国立大学 理学部 化学科の口コミ
化学科を目指した理由
通っていた高校が化学の実験を積極的に行う学校で、とにかく実験とそれに基づいて考察する作業が面白いと感じていました。
オープンキャンパスで大学の化学実験に参加し、もっといろいろな実験をしてみたいという思いが強くなり、理学部化学科を目指しました。
化学科で学んだこと・役に立っていること
理学部化学科では、イメージしていた通り、さまざまな実験をこなしていきました。
初めは実験ノートに一つ一つの行程を書き出して、どの順番で何を行っていくのかを間違えないように必死でしたが、慣れていくにつれて頭の中で行程表のようなものがさっと浮かぶようになり、効率良く作業を行えるようになりました。
意外かもしれませんが、今では料理をする際など、下ごしらえや仕込みを含め、調理の手順などを頭の中でぱっと考え、手早く効率よく調理し、短時間で温かい料理を家族に提供できるようになりました。
直接、化学が役に立っているわけではありませんが、化学科で学んだ経験は日常生活の中で確実に活きていると感じます。
化学科の雰囲気
私は女子大だったので全員女性でしたが、他大学はやはり男性が多いようです。
しかし、理学部の中では化学科は、他学科と比べて女性が多い傾向があるようです。
何事に対しても「なぜこうなるのか?」「こうしたらどうなるのか?」と常に疑問と好奇心を持っている学生が多く、日常会話の中でも、どうでもいいくだらないことに対してもディスカッションしては楽しんでいました。
いわゆる文系・理系の違いはあると思います。
理系人間にとっては居心地のいい環境だと思います。
化学科の楽しかったところ
理学部化学科の醍醐味はやはり学生実験ではないでしょうか。
私の大学では2人1組ペアになって実験をしましたが、意外と待ち時間が長かったりしたので、その間、一緒に実験の考察をしたり、おしゃべりをしたり、将来について語ったりするのが楽しかったです。
実験が上手く行かずに遅くまで居残ることもありましたが、その分、先生やティーチング・アシスタントの先輩方にじっくり見ていただけて、興味深いお話も聞けたりして、充実した時間を過ごせたと思います。
化学科のつらかった・大変だったところ
私の大学では、化学科は他の学科に比べて必修科目が多かったので、それだけで時間割が埋まってしまう年もありました。
一つも単位が落とせないというのはかなりのプレッシャーで、興味のある他学科の授業を履修する余裕がありませんでした。
教職をとっている子は本当に大変そうで、早々に諦める子も多く見られました。
ですが、単位を落としても次取ればいいと割り切って、好きな科目を履修している子もいたので、その人次第なのかもしれません。
化学科の卒業後の就職先・進路
ほとんどが大学院に進学し、大手化学メーカーや大手化粧品メーカーに就職し、研究職に就く学生が多いです。
教職(理科、化学の教師)に就く学生も多くいます。
一方で、コンサルタントや銀行など、いわゆる文系職に就く学生もいます。
まれに博士課程へ進学し、アカデミックポストに就く学生もいます。
化学科は理学部の中でも潰しがきくと言われているので、就職先で困ることはほとんどないかと思います。
卒業後の所感・メッセージ
理学部化学科は、純粋な化学を勉強するところです。
研究室に配属されてから行う研究も基礎研究がほとんどなので、中には「この研究は一体世間で何の役に立つのだろうか」と疑問を抱き、躓いてしまう人もいるかと思います。
しかしながら、これらの基礎研究があってこその応用研究、製品開発です。
本当に化学が好きで、化学を勉強したいという強い気持ちを持っていれば、躓いたり、投げ出したくなった時でも、諦めずに最後まで研究をやり遂げることができると思います。
みなさんの大学生活が充実したものとなるよう応援しております。