養護教諭の需要、採用募集状況

複数配置の要望

報道などで周知のとおり、いまや児童・生徒が抱える「心の問題」は多様化かつ深刻化しています。

いじめや不登校だけでなく、家庭での虐待、発達障害等による集団生活不適応、不眠など、子どもたちは保健室にてさまざまな悩みを訴えます。

心身の健康問題を抱える子どもたちの増加に伴い、各公立学校に一人の養護教諭では充分な対応ができない状況になりつつあり、一人一人にきめ細やかな支援を行なうために、養護教諭の複数配置を求める声が高まっています。

「公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律」に従い、2011(平成23)年4月現在、養護教諭は3学級以上の小・中学校に1名という配置です。

複数配置に該当するのは、児童数が851人以上の小学校と、生徒数が801人以上の中学校で、いずれも大規模校です。

少子化が進む現代では、子どもの数が急激に増えることは予測できにくいため、複数配置が適う人数の引き下げが求められています。そうなれば、養護教諭の需要は高まることでしょう。

採用見込み数は少しずつ増加

文部科学省が公表している資料「平成23年度以降の公立学校教員採用見込み数(全国)」によると、養護教諭は平成24年には1,105人、25年には1,168人、26年には1,222人、27年には1,264人、28年には1,328人、29年には1,353人が採用見込みです。

地域別に平成24年の採用見込み数を挙げると、北海道・北東北82人、南東北29人、北関東100人、南関東197人、北陸53人、東海119人、近畿192人、中国113人、四国73人、北九州78人、南九州69人です。

高い競争倍率

同じく文部科学省発表の「平成24年度公立学校教員採用選考試験の実施状況」を見ると、養護教諭は受験者9,715人(前年より1.7%増)のうち、1,184人(前年より8.1%増)が合格しています。

倍率は8.2倍(前年より0.5ポイント減)。

小学校教諭が4.4倍、中学校と高校の教諭がそれぞれ7.7倍と7.3倍ですから、養護教諭の正規採用は教員のなかでも狭き門と言えるでしょう。

ちなみに、平成23年度のデータによると、採用者数が最も少なかった都道府県は岩手県・和歌山県で3人、次いで鳥取県が4人、山梨県・宮崎県が5人でした。

児童・生徒数が少なく、それに伴って学校数が少ない県で、退職者も少ないとなると、激戦になるのは否めません。