動物看護師になるために資格は必要?

動物看護師に国家資格はない

人間に医療行為を施す「看護師」とは異なり、現在のところ動物看護師は国家資格ではありません。

動物の医療についての国家資格は、現在では「獣医師」のみとなっていて、動物看護師が従事できる仕事も限られています。

現状では動物看護師に関する公的資格も存在していないため、無資格でも、動物看護の仕事をすることは可能です。

しかし、動物看護業界では資格に関する新しい動きが起こりはじめ、将来的には誰でも動物看護師になれるという形は変わっていくものと考えられます。

統一資格がついに誕生

これまで、動物看護師の資格は民間の各動物看護団体が独自に運営し、その種類や名称もさまざまでした。

複数の団体がそれぞれ異なる内容の試験を行っていたため、それぞれ求められる知識はバラバラで、各資格のレベルや有資格者のスキルにも差があることが以前から指摘されていました。

動物看護師は本来、知識と技術が求められる専門性の高い仕事であるため、「このままでは動物看護師の資格の価値を向上させることはできない」という意見が業界に広まり、これまで独自の資格認定をしてきた団体が集まり、2011年に動物看護師統一認定機構を発足させました。

2012年からは統一化した認定動物看護師試験が実施され、現在動物看護師の資格は、統一認定機構が実施する認定動物看護士統一試験に一本化される動きが強まっています。

ただし、すべての動物看護師資格が一本化されているわけではなく、現在でも民間団体が認定する資格もあり、それを有して働いている動物看護士も少なくなく、現場ではいまだ混乱が生じているのが現状です。

動物看護師資格の価値が向上しつつある

民間資格を一本化する狙いは、試験内容を統一するためだけではなく、業界全体として、「動物看護師」の地位を高めようというねらいがあります。

認定動物看護師資格を取得すれば、一定レベルの知識を持っていることが保証され、雇用する動物病院側も、その人の持つ知識やスキルのレベルがわかりやすいため、採用時の評価ポイントとして重要視され始めているようです。

動物看護師の資格が世間に認められるようになれば、これまで無免許や無資格で働いていた人たちが淘汰されていき、動物看護師全体のレベルが上がり、動物看護師自体の地位も高まっていくと考えられています。

動物看護師資格を国家資格に

現在、統一認定機構は、動物看護師の資格を国家資格とするように国に働きかけています。

動物看護師資格が国家資格として認められれば、これまでのように、無資格で動物医療の仕事をすることはできなくなるため、動物にとっても動物看護師にとってもより働きやすい環境が整っていくことでしょう。

また、国家資格化することで、動物看護師の地位や待遇改善にもつながり、より動物看護師という仕事が世間に浸透していくと考えられます。

今現在は資格がなくても動物看護師として働けることで、せっかく動物看護師の資格を持っていてもさほど優遇されないという現状もあるため、今後この動きは業界全体でますます活発化していくでしょう。