配管工のつらいこと・大変なこと・苦労

配管工のつらいこと・大変なこと

狭所での作業の過酷さ

配管工が施工する給水管や排水管、ガス管などは、居住スペースを最大限に広く確保するため、非常に狭い場所に押し込まれているケースが大半です。

このため、配管工は、戸建てであれば床下や壁と壁の隙間、マンションやビルであればPS(パイプスペース)と呼ばれる専用空間など、極小空間で作業しなければなりません。

そこでは工具や材料を持ち込み、自分の作業スペースを確保するだけでも大変で、長時間にわたってムリな体勢での作業を強いられることも頻繁にあります。

また、そうした空間は基本的に空調設備が効く範囲外であり、夏は暑さのなかで、冬は寒さのなかで仕事に追われることになります。

とくに真夏の高温下で、空気の循環もろくにない密閉空間で作業し続けると、ただつらい、きついというだけでなく、熱中症などの命の危険もあり、配管工の仕事は非常に大変といえます。

スケジュールに追われやすい

建物を新築する際、配管工事は、工程全体の序盤から中盤にかけて行われます。

コンクリートなどの基礎工事が終了した後に、配管工が水道管やガス管などを施工し、それが完了次第、すぐに大工による床下地づくりに入ります。

その前後を別の職人の仕事に挟まれている関係上、配管工の仕事は、作業に充てられる時間が区切られて、スケジュールに追われやすい点が大変なところといえます。

また、配管工は配管工事だけでなく、洗面化粧台や浴槽、トイレといった設備機器の取り付け作業も行いますが、こうした設置工事は、すべての建築工事が完了した後となります。

このため、ほかの造作工事や仕上工事といった工程のしわ寄せを受けやすく、納期が差し迫っている場合は、夜中や深夜帯の作業に追われることもあります。

とくに年度末の繁忙期は、大急ぎで施工しなければならない現場が連続することもあり、心身ともに疲弊しがちです。

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配管工の悩み

配管工が抱えやすい悩みとしては、金銭面の問題が挙げられます。

現状、配管工事施工会社の大半は、ゼネコンやサブコンの二次受け、三次受けとして仕事を受注しています。

工事発注元との間に数社が絡むために、どうしても得られる利益は薄くなります。

このため、配管工の給料も構造的にどうしても高くなりにくいという事情があり、独身者ならばまだしも、結婚して家族が増えると経済的に余裕がなくなるケースも少なくありません。

若手の配管工のなかには、収入を増やすために土日などの休みを利用して、コンビニエンスストアの店員や配送ドライバーなどの副業をしている人もいるようです。

ただし、自身の努力次第で「管工事施工管理技士」などにキャリアアップすることもできます。

子育てが落ち着いたあとは、配偶者にパートなどに出てもらって、家計を支えてもらうという選択肢もあるでしょう。

きちんと真摯に仕事に取り組んでいけば、経済的な悩みを解消させていくことも可能です。

配管工を辞める理由で多いものは?

配管工を辞める理由で多いのは、まだ仕事に慣れないうちに、職場での人間関係が嫌になって諦めてしまうケースです。

配管工は、職に就くにあたって資格や学歴などは不問で、必要な技術は昔ながらの職人と同じく、親方や先輩から実作業を通して「目で見て」あるいは「背中で」学びます。

親方は学校の先生ではないため、懇切丁寧に指導してくれるわけではなく、怒鳴られたり、邪険に扱われることもしょっちゅうです。

そうした厳しい態度は、新人を育てるためにあえてやっていることですが、繊細すぎたり、怒られたことを引きずってしまったりするタイプの人のなかには、思い悩んで途中で挫折してしまう人もいます。

がんばって仕事を続けていけば、徐々にできることが増えて、やがて怒られることも減ります。

キャリアの初期のうちだけは、誰もが通る道だと思って、辛抱強く耐えることが大切です。