

・4年制の大学
・3年制の短期大学
・3年制または4年制の専門学校

これらに通学して所定の単位を修得し、卒業する、もしくは卒業見込みになると受験資格が得られます。

養成施設として指定された学校であれば、どこに進学しても試験を受けて作業療法士になれるという点は同じですが、それ以外の部分は各学校においてかなり違いがあります。

入学難易度を例に取ると、最難関とされる京都大学医学部リハビリテーションコースの偏差値は60を大きく超えている一方で、志望者が定員に満たず、受験すれば100%入学できる専門学校もあります。

また、学費などの費用負担についても、医療系の学校は全般的に高額であり、通学期間が1年違うだけで100万円以上の差が生じるケースもざらにあります。

以下では、比較されることの多い大学と専門学校について、それぞれの特徴を紹介します。

作業療法士になるには? 必要な資格や免許は?

作業療法士になるための大学と学費

4年制大学では、ある程度ゆとりをもってスケジュールが組まれており、とくに1年生や2年生の間は、学校から指定された科目だけでなく、興味のある一般教養科目も自由に受講することが可能です。

作業療法士は、リハビリの専門知識ももちろん大切ですが、年齢や性格の異なる多様な患者と円滑にコミュニケーションを取るためには、教養や雑学など、話題の「引き出し」が多いということも大切です。

多少時間がかかっても、臨床の現場に出る前にさまざまな知識を増やしておくことは、決して遠回りにはならないでしょう。

4年制大学卒業後には、医療施設などに就職する道のほかに、大学院の修士課程や博士課程まで進んで、より専門知識を深め、研究職を目指すという道もあります。

学費については、公立大学の場合、入学金などを含めた4年間総額で250万円~300万円前後、私立大学の場合は550万円~800万円前後が相場とされています。

なお、医療の現場においては、個人の実力が重視されるため、一般企業とは違って、昇進に学歴はほとんど影響しませんが、大卒と専門学校卒では、初任給に約1万円ほどの開きがあります。

作業療法士になるための専門学校と学費

専門学校では、大学のように幅広い知識を身につけるというよりも、作業療法士として現場で活躍するために必要となる、実践的な知識を身につけることに主眼が置かれます。

3年制か4年制かという違いはありますが、どこでもおおむね2年目以降は、国家試験対策と就職対策を強く意識したカリキュラムが大半を占めるようになります。

また、大学と比べると、少人数制で集中して実技を学べるところが多いため、即戦力としてすぐに現場でバリバリ働きたいという人は、専門学校に進学したほうがよいでしょう。

さらに、専門学校では、多くの学校で昼間コースに加えて夜間コースが併設されています。

社会人としてすでに働いている人は、専門学校の夜間コースを選択したほうが、仕事と学業を両立させやすいでしょう。

学費については、3年制で総額350万円~500万円前後、4年制で550万円~800万円ほどが相場とされており、大学よりも学費負担が重くなりやすいといえます。

しかし、専門学校のなかには、学費免除制度や授業料分納制度などを設け、経済的に不安のある人でも通いやすいように、さまざまな配慮がなされているところも数多くあります。

また、奨学金制度や教育ローンといった国の支援制度を利用する方法もありますので、経済的事情で諦めてしまう前に、一度じっくり調べてみるとよいでしょう。