看護師は激務? 離職率は高い?

看護師の離職率

新卒よりも既卒のほうが離職率は高め

公益社団法人 日本看護協会が実施した「2019年 病院看護実態調査」によれば、正規雇用看護職員の離職率は10.7%です。

ここでいう離職率とは、「採用年度内に離職した人」を指しています。

とくに過去に看護職を経験している既卒採用者の離職率は新卒の看護師よりも高く、17.7%となっています。

一方、新卒採用者の離職率は7.8%であり、知識・技術ともに磨かれているであろう看護職経験者のほうが、現場を離れやすい傾向にあることがうかがえます。

参考:日本看護協会 2019年 病院看護実態調査

他の業種の離職率は?

厚生労働省が毎年調査を行う雇用動向調査では、令和元年上半期(平成31年1月~令和元年6月)の常用労働者(※)の離職率は9.1%です。

※常用労働者とは、次のいずれかに該当する労働者のことです。
・期間を定めずに雇用されている者
・1ヵ月以上の期間を定めて雇われている者

この調査では、日本標準産業分類に基づく16大産業(建設業、製造業、情報通信業、小売業、金融・保険業、宿泊・飲食サービス業、教育・学習支援業など)の雇用動向についてのデータが集められています。

つまり、幅広い産業分野で働く人の離職率となっており、その数字と比較してみると、看護師全体の離職率はやや高めの水準です。

経験豊富な既卒の看護師をいかに定着させるかは、多数の看護師を必要とする医療現場での大きな課題となっています。

参考 厚生労働省 令和元年上半期雇用動向調査

看護師は転職経験者が多い

看護師は転職する人が多い職業で、2~3回の転職は珍しくなく、人によっては生涯で10回以上も職場を変えている人もいるといわれています。

それだけ転職経験者が多い理由は、下記のようにいくつか考えられます。

・キャリアアップしたい
・職場の人間関係が合わない
・現在よりも労働条件(給料や待遇含む)職場で働きたい
・看護師として異なる業務を経験したい
・家庭の事情

など。

なかには看護とまったく関係のない異業種へ転職する人もいますが、転職を希望する看護師の多くが、看護師資格や経験を生かして別の勤務先を探しているようです。

看護師は全国的に人員不足とされ、看護師経験者が新たな働き口を見つけるのは決して難しくありません。

こうしたことから転職に踏み切るハードルがさほど高くないと感じ、積極的に転職を考える看護師もいます。

激務が続き、体力面の理由で離職する人も

看護師の多くが入院病棟を備えた病院で働いており、そこでは24時間体制で看護を行うため、夜勤勤務が発生します。

若いうちであれば問題がなくても、30代、40代と年齢が上がるうちに不規則な生活スタイルが激務と感じ体力的に厳しくなり、体力面の問題から離職を考える人もいます。

また、結婚・出産といったライフイベントを経験することで、家庭の事情でそれまでのような長時間勤務や交代制勤務が難しくなる人も少なくありません。

看護師には、診療所など日勤のみで働ける職場もたくさんありますから、勤務先を変えることで自身が抱える問題の解決につながる可能性は十分にあります。