仕事体験談 つらい中にも必ず紛れている楽しいことを発見できるか 回答者 : ゆうまーさん(女性/28歳) 職業名 : 介護士現在の状態 : 経験者経験年数 : 5年 仕事内容 私が高校生の時、祖母が認知症になり、祖父が「もうつらい!」と訴えたため、祖母は施設で暮らすようになりました。 施設の職員さんたちに優しくしてもらい、介護疲れがとれた祖父はもちろんのこと、祖母も笑顔が見られるようになってきました。 介護とは関係のない大学に進学し、就職活動をする中でこのできごとを思い出し、今度は私がおじいちゃん、おばあちゃんを笑顔にしたいと思うようになりました。 また、人見知りなので、利用者の方とゆっくり信頼関係を築き上げられるところが自分に向いているかと思いました。 そんな経緯から、なんの知識もない介護業界へ飛び込みました。 それなりに大手の企業であったため(介護以外にも色々な分野に進出している)、勤務地はたくさんあり、異動もある会社でした。 配属先では、先輩についてマンツーマンで指導していただきました。 やはり、聞くより、見るより、実際に体を動かさないことには身に付かない仕事なので、きちんと指導していただける会社であれば、未経験でも全く問題ありません。 私は有料老人ホームで働いており、みなさんお金持ちでした…。 介護業界の中でも有料は、完全にお客さまへのサービスとなるので、介護だけでなく接客態度も大切でした。 お客さまは上品でおっとりした方が多いですが、「今の方保険会社の方?受取人は私にしといてくれました?」なんて冗談で大笑いしてくれるような、冗談の通じる方もたくさんいらっしゃいました。 一方、やはり気難しい方もいらっしゃるので、そういった方とのコミュニケーションは難しく感じました。 また、有料とは言え、元気な方々ばかりでなく、ほとんどの方は介助を要する人です。寝たきりの方ももちろんたくさんいらっしゃいます。 介護業界を目指す方で、有料=楽というイメージで入ってくる方がいますが、そのイメージは払拭したほうが良いと思います。 介護と聞くと施設の利用者だけ見ていれば良いと思われがちですが、家族との連携も必要になってきます。 ご家族の方へ手紙や電話連絡はしょっちゅうあります。 利用者の方とはほぼ毎日顔を合わせ、信頼関係を築いていくことができますが、ご家族さまとはなかなかそうはいきません。 私は人見知りなので、これが中々苦手でした。 ですが、2年も経つころにはすっかり慣れてしまったので、これも経験だと思います。 仕事のやりがい それなりの名のある大学だったため、両親からは「そんな誰でもできる仕事…」と言われました。 しかし、結婚して家庭に入るまでの数年働いてみて、後悔したことはありません。 自分に合っていた仕事だと思いました。 私を指導してくださった先輩(師匠、と呼んでいました。)と、尊敬する先輩の二名が、「介護で一番楽しいときは、夜勤明けの業務後に利用者と他愛ない話をする時間」と言っていました。 入社半年、その頃は意味がわかりませんでしたが、3年目にしてようやく解りました。 多分、おじいちゃん、おばあちゃんが好きな人であれば、納得されるかと思います。 介護士になった際には、ぜひ夜勤明け後に実践してみて欲しいです。 18時間以上もの勤務を終え、開放感が凄まじいところに、彼らとの何気ない会話はとても楽しいものです。 覚悟しておいた方がいいこと 仕事上一番難しかったことは、やはり緊急時の対応です。 転倒して頭から血がダラダラ、喉に詰まらせて呼吸停止、言い方は悪いですが亡くなる直前の方の容態変化など。 一応マニュアルや、緊急時の対応練習などはありますが、ハッキリ言ってほぼ役に立ちませんでした。 初めて直面した時は、情けないことに、頭が真っ白で、手も足もガクガクで、救急車で運ばれたあとも震えが止まりませんでした。 こればかりは経験がものを言いますが、ちょうどその場面に出くわすことはそうそうありませんので、数年単位でぶっつけ本番で覚えていくしかないです。 しかし、自分ひとりではないので、安心してください。 他の職員が、必ず助けてくれます。 給料・待遇 給料については、本当に覚悟したほうが良いと思います。 薄給です。どうしようもないです。 介護は誰でもできると言いますが、そんなことはないと思います。 けっこう専門的な知識も多いですし、その場に見合った対応力も求められます。 それにしては、給料が…と言った感じです。 新卒で入社して3年目、手取り20~23万(夜勤回数で大きく変動)、ボーナスは手取りでお年玉かな?という額で、最低は4万でしたね。 最高で15万ですかね。0もありましたが…。 それなりに大手なので、介護業界の中では月収は多いほうだったようですが。 この職業の恋愛・結婚事情 正社員の男女比は半々で、けっこう男性も多かったです。 社内恋愛もそれなりにあり、かくいう私もその手です。 年収を気にする女性には全く相手にしてもらえませんし、やはり介護職の男性は一般職種よりも敬遠されがちです。 しかし、子だくさんというわけではなく、かつ贅沢しなければ普通に暮らしていけるので、そのあたりは女性次第です。 ただ、介護は体が資本な上に、体を酷使する仕事ですので、いつ何時何が起こるかわかりません。 それは、双方が納得したうえで結婚したほうが良いと思います。 この職業を目指す人へのメッセージ 世間のイメージ通り、過酷な仕事であることには間違いありません。 しかし、それはどの仕事にも言えることだと思います。 仕事をする中で、つらいこと、楽しいこと、たくさんあると思います。 つらいことを経験し、どう成長していくのか。つらい中にも必ず紛れている楽しいこと。それを発見できるか。 全ては自分次第です。 前の記事へ 次の記事へ
施設の職員さんたちに優しくしてもらい、介護疲れがとれた祖父はもちろんのこと、祖母も笑顔が見られるようになってきました。
介護とは関係のない大学に進学し、就職活動をする中でこのできごとを思い出し、今度は私がおじいちゃん、おばあちゃんを笑顔にしたいと思うようになりました。
また、人見知りなので、利用者の方とゆっくり信頼関係を築き上げられるところが自分に向いているかと思いました。
そんな経緯から、なんの知識もない介護業界へ飛び込みました。
それなりに大手の企業であったため(介護以外にも色々な分野に進出している)、勤務地はたくさんあり、異動もある会社でした。
配属先では、先輩についてマンツーマンで指導していただきました。
やはり、聞くより、見るより、実際に体を動かさないことには身に付かない仕事なので、きちんと指導していただける会社であれば、未経験でも全く問題ありません。
私は有料老人ホームで働いており、みなさんお金持ちでした…。
介護業界の中でも有料は、完全にお客さまへのサービスとなるので、介護だけでなく接客態度も大切でした。
お客さまは上品でおっとりした方が多いですが、「今の方保険会社の方?受取人は私にしといてくれました?」なんて冗談で大笑いしてくれるような、冗談の通じる方もたくさんいらっしゃいました。
一方、やはり気難しい方もいらっしゃるので、そういった方とのコミュニケーションは難しく感じました。
また、有料とは言え、元気な方々ばかりでなく、ほとんどの方は介助を要する人です。寝たきりの方ももちろんたくさんいらっしゃいます。
介護業界を目指す方で、有料=楽というイメージで入ってくる方がいますが、そのイメージは払拭したほうが良いと思います。
介護と聞くと施設の利用者だけ見ていれば良いと思われがちですが、家族との連携も必要になってきます。
ご家族の方へ手紙や電話連絡はしょっちゅうあります。
利用者の方とはほぼ毎日顔を合わせ、信頼関係を築いていくことができますが、ご家族さまとはなかなかそうはいきません。
私は人見知りなので、これが中々苦手でした。
ですが、2年も経つころにはすっかり慣れてしまったので、これも経験だと思います。
しかし、結婚して家庭に入るまでの数年働いてみて、後悔したことはありません。
自分に合っていた仕事だと思いました。
私を指導してくださった先輩(師匠、と呼んでいました。)と、尊敬する先輩の二名が、「介護で一番楽しいときは、夜勤明けの業務後に利用者と他愛ない話をする時間」と言っていました。
入社半年、その頃は意味がわかりませんでしたが、3年目にしてようやく解りました。
多分、おじいちゃん、おばあちゃんが好きな人であれば、納得されるかと思います。
介護士になった際には、ぜひ夜勤明け後に実践してみて欲しいです。
18時間以上もの勤務を終え、開放感が凄まじいところに、彼らとの何気ない会話はとても楽しいものです。
転倒して頭から血がダラダラ、喉に詰まらせて呼吸停止、言い方は悪いですが亡くなる直前の方の容態変化など。
一応マニュアルや、緊急時の対応練習などはありますが、ハッキリ言ってほぼ役に立ちませんでした。
初めて直面した時は、情けないことに、頭が真っ白で、手も足もガクガクで、救急車で運ばれたあとも震えが止まりませんでした。
こればかりは経験がものを言いますが、ちょうどその場面に出くわすことはそうそうありませんので、数年単位でぶっつけ本番で覚えていくしかないです。
しかし、自分ひとりではないので、安心してください。
他の職員が、必ず助けてくれます。
薄給です。どうしようもないです。
介護は誰でもできると言いますが、そんなことはないと思います。
けっこう専門的な知識も多いですし、その場に見合った対応力も求められます。
それにしては、給料が…と言った感じです。
新卒で入社して3年目、手取り20~23万(夜勤回数で大きく変動)、ボーナスは手取りでお年玉かな?という額で、最低は4万でしたね。
最高で15万ですかね。0もありましたが…。
それなりに大手なので、介護業界の中では月収は多いほうだったようですが。
社内恋愛もそれなりにあり、かくいう私もその手です。
年収を気にする女性には全く相手にしてもらえませんし、やはり介護職の男性は一般職種よりも敬遠されがちです。
しかし、子だくさんというわけではなく、かつ贅沢しなければ普通に暮らしていけるので、そのあたりは女性次第です。
ただ、介護は体が資本な上に、体を酷使する仕事ですので、いつ何時何が起こるかわかりません。
それは、双方が納得したうえで結婚したほうが良いと思います。
しかし、それはどの仕事にも言えることだと思います。
仕事をする中で、つらいこと、楽しいこと、たくさんあると思います。
つらいことを経験し、どう成長していくのか。つらい中にも必ず紛れている楽しいこと。それを発見できるか。
全ては自分次第です。