治験コーディネーターの需要と求人・採用募集状況

治験コーディネーターのおもな就職先

一般に治験コーディネーターは、病院などの医療機関に直接雇用される院内治験コーディネーターと、治験施設支援機関(SMO)に所属して治験を実施する医療機関に派遣される治験コーディネーターに大きく分けられます。

就職先は大きく分けて、この病院や大学などをはじめとする「医療機関」もしくは「治験施設支援機関」になりますが、いずれの場合でも、常に求人が行われています。

動きとして、国や製薬メーカーがタッグを組み、治験コーディネーターの育成を推進・押しをしていることから、院内治験コーディネーターの数が増大しており、それに伴って求人数も増えています。

ただし、もともと病院に勤務していた看護師薬剤師臨床検査技師などの医療職従事者が部署異動によって治験コーディネーター業務を行ったり、兼任したりするパターンも少なくありません。

治験コーディネーターの勤務先・活躍の場

治験コーディネーターの求人の状況

需要が高まっている

日本では現在、新薬が盛んに開発されており、1年間に約150件の治験が届け出られているとのデータがあります。

疾患の多様化、新薬開発の加速やニーズの拡大などにより、治験の数は年々増大しており、この傾向は今後も続くと考えられています。

また新薬開発を促してスピーディに患者さんに提供するため、厚生労働省は2012年に「臨床研究・治験活性化5ヵ年計画2012」を策定しました。

この計画では治験手続きの効率化やコストの適正化、実施体制の整備などとともに、治験コーディネーターをはじめとする治験に関わる専門人材の確保や育成が目標とされ、さまざまな取り組みが実施されました。

このように日本では現在、治験数が増大し、国により治験が推進されていることから、治験コーディネーターの需要も高まっていくと考えられます。

また、動きとして治験コーディネーターを「医療職」としてしっかりと養成する仕組みを整えようとする声も上がっています。

人材の質も求められる時代に

しかし求人数が増える一方で、治験コーディネーターには質が求められるようにもなっています。

以前は治験コーディネーターじたいが少なかったため、治験を担当できるコーディネーターの人数を確保することが最優先とされましたが、業界が成熟した現在では質も重視されるようになりました。

疾患の多様化などにより、治験数が増大し求人数も増えていますが、市場の規模は限られており、いずれは治験コーディネーターの求人に関しても売り手市場から買い手市場へとシフトすることが予想されます。

治験コーディネーターになった後も、今後は単に治験コーディネーター業務をこなし、治験のプロジェクトを回すだけでなく、多くの経験を積み能力を磨いていくことが求められるでしょう。

採用で重視されること

医療現場で培ったスキル・経験は積極的にアピール

スキルや経験に関しては、前職が医療従事者の場合、看護師であれば患者さんとのコミュニケーション能力、薬剤師であれば薬に関する知識、臨床検査技師であれば検査や検査結果の知識などでアピールすることができます。

積極的に能力や実績を伝えることはマイナスにはなりませんので、是非プラスの材料としてもらえるよう的確に伝えたいものです。

また企業に対する志望動機は、企業の特徴を調べて、その点に魅力を感じたというように答えるのがよいでしょう。

勤務地や雇用条件、待遇などだけが理由と受け取られないよう、注意しておく必要があります。

新卒者に求められることは?

上記のように治験コーディネーターの求人は中途採用が中心ですが、新卒で治験コーディネーターとして業務に当たることができるケースももちろんあります。

最近では疾患の拡大や新薬開発の加速、治験数の増加による人手不足から、SMOを中心に新卒者の求人数も増えているようです。

新卒の求人では、やはり薬学部理学部保健学部、医療系学部などの理系学部の卒業見込みが条件としてあげられることが多いようです。

薬学部の出身で薬剤師の免許を持っている場合は、他の学部出身者よりもとくに歓迎される傾向にあります。

また、新卒者の場合、治験コーディネーターとしてすぐにその業務に携わって活躍するには、中途採用者に比べてより多くのことをスピードを持って修得する必要があります。

一人前の治験コーディネーターに育てるため、入社後は社内で導入研修や医療機関での実地研修などがしっかりと行われ、必要な知識やスキルが十分に修得できるようになっています。