騎手に必要な資格や免許は? どんな試験がある?

騎手に必要な資格

騎手になるには騎手免許が必要

騎手になるには、「騎手免許」が必要です。

試験は、日本中央競馬会(JRA)と地方競馬全国協会(NAR)がそれぞれ実施しています。

JRAとNARは、競馬法に基づいて農林水産大臣の認可を受けており、「騎手免許」は国家資格となっています。

JRAの騎手免許を取得した騎手は、中央競馬のレースで騎乗することができます。

また、NARの騎手免許を取得した騎手は、地方競馬のレースで騎乗できます。

基本的に、両方の騎手免許を同時にもつことはできません。

また、中央競馬の騎手免許をもっていても地方競馬のレースには出られませんし、地方競馬の騎手免許をもっていても中央競馬のレースに出場することができません。

ただし、近年多くなった指定交流競走には、中央、地方関係なく出場可能です。

中央競馬の騎手免許について

受験の年齢制限は、16歳以上です。

中央競馬の騎手免許には、「平地競走」と「障害競走」があります。

平地競走は、全速力で走るギャロップ(襲歩)によって、純粋にスピードを競う一般的なレースのことです。

障害競走とは、コース上に設置された障害物を飛び越えながらゴールを目指すレースです。

新規に騎手免許を取得しようと思えば、JRAの競馬学校(千葉県白井市)で、3年間の騎手過程を修了するか、JRAに承認されて騎手候補者になる必要があります。

受験者のほとんどが、競馬学校の卒業見込み者か、卒業生です。

参考:JRA 競馬学校

地方競馬の騎手免許について

受験の年齢制限は16歳以上です。

地方競馬の騎手免許では、「平地競走」と「ばんえい競馬」があります。

新規に地方競馬の騎手免許を取得しようと思えば、NARの地方競馬教養センター(栃木県那須塩原市)で、2年間の騎手過程を修了するか、NARに承認された騎手候補者になる必要があります。

受験者のほとんどが、地方競馬教養センターの卒業見込み者か、卒業生です。

ばんえい競馬については、養成機関がありません。

まず、厩舎に厩務員として1年以上所属し、馬の扱いや基礎技術を身につけた後、ばんえい競馬が実施する騎手免許試験を受けます。

この試験に合格すると、NARから騎手免許が交付されます。

1年ごとに試験を受けて更新する

騎手資格は、中央競馬でも、地方競馬でも、1年ごとに更新が必要です。

毎年、競馬関係法規と乗馬技術に関する知識や一般常識の試験と身体検査、人物考査を受けて合格すれば、騎手資格が更新されます。

騎手免許とは

騎手免許を交付されて騎手に

騎手免許の国家試験に合格すると、晴れて騎手になることができます。

騎手免許は、中央競馬会(JRA)と地方競馬全国協会(NAR)がそれぞれ交付します。

そのため、騎手も、騎手免許の交付を受けると、JRAか、NAR、いずれかの所属となります。

美浦か、栗東の厩舎に就職する

JRAの場合、茨城県の美浦と滋賀県の栗東にトレーニングセンターがあります。騎手は、どちらかに所属し、その所属先が勤務地となります。

勤務地は、騎手本人の意思で決めることができます。

現実には、その騎手の出身地に近い方へ所属するケースが多いようです。

騎手は、美浦と栗東のトレーニングセンターにある厩舎に所属します。

そこで、平日は競走馬の調教やトレーニングを行っています。

昔は、騎手志望者が、最初からどこかの厩舎に所属し、ゼロから育てられましたが、現在の騎手は、ほとんどが競馬学校の出身者です。

その競馬学校では、最終学年の3年次に、生徒は厩舎に所属し、調教やトレーニングの技術指導を受けることになっています。

騎手免許を取得した後に所属するのも、競馬学校時代に実地研修した厩舎であることが目立つようです。

最近は、騎手になって数年間経つと、厩舎から独立して「フリー騎手」になるケースが増えています。

しかし、「フリー騎手」といっても、中央競馬の騎手の場合、JRAとトレーニングセンターには所属しています。

地方競馬の騎手は各地の厩舎へ就職する

地方競馬の騎手は、まず、いずれかの地方競馬場に所属します。

地方競馬場は、北海道日高町の門別競馬場から、佐賀県鳥栖市の佐賀競馬場まで15ヵ所あります。

どの競馬場に所属するかは、本人の自由です。

やはり、出身地に近い競馬場を選ぶ騎手が多いようです。

地方競馬の騎手は、各競馬場に所属すると同時に、競馬場に所属する厩舎に所属します。

どの厩舎に所属するかは、騎手の自由です。

地方競馬教養センターの2年次に、実地研修を受けた厩舎を選ぶ人が多くなっています。

地方競馬で、騎手は、どこかの厩舎に所属していなければ、レースで騎乗できません。

そのため、中央競馬のようなフリー騎手は存在しません。

騎手免許試験とは

国家試験にあたる騎手資格試験

競馬で活躍している騎手は、全員が国家試験である騎手資格を取得しています。

日本では、競馬法にもとづいて、農林水産大臣が資格の認可を与えています。

資格を取得していない人は競馬のレースに参加することはできません。

中央競馬、地方競馬それぞれによって異なる試験が行われています。

どちらかの資格を持っていても、資格を持っていない競馬のレースに参加することはできません。

中央競馬の資格試験の方が、地方競馬の資格試験よりも難易度が高くなっています。

中央競馬の騎手免許試験

中央競馬の騎手免許試験は、卒業前の1月下旬か、2月上旬の2日間に渡って行われます。

試験内容は、学力の筆記試験、学力の口頭試験、騎乗技術試験、身体検査、人物考査の5項目です。

・筆記試験は、競馬に関する法律の問題で、満点は100点です。

・口頭試験は、競馬に関する法律や知識についての質問で、満点は100点です。

・騎乗技術試験は、発走(100点満点)、単走と併走の走路騎乗(100点満点)です。

障害競走の免許をめざす場合は、走路障害跳び越し(100点満点)の試験も受けます。

筆記、口頭とも試験内容は、競馬学校で習った内容ばかりです。

各試験とも、概ね60点以上で合格とされています。

・身体検査は、騎手としての業務に支障がないかがチェックされます。

とくに体重と視力が重視され、体重が49㎏以下で、視力が裸眼両眼で0.8以上、かつ、左右とも0.5以上であることが合格条件となっています。

・人物考査では、騎手としての業務を遂行するにあたり、人格、見識の面で特に支障がないかどうかがチェックされます。

競馬学校で、3年間の寮生活を送っていますので、その間に大きな問題を起こしていなければ問題はありません。

地方競馬の騎手免許試験

地方競馬の騎手資格試験については、詳しい内容が公表されていません。

基本的には、筆記と実技、面接で、内容的には中央競馬の試験に近いと考えてよいでしょう。

騎手資格試験の合格率はほぼ100%

中央競馬、地方競馬とも、騎手資格試験の合格率は、ほぼ100%といわれています。

これは、資格試験に合格の見込みのない者は、競馬学校や地方競馬教養センターを卒業できず、資格試験を受けられないからといわれています。

一発試験で受験も可能

中央競馬、地方競馬とも、競馬学校で勉強しなくても、騎手資格試験を受けることができます。

条件は、外国で騎手見習いの経験があるか、国内の厩舎に勤務経験があって、受験を認められた者です。俗に「一発試験」と呼ばれています。

資格試験の内容は、競馬学校の生徒と同じです。

厩舎勤務の場合、見習いとして経験を積む一方、競馬の仕組みや関連法案についても勉強する必要があります。

一発試験で騎手免許を取得するのは、きわめてマレなことですが、全くいないわけではありません。

2019年の試験に合格し、JRAの騎手となった藤井勘一郎さんはシンガポールやマレーシアなど、世界13か国で騎手として仕事をしてきました。

その後、地方競馬で短期免許を取得し日本でもレースに騎乗。

2018年に6度目の挑戦にしてついにJRA騎手免許試験の第1次試験に合格し、第2次試験に臨み、2019年2月に騎手免許試験に合格したことが発表されました。

2020年3月には、念願のJRA重賞初制覇も成し遂げています。

騎手になるには